焼き物
メペメペ。
この街は自由な印象を受ける。
住民の顔は明るく、笑顔だった。
奥に進めば進むほど笑い声が沢山聞こえる。
子供の笑い声、老人の高らかな笑い声、ひっそりと笑う大人たち、動物達も微笑んでいるような気がした。
いつの間にか止まって周りを眺めていた。
セミ「ボー、トスルジカンモダイジダヨネ」
セミがそんなことを言った。
なぜだか…何も言えなかった。
セミから出た言葉から何も感じられなかった。
気のせいだ。
奥に進もう。
奥に進むと、塔のような建物の前に来た。
中にすんなりと入れた。
中は広々としており、カウンターのような物もあった。
カウンターの所には人がいた。
?「ご要件は?」
▶ここは?
ない「ここは?」
?「ここは、この街の象徴である壺を製造する場所です、私は私はツボータ壺職人の一人です、壺作り体験しませんか?」
▶はい
いいえ
ない「はい」
ツボータ「では1000G払ってください」
▶はい
いいえ
ない「はい」
ツボータ「ありがとうございます、それでは案内します」
先導してくれた。
左の部屋を開けて中に入った。
ツボータ「席にお座りください、お連れ様はそこの椅子にお座りください…ここでは何種類かの壺が作れます、出来栄え次第で効果も変わるので頑張ってください、粘土は持ってきたものを使ってもいいですよ…それでは何の粘土で作りますか?」
▶普通の粘土
粘土を選ぶ
作るのを辞める
特に粘土を持ってないので普通の粘土にした。
ない「普通の粘土」
ツボータ「分かりました、それではここに書いてある、壺の形を選んでください、今はまだ3種類しか選べませんが…」
▶小壺
油壺
扁壺
ない「小壺」
ツボータ「分かりました、それでは最後にお連れ様の応援によって成功度が変わりますがお連れ様を変更しますか?」
▶いいえ
はい
ない「いいえ」
ツボータ「分かりました、私が指示を出しますのでその通りにやってください、粘土を置きますね…はい、ではその粘土を殴ってください」
粘土を殴った。
ツボータ「甕板を回転させますね」
回った。
ツボータ「そしたら、真ん中を殴って凹ませてください」
殴った。
ツボータ「その調子です、そしたらギュッと周りを抑えてください、」
流れに身を任せて、周りを抑えた。
ツボータ「そしたら、壺の大きさを決めるので少々お待ちを……よし、それでは両手で粘土を掴んで上げ下げしてください、感覚に従ってください」
よく、分からないがこんな感じだろうか。
ツボータ「いいですね、そろそろ応援の方を」
セミ「ガンバッテー」
壺が少し光り輝いた。
ツボータ「そろそろいいかな…そしたら引き上げてもらって」
壺の周りを掴んで引き上げた。
ツボータ「じゃあ、両手で外を押し付けてもらって」
説明が雑だが、なんとか壺の前の形になった。
ツボータ「そこから、また引き上げてもらって…そうです、そしたら口縁をすぼめてーそうです、上手いですね、才能ありますよ」
今のところ壺ではない何かができているが、気にしない。
ツボータ「そしたら、横を殴ってください」
殴っていいのだろうか。
殴った。
凹んだ。
ツボータ「そしたら、反対側も」
あっているのだろうか。
殴った。
デコボコだ。
ツボータ「いいですね、そしたらこの魔法の粉を振りかけると…どうです?壺に似てきたでしょ?」
何なんだろうか。
ツボータ「仕上げはツボータにお任せを…」
壺を手に取っておもむろに床に叩きつけた。
ツボータ「割れない…完璧」
さっきの魔法の粉の力だろうか。
ツボータ「後はチョチョイっと完成です」
凸凹の小壺…成功
成功率・48%
効果・経験値獲得量UP!
属性・青
実績解除・壺作り
青色の壺ができた。
いつ青色になったのだろう。
ツボータ「またのご来店をお待ちしておりました」
過去形に驚きつつ、塔から出た。
セミ「アノツボータッテヒトナカナカヤルヨ」
そうだろうか。
壺が作れた。
実績も確認しよう。
実績・壺作り
壺を作ると実績解除する
効果・壺商人になることができる
壺商人…。
今はいいかな。
いつの間にか夕日だ、宿に向かおう。
住民に話しかけてみたいが、多い。
誰でもいいか。
壺を持ってる人に話しかけた。
住民「なんだい?」
▶なんでもない
この街は?
おかしい…。
自分の聞きたい事が聞けない。
地道に探すしかない。
歩き回っていると、挙動がおかしい人がいた。
翼が背中に生えて飛んでいった。
誰もそれを見ていなかった。
誰も驚いていなかった。
目の前にいる、子供も声を上げてすらいなかった。
目的が1つできた。
何かしら知っているかもしれない。
あれは必然ではなく、偶然の出来事だ。
翼…。
どこかで手に入れることができないか…。
その場で立ち止まっていた。
セミ「ボー、トスルジカンモダイジダヨネ」
………。
気にしないでおこう。
新たな力を得るためには…蟹の上にある小屋…そこにいる老人がもしかしたら…与えてくれるかもしれない。
回れ右しないと行けないかもしれない。
今日は宿に泊まろうか…。
明日から向かおう。
この街を散策したいが、力が欲しい。
今からでも向かおうか。
セミに話しかけた。
セミ「ナニ?」
▶これからどうする?
なんでもない
ない「これからどうする?」
セミ「ソウダネ…コノマチヲモウチョットサンサクシナイ?」
この街には何かしらあるのかもしれない。
やっぱり宿に泊まろう。
辺りを見回すとそれらしき建物が見つかった。
中に入ると、壺を磨いている人がいた。
お店の人「ご要件は?」
▶泊まりたい
なんでもない
ない「泊まりたい」
お店の人「はいよ、200Gだよ」
▶200G払う
やっぱりやめる
200G払った。
お店の人「はい、これ鍵」
部屋に入り、鍵を閉めた。
ベッドで寝ようか。
ベッドに横になり、目を閉じた。
ツボノマチ、キタノトビラ、シロノツボ、ナカミヤバ。
目が覚めた。
夢でなにかが聞こえた。
気になってしまった。
この街をもう少し散策してみよう。
宿から出た。
北…。
こっちだろうか。
おそらく北だと思われる方に進む。
建物の隙間を通って行く。
すると、そこには変な模様のついた扉があった。
模様と言うより…魔法陣に近いかもしれない。
その魔法陣に手を触れると、光って消えた。
なぜ魔法陣らしき物が消えたのか、分からない。
分からないことだらけだ。
扉を開けることができた。
その空間は広い。
真ん中に白い壺が置いてあるだけだった。
他には何もない、窓も家具も何も。
ナカミ…。
中身…。
白い壺の中を覗いた。
そこには蛇のような長い生き物が眠っていた。
壺も相まってウツボのようだ。
確かに中身がヤバい。
どうすればいいのだろうか…。
鑑定すればいいのか。
白ウ壺
想いが生命となって誕生した
設置型・壺を置いてその周りに敵が来ると攻撃する
投げることも可能
ウツボの目はこっちに向いていた。
いつの間にか目を覚ましたみたいだ。
壺に触れると光った。
実績解除・小さな相棒
実績解除・白いウツボ
実績が解除された。
手を離すとついてきた。
壺が跳ねる。
割れないか心配だ。
移動方法が面白い。
近づくとなにかできそうだった。
何をしようか?
▶撫でる
ご飯
アイテムを付ける
名前を付ける
撫でた。
気持ちが良さそうだ。
ここに来て良かった。
持ち上げることもできた。
降ろして、この空間から出た。
ついてきた。
セミ「ウツボダ…」
セミがウツボを見ている。
この街から出よう。
砂漠に行こう。
戻るのに時間はかかるが仕方ない。
門まで歩く。
………ウツボが思ったより遅い。
セミに話しかけた。
セミ「ナニ?」
▶ウツボを持って
これからどうする?
なんでもない
どうやらウツボを持たせることができるようだ。
ない「ウツボを持って」
セミ「リョウカイ」
ヒョイッと持ち上げた。
両手で抱えるように持った。
門の前まで行くと、壺を被った人が屈伸をしていた。
無視してこの街から出た。
目的ができたね。
でもそれはキーミッションではないし、クエストですらない。
自分が何者なのか、この世界は何なのか。
それを知ろうとする、その勇気に敬礼。
世界を知るのは危険なことだからね。
それこそ命がいくつあっても足りない。




