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魔法×テクノロジー!?未来異世界コンチェルト(銃が普及した未来異世界。それでも魔法は廃れず、勇者は今日も魔王討伐へ向かう。)  作者: 紫沐時


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災厄現る、魔王の侵攻④

「俺は崢拓だ」

崢拓は皆の前で簡潔に名乗った。


「私はサリス! よろしくね!」


「ササス・サスサです」


四人は簡単に自己紹介を済ませた。


「……沢恩」


サリスが少し不安そうな表情で沢恩を見つめる。


「どうした?」


「私の感知魔法……沢恩から、何か嫌な気配を感じるの」


「ああ、それなんだけど……大事な話がある」


そう言うと沢恩は、夜中に起きた出来事を一つ残らず皆へ話した。


「…………」


話を聞き終えたサリスとササス・サスサは、互いに顔を見合わせた。


とても信じられる内容ではなかった。


「……ともかく」


沢恩は静かに息を吐く。


「もう準備を始めよう」


四人はさらに被害の大きい区域へ向かった。


「……何か、おかしい」


サリスが胸を押さえる。


「すごく嫌な感じがする……」


――ガラァァン!!


突然、背後で巨大な岩石が砕け散る音が響いた。


「!!」


全員が一斉に振り返る。


そこにいたのは――


二十メートル級の巨獣。


純白の毛並み。


見る者を圧倒する凶暴な姿。


「hard magic, attack!」


沢恩は結晶のような魔法弾を連続発射した。


着弾のたびに弾丸は砕け散り、二次破片が爆発のように周囲へ飛び散る。


しかし――


巨獣は微動だにしない。


毛一本すら切れていなかった。


ダダダダダダダダッ!!


ササス・サスサの銃弾も容赦なく浴びせられる。


それでも。


巨獣は堂々と立ち続けていた。


「グオオオオオオオオオッ!!」


咆哮。


衝撃波が街中へ広がる。


巨大な瓦礫が軽々と吹き飛び、窓ガラスという窓ガラスが一斉に砕け散った。


「今だ!」


沢恩の叫びと同時に、四人はそれぞれ別方向へ散開する。


だが。


巨獣は軽く跳躍しただけで、数百メートルもの高さまで一気に跳び上がった。


「なっ……!」


ドォォォォォン!!!


着地。


地面には巨大な蜘蛛の巣状の亀裂が走り、土砂が空高く舞い上がる。


周囲一帯は黄土色の土煙に包まれ、視界はほぼゼロになった。


「ゴホッ……!」


誰もが咳き込む。


「chase, attack!」


沢恩は追尾弾を放つ。


威力は多少落ちるが、確実に標的へ命中する魔法弾だ。


土煙の中で、小さな火花だけが見えた。


その瞬間。


二本の光柱が土煙を貫き、巨獣を照らし出す。


サリスの発光魔法だった。


「そこ!」


照らし出された巨獣へ、二方向から銃弾が叩き込まれる。


しかし。


巨獣はまるで意に介さない。


その時。


巨獣の足元で爆発が起き、地面が崩れ落ちる。


巨体がわずかに沈み込んだ。


「グオオオオッ!」


怒りの咆哮。


音波だけで土煙が吹き飛ばされる。


「しまった!」


巨獣の足元へ爆発物を仕掛けていた崢拓が舌打ちする。


巨獣の視線が、崢拓へ向けられた。


「まずい……!」


「ブオォォォン!!」


崢拓はアクセルを全開にする。


「助かった……! 廃ガソリンスタンドにあった対巨獣用の燃料、一本だけ残しておいて正解だった!」


猛スピードで走り出す。


しかし。


巨獣はさらに速い。


崢拓の逃走は、まるで悪あがきだった。


その時。


崢拓の進行方向。


二棟の崩れかけたビルの屋上に――


沢恩とサリスが立っていた。


沢恩は転移魔法で。


サリスは飛行魔法で。


「final, attack!」


沢恩が最大火力の攻撃魔法を起動する。


「はああっ!!」


サリスの両掌が緑色に輝いた。


彼女はついに攻撃魔法を習得していた。


風の矢。


緑の魔力が無数の矢となって敵へ放たれる。


ドォォォォン!!!


二人の攻撃が同時に炸裂する。


爆炎が晴れたその先で――


巨獣の体には、ほんのわずかな擦り傷が刻まれていた。


「……!!」


だが次の瞬間。


その傷は一瞬で再生する。


巨獣は怒りに満ちた咆哮を上げ、大きく腕を振り上げた。


沢恩とサリスへ向かって、その巨大な爪が振り下ろされる――


「Sumiteraya!」


凛とした詠唱が響く。


瞬間。


透明な障壁が三人を包み込んだ。


「!」


そこには眉をひそめた一人の女性魔導士が立っていた。


四人が状況を理解する間もなく、見えない力によって安全圏へ引き寄せられる。


その直後。


巨大な結界が女魔導士と巨獣だけを閉じ込めるように展開された。


次の瞬間。


結界の内側は、視界を埋め尽くすほどの眩い光に包まれる。


その輝きは、いつまでも消えなかった。


「ゴォォォン!!」


崢拓が先導する形で、四人はその場から一時撤退した――。

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