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58話 沸くのは温泉でなく男達

ついに、この時が来たのだ…HS計画は完了した、わずか数日の内に俺のるにゃ軍団が完成させた…。


温泉を!



ターク「諸君!集まりたまえ!!」


タークはルニャ軍団を引き連れて拠点にある大きめの岩の上に乗っていた。


ゲマナ「え…何々…?何事?」


セリーヌはまたなんか始まった…という顔で木箱に座り腕と脚を組んで見ていた。


セリーヌ「はぁ…バカの演説かしら…」


ヴァルド「な…何があったんだよお前とターク…」


タークの背後に集まったルニャ軍団も岩の上でぎゅうぎゅうで落ちないようになんとか立っていた…。


ルニャC「にゃ…オマエ…押すにゃ…」


ルニャD「てめぇが押したんにゃろ!」


ルニャG「コイツ気性荒すぎにゃ!」


ターク「おい…おい…静かにしろ…」


タークは小さな声で後ろに囁く。


ルニャA「ボス…この岩狭いにゃ…落ちたら怪我するにゃ…」


ターク「っ…ったく…」


TAKE2…


タークは二匹のルニャ族を抱えて言う。


ターク「諸君!集まりたまえ!!」


既に集まっていた、これはTAKE2だからだ。


ターク「…ゴホン…」


マール「な…なんでしょうかね…ルニャ族も…なんだか、探検隊みたいな格好してますし…」


グリンス「…」


グリンスは首をかしげながらもタークの話を聞いていた。


ちなみに、ルニャ族が探検隊のような格好をしているのは決して飾りじゃないのだ、作り上げた温泉をあたかも散策で見つけた…と思わせる為だ…


ジェリック「…(その執念…見習えるなぁ…)」


などと、ジェリックは心で思いながら遠目に見ていた。


ターク「我々探検隊は…秘境の地…雨に降られ…土で汚れ…ちょっと怪我をし…遂に見つけた!」


ゲマナ「なんか…カッコよく言ってるけどめっちゃ普通じゃん…」


女狩人「で!結局何を見つけたのー?」


男食料班「早く教えてくれよー!こっちは夕飯の準備しないとなんだ!」


ターク「し…失礼…ゴホン…なんと我々は!

身体の癒しを求める狩人にピッタリの場所!

温泉を見つけた!!」


狩人にキャンプの班達はそれを聞いた瞬間驚きの声をあげていた。


「なんだって!?」「えぇ!」


そんな声だった。


ゲマナ「ちょ!ターク!マジで!?」


グリンス「…温泉…(ここら一帯は私も調査したはずだが…)」


ターク「かなり広いぞー?キャンプのみんな入れるくらいだ!」


その声にさらに盛り上がる…ちなみに男達だけが。


そこに女狩人の一声。


女狩人1「ちょっと待って!嘘…混浴なの?」


女狩人2「はー?そんなのあり得ない!」


「「そうよそうよ!!」」


ターク「っ…」


予想外の反発…いや、予想してたが違うと信じていた反発にタークは困った顔をする。


対して男狩人達は純粋に「なんでだよ」といった顔をしていた、彼らには決して下心がないのだ。


「ちょーっと…ストップストップ!」


そこで救世主の声が響いた。


ゲマナだ。


ゲマナ「提案!流石に…入る時間帯とか分けたら…キリがないだろうし、私が温泉に最適なインナーを作る!それでどう?」


ターク「…(ふぉぉぉ!!!ゲマナ…やはり…ゲマナだ…最高の職人だぜ…)」


女狩人達も…「それなら…まぁ…」と呟いて引いていく。


マール「でも…とりあえず、何人かでその温泉の場所を見に行かないと…まだ安全かどうか分かりませんし…」


グリンス「賛成だ」


グリンスも手を上げて名乗り出ては前に出てみんなの方に向く。


グリンス「私とタークで様子を見てくる、外での行動…入浴中という無防備な時間をしっかり過ごせるかを調査してくる。」


グリンスは微笑むようにみんなの方を向く。


ターク「…(さっすが…リーダって感じだなぁ…)」


タークは抱えたルニャEルニャIを見て言う。


ターク「お前らもこい…何かあったら対処したいからな…」


ルニャE&ルニャI「にゃ!」


そうして、拠点から出てほんの少しを歩いていくのだった。


その途中、グリンスが足を止める。


ターク「グリンス?」


タークは振り返ると考え込むように立っているグリンス。


グリンス「ソニバルドもいらない距離に温泉があるのか…?私が見落としたのだろうか…」


グリンスは自分の失敗を感じているのか少し目を伏せて話してくる。


タークはそれに謎の罪悪感を感じてしまう。


ターク「…え…?いや、まさか…ほら…捜査とかでもあるんだが…人によって注視する場所が違うだろ?だから…見る場所を入れ換える方法がある…それによって新しい場所が見つかったりするんだよ…」


タークはそう言うと再びグリンスの前を歩き出す。


グリンスは納得したかのような、関心したかのように顎に手を添え。


グリンス「なるほど…。」


そう呟くとグリンスは再び歩き出す。

少し小走りにタークの隣に行ってゆっくり歩く…。


ターク「…」


グリンスのこんな所に常にドキッとしてしまうタークだった。


拠点から徒歩2分…。


確かに温泉がある、広い、それに地面がしっかり石で出来ている。


グリンス「ここが…」


グリンスはゆっくりと温泉に近付いてそっと手を入れる。


グリンス「41℃といったところだな」


ターク「…は…はは!丁度良いだろ?」


タークは内心焦っている、鋭いグリンスが自然の温泉でなおかつ熱すぎない事に違和感を覚えないだろうか…実際…自然の温泉は丁度良い温度の事もあれば高すぎる温度の時もある…それら全てジェリックの技術に任せっきりだったのだ。


グリンス「…」


グリンスはゆっくりと立ち上がり手を振って水を落としてはタークに向き直る。


ターク「っ…」


グリンス「これは、奇跡の温泉だな」


グリンスはそう笑みを浮かべていう。


ターク「っすね…はい…まじで…」


ルニャI「ボス!いつ温泉に入れるにゃん?」


ルニャE「オレもうヘトヘトにゃん…温泉浸かってゆっくりしたいにゃん…。」


グリンス「…ふふ…なら、タークが良ければ…

調査代わりに先に…どうだ?」


グリンスは微笑みながら首を傾げて聞いてくる。


ターク「入る!入る入る!」


食い気味に答えるタークであった。


続く。



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