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59話 立ち込める湯気

サー…風が通る夕暮れの良い時間帯、温泉のある場所は木々に囲まれていて温泉に最適だった。


温泉はエメラルドグリーンで入っている自分の身体が見えない程だが、ポカポカする。


ルニャE「にゃぁー!」


バシャバシャ!!


ルニャI「ふぅー!にゃー!」


バシャバシャ…とルニャ二匹はその温泉で泳いでいた。


しかし、そんなことはどうでも良い…


今まさにタークの隣にグリンスがいるのだ…。


タークは緊張…?いや…緊張ではなかった。


ターク「…(これは最高のイベントなのではないかぁ!?俺の善行が遂に…こういった形で返ってきたというわけか…)」


そんな事を考えるタークの隣、温泉に浸かりながら上の方をぼんやりと見ているグリンス…。


明らかなリラックスモードだった。


ターク「グリンス…どうだ?」


グリンスは目をつぶり微笑みながら。


グリンス「…凄く癒される、狩人の館にも大浴場があったが、外だと風が気持ちが良い…かなり癒される…。」


横目でグリンスを見る、綺麗な肩と鎖骨がよく見える。


グリンス「…ターク…」


ターク「は…はい!(見てたのバレたか…)」


そう思っていると予想外の事を聞かれる。


グリンス「前に君は…何か暗い過去があるようだった、それを私は今夜聞きたい…今じゃなくても良い…ただ…話すつもりで…考えていて欲しい…」


ターク「…」


タークはそれを聞くと一気に真面目な思考になる。


ターク「…俺の過去…か…」


いつも傍にいてくれた女性、それを刺す自分…

誰かを陥れて金を手に入れるグループ。


そんな過去が思い出される。


でも、いつまでも悩んでいられないのだ、悩みは信用できる誰かに話すべきで…きっと楽になる…分かってるが出来ないだけなのだ…。


しかしグリンスになら…ゲマナにマールに…ヴァルドにセリーヌになら…話せる気がする…楽になる気がする…。


ターク「分かった…今夜…その…いつものメンツにも…ゲマナとか…マールとか呼んで話させてくれ…」


グリンス「分かった」


そう言うと静かになる…さっきと静寂の種類が明らかに違った。



温泉から出て森の道を歩く、身体はポカポカ…グリンスは緑髪が少し輝いてていつもより色気があるし…ルニャ二匹は毛がいつもよりモフモフしていた、タオルを首にかけて両手で掴んでいた…風呂上がりのおっさんみたいなルニャ二匹だった。


それが小さな猫なのが可愛さを出していた。


ターク「…」


グリンスはいつもより黙っているタークをタークの後ろを歩きながら見ていて過去の重さを察していた。


拠点に戻る。


ゲマナ「あ!戻ってきた!どうだったー?」


グリンス「安全性もお湯の良さも全て完璧だ…問題ない」


グリンスはゲマナに微笑みを向けて。


グリンス「他の狩人達にも伝えてくれ」


ゲマナ「オッケー!」


ゲマナはウキウキで小走りに行ってしまう。


タークはルニャI、ルニャEを除いてのルニャ軍団の元に行きみんなを案内するように言うのだった。


ルニャA「ようやくオレ達も休めるにゃ!」


とルニャ軍団もウキウキで本来の猫のように四足歩行で走っていった。


拠点はグリンスとターク…ルニャ二匹のみ…。


ルニャ二匹は眠くなったのかテントの近くで丸まって眠っていた。


ターク「俺達だけだけど…防衛平気かな…」


グリンス「平気のはずだ…もし魔物が来てもみんながいる温泉から挟み撃ちに出来る。」


グリンスは焚き火の傍の丸太に座り火を起こしながらそう言う。


ターク「…確かに…」


タークはグリンスの隣に座り。


グリンス「?」


ターク「その…」


グリンスとの距離が近い、それは自分が話し始めてから気付いて離れようにも離れられなかった。


ターク「グリンス…」


グリンスとタークは見つめあっていた。


タークは温泉後だからか身体がポカポカし続けていた。


そして止まらなかった。


グリンス「んっ…」


グリンスは焚き火を起こす為持っていた枝を手から放す、地面に落ちる…。


タークはゆっくり唇を離す…。


しばらく見つめあっていた。


グリンス「ターク…今のは…」


タークから見て、グリンスは満更でもなかったかのように見えた、それどころか…何かを言おうとする。


しかしその時だった。


ガサゴソ…


近くの木箱からだろうか、物音がする…


グリンスはハッとし傍に置いていた双剣の片方を手にもって立ち上がる。


ターク「っ…敵か…?」


グリンス「ルニャ族二匹はテントの近く…他の皆は温泉の方に行ったはずだ…」


ターク「…一体…」


その時!


バン!バン!!


木箱から貫通して銃を撃たれる。


グリンス「危ない!」


グリンスはタークを押すように一緒に倒れる。


ターク「っ!今のは!」


直後、シュバ!誰かが走り去っていく!


ターク「っ!待て!!」


タークは立ち上がろうとする。


しかしグリンスはタークから手を離さない。


グリンス「待て…追わなくても良い…」


ターク「えっ?」


ザッザッザッザッ!地面を蹴って走っている男は何かにぶつかる。


ゴツン!


???「ぐぁっ!?」


バタン…と倒れる…


ゲマナ「ふぅ…お風呂上がりに銃声が聞こえたと思ったら何事なの…」


ゲマナが武器製作に使うような木の角材で止めたようだった。


ゲマナは角材をその場に置いて手を払うようにし倒れた男の傍に膝をつく。


そこにタークとグリンスも小走りで行く。


ターク「誰だった?」


ゲマナ「…スタンク…」


倒れた男はスタンク…キャンプに来て早々怪しい雰囲気のあった男だった。


温泉から帰ってきた他の狩人達も何事かと見てくる。


ヴァルド「さっきの銃声…こいつのか?」


ターク「あぁ…」


ヴァルドはスタンクを持ち上げ起こしては縄で縛り拘束するのだった。


グリンス「一体何故…」


その時、ジェリックが呟くように…。


ジェリック「こ…これは…」


ターク「どうした…?」


ジェリック「タークくんが…持ってきたような…ターク君の世界の銃だよ…」


続く。


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