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63話 熱夜

スタンクを埋葬した後だった…怪我をした狩人達はその日の内に拠点の料理班の料理をうめーうめー食っていて怪我など忘れていそうな感じだった。


彼らが狩人な理由は間違いなくこれであろう…。


そんな中、ジェリックとタークとグリンスは拠点の端の焚き火近くの切り株、それぞれ座りながら話していた。


ジェリック「…今回はかなりの事が起こったね…怪我人はいたし…マジリカからの魔法使いが協力してたし…スタンクが転生してきたと判明した…」


ジェリックは顎に手を添えて下を向いていたがタークに顔を上げて。


ジェリック「転生者はタークくんとスタンク…二人いた…うーん…本当にその二人だけなのかな…」


ターク「お前もそう思うか…俺も…自分だけだと思ってたが…スタンクもそうだと分かってから…なんだか他にもいる気がしてきたんだ…」


タークは腕を組んで考え込む…。


ターク「…」


ジェリック「…」


グリンス「私にはそうは思えない」


そんなグリンスの言葉がその場の静寂を切り裂いた。


ターク「どういうことだ…?」


グリンス「…そんな気がする」


ジェリック「…あながち間違ってないかもしれない…僕の仮説だけど…タークくんとスタンクは…運が良く…何万分の一…いや…もっとそれ以上…数えきれないくらいの確率でこの世界に適応した…そう考えたら…他にはいないし…タークくんとスタンクは奇跡の存在…」


ジェリックは続ける…。


ジェリック「他は皆転生して来ることがあっても…重力に適応できずに消えてしまう…そう考えたら本当に奇跡だよ…」


ジェリックは少し微笑んで言う。


ジェリック「…だからこそタークくんが持ってきたような銃には修正が働く…とにかく…タークくんはこの世界ですっごく奇跡的な存在なのかもしれない!僕の…仮説だけど…」


ジェリックは目を逸らすように。


ターク「結局…俺が適応したままなのか…修正で消えるのかは分からなかったがな…」


ジェリックはタークを元気付けるよう明るい声で。


ジェリック「でもっ…平気だよっ…きっと…それじゃあ…また…おやすみ」


ジェリックはそのまま明るく自身のテントに行ってしまう。


ターク「俺達も寝るか…考えてても仕方ない…」


グリンス「待ってくれ…ターク…」


ターク「ん…?」


グリンスはタークに目を合わせない、少し目を逸らしていて…。


グリンス「スタンクが撃ってくる前の事を…私は…聞きたい…」


ターク「撃ってくる前の…事…?」


タークは脳内をフル回転する…。


実際、すぐにハッと思い出す…。


自分はグリンスにキスをしたのだった。


ターク「あ…えっと…あれは…その…」


グリンス「な…何だった…?」


グリンスがいつもより動揺していて、何かを知りたがってるように見えた、何か可愛らしい。


ターク「俺…勝手に…こう!操られたみたいに!さ!なんでだろ…だから…つまり…」


タークはとにかく取り乱していた、こんなことを聞かれるとは…と…暗い話からの急にキスの事となると取り乱す以外なかった。


グリンス「…私は…凄く…熱くなった…」


ターク「…へ、へぇ!(何がっ!?何が!?)」


グリンス「…その…あの時を思い出すと…顔が…熱くなってしまう…」


グリンスは頬を赤らめていた…とにかく可愛らしかった。


ターク「…(か…顔か…)それは…つまり…いわゆる…俺とのキスが一生の恥と本能的に思ってしまってるのかもしれんな…」


タークは謎にネガティブ思考が働いてしまう…。


グリンス「ち…!ちがう!なんとなく分かる…んだ…だから…」


グリンスは慌てて立ってそうタークに言ってしまう。


グリンスはハッとするもお互いが近い…。


グリンス「だから…もう一回…確かめる…」


ターク「っ…」


タークは自分の感覚全てを疑った…グリンスにキスをされている、自身の背中が背後にあった木箱に…押されている…。


この時、自分でも止まらなかった…。


お互いの背を交互に木箱に押しながらキスを続け…そのまま焚き火の傍にグリンスに倒されながらもキスが続いた…。


次の日…朝…。


ゲマナ「あれ、おはよ…なんか早いね…二人とも…」


グリンスとタークが一緒に朝食の目玉焼きとステーキを食べていた。


ターク「ん…ま…まぁな…」


グリンスに関しては無言で食べ進めていた。


ゲマナは眉間に皺をよせて少し笑うように。


ゲマナ「なんかあったの?」


と聞いてくる。


ターク「ない!ないって…」


タークは焦って食い気味に答えてしまう…それが逆に怪しく見えたのかゲマナはしつこく聞いてくる。


ゲマナ「えー何々~!教えてよぉー!良いじゃーん!」


ゲマナはタークの目の前に肘をついて身を乗り出して聞いていた。


その時、マールが少し寝ぼけながらも近付いてきて…。


マール「どうしたんですか…タークさんが困ってますよ…」


と言いながらゲマナを別のテーブルに連れていく、ゲマナは終始なにか言っていたが聞かずにいた。


グリンス「…ターク…1つ言いたい…」


ターク「…ん…?」


ゲマナに問いただされながら口に物をつめていたターク。


グリンス「昨夜の事は…忘れてくれ」 


グリンスは目を伏せながらそう言った。


ターク「っ…!?」


ゴクリ、一気に喉をつまらせるが、傍の水でなんとか流し込む…。


ターク「…(え…な…なんでだぁ!?俺は何かしてしまったのか…ダメだったのか…そんなはずは!全て上手くいってたのに!?)」


そんなことを考えるとグリンスは追加で言う。


グリンス「私は狩人として…そういうのは向いてないと…再認識した…ただ…昨夜の想いと感じた感覚は、間違いなく本当の物だった…」


グリンスはそう言うと食べ終えた皿を持って行ってしまう。


ターク「…」


タークはその背中をただ見てる事しか出来なかった…。


その後も、普通に前の通りに関わってくるグリンスなのであった…。


続く。


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