表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
史上初の聖王大聖女ですが、休暇の過ごし方が分かりません!!  作者: Atelier Lotus


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
20/35

第18話 市場

 人気スイーツ店を後にしたソフィアは、王都市場へやって来ていた。


 市場は大勢の人々で賑わっている。


 屋台からは美味しそうな香りが漂い、商人たちの威勢の良い声が響いていた。


「活気がありますね」


 ソフィアは辺りを見回す。


 その時、ふと不安になる。


「万が一……」


「この変装でも気付かれたら怖いですね」


 帽子を少し深く被る。


 それでも何となく心配になり、近くの屋台でフード付きの上着を見つけた。


「これをください」


 その場で羽織り、鏡代わりに店の窓を覗く。


「これなら……」


「流石に大丈夫でしょう」


 ようやく安心したソフィアは、市場を歩き始めた。


 八百屋。


 花屋。


 雑貨屋。


 露店。


 どの店も活気に溢れている。


 行き交う人々の姿も様々だった。


 楽しそうに買い物をする女性たち。


 腕を組みながら歩く恋人同士。


 親子で笑い合う家族。


 その光景を見つめながら、ソフィアは小さく呟く。


「普通の女性は……」


「こうやって過ごしていらっしゃるんですね」


 何だか少しだけ羨ましかった。


 その時だった。


「あっ」


 一軒の露店が目に入る。


 色々な小物が並ぶ中に、一際目立つ商品があった。


『祝・史上初! 聖王大聖女就任記念』


「…………」


 ソフィアは固まった。


 よく見ると。


 髪飾り。


 木彫りの置物。


 小さな人形。


 さらには「聖王大聖女饅頭」まで並んでいる。


「恥ずかしいです……」


 思わず顔を覆う。


 そして、もう一つ気付く。


「というか……」


「私、許可を出した覚えがないんですけど!?」


 もちろん、その小さな抗議は誰にも届かなかった。


 市場には今日も、平和な笑い声が響いていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ