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俺たち双子は、世界を救わない。 ~料理人と錬金術師の異世界スローライフ~  作者: 京野きょう


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第27話・ORDER!異世界の商人との試食会やいかに?

「んじゃ座って待っててください!」

「よければ見学しても?」

「もちろん良いっすけど……」

「ではお言葉に甘えて」


 一足先にマードさんと帰宅した俺は、早速下準備に取り掛かる。

 ビーフシチューの残りは後であっためるとして……。

 うーん、トマトソースを使った料理かぁ。

 こうなると思ってなかったから、米の準備もしてねーし……。

 とりあえず定番いっとくか!


 最初にじゃがいもをくし切りにして、水にさらしておくかー。


 そんじゃ次。

 鶏肉に包丁の先でプスプス刺す!

 ……銀製のフォークありゃ早いんだけどな。

 それに塩を揉みこんだら、砕いたサンショの実をパラパラ……っと。

 皮目を下にして、火にかけたフライパンに投入!

 重しを乗せて、皮がパリパリになるまでじっくり弱火、っと……。


 ふと見ると、マードさんは物珍しそうにしていた。


「このような調理法……いやいやいや、私は料理人ではないので詳しくはないのですが……」

「へへ、美味いの出すんで!」

「いやいやいや、この香り……楽しみですなぁ」


 裏のなさそうな笑顔のマードさん。

 すでに鶏肉のいい匂いが広がってるし、そりゃ顔も緩むよな!


 水にさらしておいたじゃがいもの水気を切ったら軽く粉をまぶして、っと。

 深めのフライパンに並べて、芋が被るくらい油を注いで火をつける。

 あとはじっくり様子を見ながら、外がカリっとするまで待つだけだ。


 そしたら後は何にするか……やっぱり主食だな!

 コッペパンサイズの硬めのバケットを横半分にカット。

 切った断面にトマトソースをたっぷり塗る!

 短冊切りのベーコン、細切りの玉ねぎ、彩り要員に細い輪切りのピーマンをトッピング。

 最後にチーズを乗せたらオーブンにイン!


「ふぅ……」

「ソータさん、今のところトマトソースはパンに使っただけみたいですが……」

「そっすね! でもビーフシチュー以外にはちゃんと使うんで!」


 身を乗り出しそうな勢いで質問をするマードさん。

 それに答えながら料理を続けていると、ヤードさんを連れた華蓮が帰ってきた。


「ただいま、兄さん。ヤードさんお連れしたわ」

「どうも、兄がお世話になったとお聞きして……なんです、この食欲をそそる匂いは……!?」

「ヤードさん、お久しぶりっす! もうすぐ出来るんで待っててくださいね!」

「マード兄さん、これは一体……?」


 マードさんが来るとしか聞いてなかったのか、訳が分からない、といった表情のヤードさん。

 華蓮は二人に椅子を勧め、今日の経緯を説明する。


「なるほどなるほど……。私までご相伴にあずかりすみません」


 二人の相手は華蓮に任せるとして俺は続きを。

 おっ、じゃがいも良さそう!

 網も紙もないからなぁ。

 よーく油を切って……上から塩をぱらりと振る。

 その横にトマトソースを添えて……。


「お待たせしました、まずはフライドポテトっす!」

「芋……ですか?」

「芋は食べ飽きてますが一体……」


 カリッ!


「あつっ!」

「あふ……っ! いやいやいや、これは……!」


 二人は顔を見合わせると、フォークに刺したフライドポテトをしげしげと観察し始める。


「……これ、芋……? ですよね?」

「そっす、さっき市場で買ってきました!」

「ええ、私もその場にいて……何の変哲もない芋でした」

「芋にこんな調理法が……!?」

「揚げると食感もカリッとしつつ、ほくほくで美味いんすよね!」

「ほふほふ……ごくん。このトマトソースも、こんな風につけてみてくださいね」


 いつの間にやら手を伸ばしていた華蓮は、トマトソースをディップする様子を見せる。


「ほほう……」

「では……!」


 トマトソースをたっぷりつけ、一口で食べる二人。


「……!!」

「いやいやいや……! これが飽き飽きしていたあの芋ですか……!?」

「トマトの甘みと酸味がまた……これは止まりませんな……!」


 皿が空っぽになりそうな勢い。

 ふっふっふっ、まず第一弾は成功だな!


「さあ、次も出来上がりましたよ! ピザトーストっす!」


 チーズがこんがりとろーり。

 はぁぁ……ピザトーストの見た目のヤバさよ……!


「これはまた何とも……!」

「も、もう頂いてよろしいですか……!?」


 ざくっ!


 こんがり焼いたパンからいい音がしたあと、そのまま口から伸びるチーズ。


「んむ……っ!?」

「ほほ……これはまた……!」

「むぐむぐ……ごくん。チーズにトマトの組み合わせって堪らないですよね」


 華蓮の言葉に、二人はこくこくと頷く。


「先程のトマトソースよりもまろやかで……!」

「野菜やベーコンとの調和も文句なしですな……!」

「今回はパンに塗って焼きましたけど、塗って食うだけでも美味いっすよ!」

「確かに市場でいただいたものも美味しかったですな! このピザとやらはさらに美味いですが……」


 満足してくれてるみてーだな!

 試食の時点でいけるとは思ってたけど、ここまでの反応もらえるとは……。


 まぁ焼きたてピザに逆らうなんて、出来るわけないけどな!

読んで頂きありがとうございます!

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