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23話「新しい私」



『──────こ...これが私...!?』



整えられた細く形の良い眉毛。

眉尻を敢えて剃る事で綺麗な形が描きたされている。

ラベンダー系の下地、肌色よりやや明るいファンデーションによって黄ぐすみも無く普段よりワントーン明るい印象を感じさせる。

瞳には裸眼より少し大きいダークブラウンのカラーコンタクト。

ストレスによる毛穴の開きも、寝不足による隈もその一切が姿を消している。

厚塗り感の無いベースメイクのお陰か頬はほんのりと健康的な血色感。

薄くぼかされたパウダーチークが良い仕事をしている。

もちろん私にその殆ど……細かいディテールこそ分からないのだけれど、一目でわかる、わかってしまう。

今の、この私は……──────間違いなく紛れもなく『可愛い』!!


結い上げられた髪は先ほどまでを緩く巻かれ、残された後れ毛が流動的でいて若々しい印象を残し小顔効果も担っている。

綺麗で、それでいて力強さも感じるデザイン性。


キリッとした眉毛は名は体を表す、凛とした印象が色濃く、大きくクリンクリン、小動物の様な瞳はかの憧れの象徴『ひまわりミミィ』の小さな魔女っ子達のような愛くるしい迄の可愛さを兼ね備えている。

そして更には……

『まるで...まるで「魔女っ子パンチ」のビンセントの様な逞しさ……!?』


「こんな、こんな事って、私が、私はこんなにも……」


「なんとか、間に合った...!!」


「もう間もなくだね良樹くん!皆、そろそろ到着する頃合いかな!?」


「そうね、もうお店の前にでも着いていてもおかしくない時間ね」


「良樹くん、僕実は気づいちゃった……自分に化粧をするよりも、人に化粧をする方が上手かもしれないって事に!凛ちゃんのあの出来見てよ!自信作!」


「それっていうのはきっと昔ひまミミで『華恋』の化粧をしていた経験が〜...?」

「...良樹くん?」


「梓...ちょっとあの子、大丈夫?」

「……え?」


「おーい...?凛...ちゃん...?」

「また自分に見蕩れているの?……もう!終わったならその時にでも好きなだけ……って」



「...え?──────気絶...してる!?」

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