表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
努力畢生~人生に満足するため努力し、2人で『無敵』に至る~  作者: たちねこ
第四部 青年期 『2年生編』
773/778

『2年生』『追想編』 『裏切り』2

 私は今日、目の前にいるあの女を殺します。


 『魔王』様の作戦の内です。

 『魔王』様は来る戦争のために、『音楽魔術』と『治癒魔術』を強く望んでいます。

 『治癒魔術』はフロロースが居ます。

 後は『音楽魔術』です。

 『音楽魔術』を守っているパーティは、かなりの実力があり、戦争の時は障害になるでしょう。

 そのパーティに所属している彼女たちを今殺すことに間違いはありません。


 隣のアモールと会話している『深紅』の髪の女。

 あの、頭痛を引き起こす忌々しい『深紅』の長髪とも今日でさようならです。

 そう考えると、随分と気が楽になります。


 いつだって彼女は私の嫌なことをしてきました。


 やる気のなかった部活に勧誘してきました。

 体育祭の練習も無理に参加させてきました。

 本番の日だって、楽しいと気付かせてきました。


 他にも毎日が楽しいと気付かされた。

 気付きたくなんてなかったのに。


 それは、嫌なことのはずだったのに。

 どうして、あんなにも楽しくて居心地がよいと感じてしまったのでしょう。


 嫌でなくなってしまったのでしょう。


 どうして、彼女なんですか。

 どうして、私と仲良くしてくれた人を殺さなければならないんですか。

 フロロースだって懐いているのに。


 どうして貴女は『魔族』ではないのですか。

 貴方の髪にだって黒が混ざっているではありませんか。


 なのにどうして『長耳族』なんですか。


 『魔族』以外の皆は、私たちを裏切るのでしょう?

 ならば貴女も裏切るのでしょう?


 そうならば、裏切られる前にこちらが裏切るしかないじゃないですか。


 殺したくなんてないですよ。

 信じていたい。


 だって、この学院で過ごした日々は幸せでとても楽しいものでしたから。


 あの夢のような日々を疑いたくなんてない。


 だけど、実際歴史がそれを否定しています。 

 貴女達全ての種族が『魔族』の敵だと。


 もう、やるしかない。

 そう、決心したのに。


 どうして私を心配して手を伸ばしてくるんですか。


 「触れるな!」


 思わず強く振り払ってしまいました。

 

 そんな悲しそうな顔をしないでください。

 貴女は今から私に殺されるんですよ?


 なのにどうしてそんなにも油断しているんですか!

 どうして、私を信じて疑わない顔をしているんですか!


 それでは簡単に殺せてしまいます。


 殺させないでくださいよ!


 私から逃げて。


 ・・・逃げてくださいよ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ