絶望……そして希望13
「で、どうでしたの?」
「……はい、何も感じませんでした。」
「んー……死後の世界とかそういうものは無いんですのね……残念ですわ。」
メイビスは剣を収めながらため息を吐いていた。
これからこのような事が毎回行われるのだろうか?
「まあ取り敢えずですが、あなたも天職を何かしら持ってるはずですわ。これからソレを調べましてよ。」
「え、あの……。」
どうするんだろう?
でも私にも何かあんな感じの力があるのなら……。
少しワクワクしていた。
「というわけでいってらっしゃいまし。」
「え?」
「え?じゃないですわよ。訓練場に行って皆様と一緒にお調べになるのですわ。」
「は、はぁ……。」
相変わらず説明足らずだなこの人。
出逢って猫被ってた時はちゃんとしてたと思うのだけど……。
あれ?そうだったっけ?
「場所なら出たら分かりますわ。ではご機嫌よう。」
ひらひらと手を振りながら紅茶を啜るメイビス。
流されるままに部屋の外に出れば、メイドが立っていて場所を案内してくれるというので、私はそれに従った。
訓練場に着くと、クラス全員既に揃っているようで、全員そこにいたのだが、それぞれ思うところがあるようで不満そうだった。
……一部を除いて。
「霧峰さん?」
「あぁ?霧峰ぇ??」
「今さら来たんだ。うっわーマジ自分勝手ー。」
これは不満げというより、怒りで頭が支配されてる系かな?
先生はいつも通りって感じだし、金魚のフンもいつも通りだ。
「えっと…すみません。遅れました。」
時間指定とか無かったはずだけど、まあ差し障りないように頭を下げておいた。
「大丈夫ですよ、霧峰さん。特に問題はございません。」
「は、はい。」
そんなある意味では当たり前なやり取りをしていると、大柄な男性がのっしのっしと歩いてきた。
「お前らか?今回召喚されたヤツっていうのは?」
私たちの近くまで来ると、その男性は大きな声で聞いてきた。
「は、はい。そうみたいなのですが、あなたはご説明にあった私たちに訓練をしていただける方でお間違いないですか?」
優子先生が前に出て受け答える。
その大柄な男性は如何にも騎士です!といったような鉄(?)製の鎧を身に纏っており、脇には剣を一本差していた。
短くまとめられた髪は好青年を思わせる様ではあるが、太い眉毛にギラついた目に高く大きい鼻に顎ひげ。
それらのせいでどちらかと言えばおっさんと言えるような容姿だった。
「うむ、そうか。であれば最初に適正診査をする。全員横1列に並んでくれないか?」
問答するのがめんどくさいのかマイペースなのかは分からないが、男性は名乗りもせずにそう指示してきた。
「いきなり出てきて何言ってんだてめぇ。」
紗斗がずずい!と前に出ては騎士風の男性を睨みつけていた。




