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史上初の聖王大聖女ですが、休暇の過ごし方が分かりません!!  作者: Atelier Lotus


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第6話 終わらない書類

 聖王大聖女に就任してから数週間。


 ソフィアの毎日は、目が回るような忙しさだった。


 朝。


 執務室へ入る。


 机の上には、今日中に目を通すべき書類が山のように積まれていた。


「おはようございます」


 秘書が一礼する。


「本日の予定でございます」


 予定表を見る。


 外交。


 教会運営。


 災害対応。


 光魔法研究。


 教皇補佐。


 そして。


 会議。


 調整。


 対話。


 仲裁。


 書類。


 一つ終えれば、また次。


 気付けば今日も、朝から晩まで仕事だった。


 昼になる。


「聖王大聖女様、お昼をお持ちしました」


「ありがとうございます」


 運ばれてきた昼食は、片手でも食べられるサンドイッチだった。


 ソフィアは書類へ目を通しながら、一口かじる。


 また一枚。


 また一枚。


 署名を終えれば、すぐ次の書類。


 食事は、ただ空腹を満たすだけの時間になっていた。


 ゆっくり味わう余裕などない。


 気付けば夕方。


 気付けば夜。


「本日分は以上です」


 秘書の言葉に顔を上げると、窓の外はすっかり暗くなっていた。


「終わりました……」


 ソフィアは椅子へ深くもたれ掛かる。


 じんわりと胃が痛む。


 頭も少し重たい。


 それでも。


(私は聖王大聖女です)


(みっともない姿は見せられません)


 世界中の人々が期待している。


 史上初の聖王大聖女として。


 その期待を裏切るわけにはいかなかった。


 ソフィアは小さく深呼吸をすると、机の上へ残った数枚の書類へ静かに手を伸ばした。

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