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第七層 episode.7

はい、下書きを投稿しているようなものなのでマジで矛盾もあるし訳わかんない言葉遣いもあります。とりあえず完結までお付き合いしていただければ幸いです。

ヒューマノイドは戦闘に適している個体がデータとして保存され、そのデータを元に再生産される。こうしてドンドンヒューマノイド達は選別され、より戦闘に特化したヒューマノイドだけが残っていく。

 しかし、記憶の引き継ぎだけはヒューマノイド自身の精神の自壊を招き、廃人となってしまう為、記憶は生成された当時のままになっている。つまり、目の前にいる彼女は戦争が始まる前の現状を何も知らない純粋無垢なヒューマノイドである。

 この瞬間が俺は一番嫌いだ。死んだはずの仲間が目の前に記憶のない状態で立っている。

 その光景を何度も何度も何度も何度も見てきた。古参は慣れがきているが、入ってきて一年経っていない者には耐え難いもので、その場で吐いたり無気力になってしまう者もいた。


「ナナセです……狙撃が得意です。よろしくお願いします」


 彼女は第五班に所属していた狙撃手だ。元々正規軍に所属していたヒューマノイドで狙撃の名手だったらしい。

 彼女の正確な射撃は後方に展開する五班で大変重宝したが前々回の作戦で超遠距離からのカウンタースナイプされて戦死した。

 次々と見知った顔が自己紹介していく中でようやく最後がやってきた。

 最後は全く知らぬ顔だった。


「ショウマです。大隊長から第三班の指揮を任されました。以後よろしくお願いします」


 彼が人間の兵士か。思っていたよりも随分と小柄で170も無さそうである。

 第一小隊のテント内が騒つく。

 そりゃそうだ。まさかの入隊した直後に班長に任命されたのだ。班長は所属した隊で2年以上生存してないと任命されないのだが、彼はそれをすっ飛ばして任命されたのだ。

 明らかに不満の声が上がる。それを隊長である俺が宥めたからか皆は渋々引き下がった。

 不味いな、このままだと彼は隊の皆から爪弾き者にされてしまう。第三班は比較的新人が二人、新人が二人だったのが不幸中の幸いで班の中では揉め事は少なそうだが……。

 

「…では、総員整列!これより射撃訓練、持久走、筋力トレーニングを開始する!」


 こうして不穏分子を抱えながらの訓練が始まった。

 まずは射撃訓練。皆、いつも通りに人の上半身を模した的に向かって射撃を始める。殆どが命中し、その9割が敵の急所に命中している。

 人間と訓練していた時は人間と大差ない命中率だったが、戦闘に適合しているヒューマノイドばかりが集められた集団なので命中率は並の人間とは比較にならない。


「………」


 命中率は8割程度。並の人間の軍人からしたら目から鱗が落ちる記録なのかもしれないが人間よりも多少の改造と選別で残ったヒューマノイドと比べたら型落ちだ。


「やっぱりライフルはどうも苦手だ。重いし当て辛い」


 そう言って彼はホルスターから拳銃を取り出す。何と片手で撃ち始めた。

 片手では当てられる訳がないと思ったが、彼は何と軍で正式採用されている拳銃のマガジン全15発を全て的に命中させた。


「うん、軽いしこっちの方がいい」


 それから彼は拳銃の撃ち方を自班のメンバーに教え始めた。

 リクは三班ではないのにも関わらず三班に混じり興味津々で彼の話を聞いていた。

 しかし、拳銃などアーマーすら貫通できない火力しかない。そんなものをライフルの有効射程の中腹程度で戦っている自分達からしたら接近された際、ライフルが撃てない場合の最終手段である。そうそう使う事もない。


「グリップを握った手をもう片方の手で握り込む。真っ直ぐ手を伸ばして……そうそう。そして自分の手を包んでる方の手をこっちにグッと引いてグリップを持ってる手を押す。そうすると照準が安定して撃ちやすくなる」


「本当だ……」


 しかし、一応正式配備されている主力ライフルを使えないのは問題なので俺が手取り足取り彼にライフルの使い方を教える。

 彼のライフルの持ち方は独特だった。まるで狙撃銃を持つかのように銃床をガッチリ肩につけ、射撃する際も丁寧にトリガーを射撃する寸前までゆっくりと引く。そして、彼なりに照準があった瞬間に射撃する。

 でもうまく当たってない。三点バーストなのが問題なのだろうか?最初の一発は確実に急所に当てているのに残り二発が反動を制御できずにそのまま上に飛んでいっている。


「……もしかして狙撃銃の方が得意か?」


「…いや、そんなことはないんですけど…いかんせん最近ライフルを使ってないから慣れなくって」


 ライフルを使ってない?正式装備のライフルを使ってないとは一体どういうことなのか?人間はもっと高価な武器を使っているのだろうか?と考えたりしたが、よくわからないというのが結論だった。

 しかし、後に彼のとんでもない戦い方を眼にするとは俺たちはまだ知らない。

 そのまま訓練を続けようとしていたその時、突如基地内に警報が鳴り響いた。


『敵襲!敵襲!総員ブリーフィングルームへ集合!繰り返す、ブリーフィングルームへ集合!』


 このタイミングで敵襲である。

 皆は慌ただしく銃から弾薬を抜き取り、ブリーフィングルームへと向かう。

 自分も準備し、ブリーフィングルームへと向かった。

 不味いな、最近敵のこちらの補充の時期を悟られているような気がする。敵はこちらに経験を積ませる事なく新兵を狩り、ベテランにかかる負担を増やして数を減らしてくる作戦と取っているのかもしれない。

 もし、このまま何もせずにいたらベテランは全滅。新兵だけで戦う今より悲惨な戦場になってしまうだろう。

 今は考えても仕方ない。急いでブリーフィングルームに入る。

 皆はすでに現着していた。

 大隊長の全員に聞こえるダミ声が部屋の中に響き渡る。


「総員揃ったな!?これよりブリーフィングを開始する!」

@zxtMsWro4bUvNR

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