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魔法×テクノロジー!?未来異世界コンチェルト(銃が普及した未来異世界。それでも魔法は廃れず、勇者は今日も魔王討伐へ向かう。)  作者: 紫沐時


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巨獣との決戦④

……


「どれくらい時間が経った?」


沢恩は少し疲れた様子で尋ねた。


彼はもう何時間も、自分を鍛え続けていた。


「だいたい十時間かな。」


ササス・サスサは時計を見ながら答える。


「えっ?」


崢拓は目を丸くした。


思っていたよりも、ずっと長い。


「あと六時間か……」


沢恩は顎に手を当てて呟く。


「なんでそんなに落ち着いてるんだよ?」


崢拓が不思議そうに聞く。


「このくらい、小さい修羅場だよ。」


「慣れてる。」


沢恩はあっさり答えた。


ササス・サスサは崢拓へ顔を近づけ、小声で言う。


「この人ね、昔は勇者パーティーで勇者の仲間をやってたんだよ。


だから、こういう場面はいっぱい見てきたの。」


「なんか……子供の頃に遊んでたゲームみたいだな。」


崢拓はぽつりと呟いた。


「もうリングは使えないな。」


沢恩はリングを木へ押し当てる。


ジュッ――。


木片へ小さな火が灯った。


「オーバーヒートか。」


崢拓は少し俯く。


「俺たちがこんなことして、本当に意味あるのかな。」


「結局、負けるんじゃないか?」


沢恩は落ち着いた口調で答えた。


「勝つことしかない世界なんて、一つしかない。」


「幻覚か、夢の中だけだ。」


少し間を置いて続ける。


「危険なことをして、それでも生き残れたなら。」


「それだけで勝ちなんだ。」


「そういうことだよね、沢恩。」


ササス・サスサは笑って言った。


……


「わぁ!」


「工具書にも載ってない魔法、いっぱい覚えられた!」


サリスは地面へ座り込み、嬉しそうに笑う。


「そうだ、グラセスお姉さん。」


「ん?」


「どうしました?」


グラセスが首を傾げる。


「火竜魔法って使えますか?」


「火竜魔法?」


グラセスは少し考え込み、


「そんな魔法は、この世界にはありませんよ。」


「そもそも……竜という生き物自体、存在していませんから。」


そう静かに答えた。


「それじゃ、おかしいなぁ……」


サリスは小さく首を傾げた。


……


残された時間は、刻一刻と減っていく。


巨獣は鎖に繋がれたまま、猩紅の瞳を静かに輝かせていた。


ただ、その拘束が砕ける瞬間だけを待ちながら。


……


(おかしいな……)


沢恩は胸の内で呟く。


(結局、あの日に何があったのか……)


(最後まで思い出せなかった。)

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