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その六十二

 二千六百二十一

 時々、不図(ふと)前後の脈絡無しに思い浮かんで来る感覚、感情。私は思うのですが、屹度(きっと)その想い浮かんだ内容というのは、自分にとって『正しい』のです。その事を忘れないので正しい、その思い浮かんだ内容が自分の望む事である、その思い浮かんだ事こそが実は自分の人生にとって極めて重要である、そういう意味で『正しい』のだと思います。

 そう考えてみると、人は何事かに集中出来ないという事の意味を改めて考え深く想ってみなければなりません。若しかしたらその集中しなければならない事というのは猛烈に下らない事だったり、或いは本当に自分が懸命にならなければならない事なんかでは全然ないかも知れないからです。今の自分が集中しなければならない事はもっと別に在るのではないか、この尊い自己点検を繰り返すべきです。そうやって中々決定(けつじょう)出来ない事は、何も恥ずかしい事ではありません。それだけ重要な事だからです。即答出来なくて当然なのです。


 二千六百二十二

 真面目な問いに正面から答えずはぐらかして返答する事の良くない事を、人はもっと知るべきです。これは真剣な問いに対する侮辱であって、しかもしばしばはっきりと見えて仕舞うものなのです。

 私であれば、自分が話している相手がそんな態度をとったら、その後もうその人と話す事をしないでしょう。互いの意見は違ったが実りある対話だった、話し合えて良かった、そういう議論だけを私は選び取りたいのです。不毛で虚しい事に費やしている時間は、私の暮らしにはありませんから。


 二千六百二十三

 或る、練習の厳しい運動部の先輩が後輩に言いました。

「つらいなら、さぼる日があっても()い。だから辞めるなよ」

 良い言葉ではないですか。中々惚れ惚れする言葉です。そんな風に、心のこもった言葉というのは、別に技巧を施さなくてもちゃんと人の心に沁み込んで行くのです。確実に伝わるのです。それが言葉というものです。


 ブログは毎日更新しています。

https://gaho.hatenadiary.com/

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