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その八十六

 三千三百六十四

 子供が親を嫌いになって行く、或いはそうでなくても次第に親に興味を失くして行くのは、若しかしたら、

「自分が親を慕う程、想う程、親は自分の事を想ってはくれないんだ」

と子が認識するからではないでしょうか。自分の想いに相当するだけのものが親の側に無い事が、『段々分かって来る』からではないのでしょうか。成長するに従って自分の世界が広がり、様々なものに手が届く様になってそれらに興味の全部が移るとかいう図式ではなしに。

 この考えは、まだ親になって間も無い私ですから自信がありません。しかし不図(ふと)そう思ったのです。子供が親に向ける想い、私は最初からそれに応えたいと思います。私が子供だったら、屹度(きっと)そう思うでしょう。


 三千三百六十五

「何をやってもうまく行かず……」

 そう思い、また言いたくなる時もあるでしょう。自分としては想いを込め且(か)つ真面目に努力を重ねているのに、それが自分の想定する成果に結びつかない。けれど、そういう時は落ち着かなければなりません。難しいのは分かりますが、それでも心静かな自分にならなければならないのです。心を鎮めて何に至らねばならないと思いますか。『自分はまだ、たった何個かの計画を失敗しただけだ』という冷静な分析に到達しなければならないのです。実際、それが真実なのですから。

 上手く行かない時の自分を客観的に見るのは難しい事です。しかし本当に難しいのは、上手く行き事が順調に進んでいる中で自分を客観的に見る事の方なのですよ。そちらの方が、ずっとずっと困難なのです。だから人は成功する事に拠って失敗するのです。逆境の時のその自分を御(ぎょ)する事が出来なくて如何(どう)するのですか。成功した後のもっと困難な状況に油断無く対処する為の、今は訓練なのではありませんか。


 三千三百六十六

 苦しい、希望が見えない、おまけにそれがいつ迄続くのか判らない。そういう時に、人は掲げられている旗を見上げるのです。それがはためくのを見て、自分の中に力を湧かせるのです。旗というものは敵に見せる為に在るのではなく、味方を、自分を励ます為に立てるものではないでしょうか。

 自分の旗を立てて生きましょう。それは自分が本気であるなら、必ず自分を励ましてくれるものです。私はそれを知っています。私がずっとそれに励まされて生きて来た人間だからです。

 ブログは毎日更新しています。

https://gaho.hatenadiary.com/

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