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第四層 episode.6

最近珍しく更新が早いような気がします………見てくださってる皆さんに感謝感謝です。

「もうすぐ着きそうだな」


「4層も結構長かったですね……次の層は層一帯が娯楽施設になっている…いわばテーマパークですね」


「なんだそれ…すごいな……しかしいつも思っていたんだが……あのいつも同じところにある塔はなんだ?」


「言ってませんでしたか?すみません」


「別に謝るほどの事でもないから別に良いんだが…単なる好奇心から聞いてみただけだ」


「あれは30層から1層までの直通エレベーターですね」


「マジか、あれ使えば一瞬で上までいけるじゃん」


「でも使うには最上階の、しかもその中の一部の人間だけが持っているカードキーが無いと使用出来ないようになっているんです。直通と言っても、どの階層でも降りられるようになっているので下に降ることがあるのなら便利かもしれませんね」


「そうか……折角あるのに使えないとは残念だな」


 それからまた歩き出した。するともう1つの塔が近づいて来た。いつものごとく高い。高層ビルぐらいの高さは優に超えているんじゃないだろうか。


「そういえばショウマさん。拳銃の弾が増えていたのですけれど……どこかで補充したのですか?」


「ああ……それはダミアンが勝手に入れてたやつだ。弾倉を見てみろ1発だけ使われてるだろ?」


「そうですね……この1発はショウマさんに撃ったんですよね…」


 急に俯き、自責の念からか暗い表情をし始めてしまった。

 別におもちに治してもらったから全然痛みもないし変化があったとするならば少量の失血で貧血になった事くらいだろうか。

 あとはパーカーの背中の部分が血で汚れた事。それだけだ。


「別に心配しなくてもいいんだぞ?俺は怪我もしてないし、痛みもないからな」


「……そうですか…そうですよね」


「………急にどうした?大丈夫か」


「大丈夫です…ただ、上まで送り届けるのが約束なのに私がいたせいでこんな怪我をさせてしまって……これから先アグレッサーも増えてくるので無事に連れて行けるか少し不安になりまして…」


「……大丈夫だ。おもちだっているし、何より1人じゃ絶対にここまで来ることなんて出来なかった。それに、エルがいたから撃たれたなんて思ってないぞ。だから改めてお礼を言いたい。ここまで連れて来てくれてありがとう」


 今までここまで連れて来てくれたエルに心からの感謝をする。

 先程言った通り、俺1人じゃここまで来ることはできなかったし、エルが居たから撃たれたなんて微塵も思っていない。

 俺の言葉を聞き、エルは一瞬こちらを少し驚いた様子で見た後、ゆるりと頬を緩ませた。


「……そうですか」


「そうだ。だからこれからもよろしく頼む」


「…はい」


 それから小1時間程歩くとようやく塔の下まで辿り着いた。

 今回の塔の下には「ようこそ!第6層へ!」と書かれた錆びれた看板が落ちていた。

 しかも今回の扉はいつもの真っ白な壁ではなく、色褪せたキャラクターの絵が描かれている。


(そういえば次は娯楽施設…だったか)


「そう言えばもう直ぐお昼ですね…太陽が見れないので正確な時間は分かりませんが……」


「そうだな……塔の扉が開たら飯を食うか」


「そうですね」


 それでまたも扉は硬く閉ざされていた。残念な事に今回は弾薬がない。拳銃の弾で破壊できれば良いのだが多分無理だろう。

 しかしセルフィーの話では昔ここに来た軍人が開けたと言っていたのでこの扉は開いているはずなのだが………何かおかしい。

 

「さてと……また鍵を見つけないといけないな」


 しかし、何にせよここの扉の先に行かないかぎり進むことは出来ないのでやはり鍵を見つけないといけないだろう。


「………?なんだか中から音がしませんか?」


 扉に耳を当てながらエルは小さく呟く。

 何か聞こえるのかと思って俺も耳を扉に当ててみる。

 するとガサガサと何かが動いている音が聞こえた。


「なんだと思いますか?」


「………生存者…とか」


「………それにしてはなんだか大きいような気がしますが……少し声をかけてみますか?」


 少し思考する。もし生存者ではなくアグレッサーであった場合襲われる可能性がある。今の俺たちには拳銃しか無い。

 でも、生存者であった場合。この扉を開けてくれるかもしれない。

 かなりリスキーな賭けだがやってみる価値は十分あると思い、声をかけてみる事にした。


「………そうしてみるか。すみません!誰か居ませんか!?居たら返事をしてください!」


 ドアを叩きながら叫ぶ。

 すると先ほどまであった何かが動く気配が消えた。気づいたのかと思い、扉から離れる。

 何かが近づいてくる音が扉から聞こえてきる。


「………人間だといいですね」


「たしかに……エル、拳銃の初弾をセットしててくれ、安全装置も解除なにがあるか分からないからな」


「はい。ここをこうするんですよね?」


 エルはそう言いながら拳銃のスライドを引き、薬室へ銃弾を送る。そして安全装置を外した。

 俺もセルフィーから貰ったナイフと元々持っていたナイフを両手で逆手で持つ。


「ガァァァァァァア!!」


 予想してたというか何というかやっぱりアグレッサーが出て来た。大きさは1層で出会った骨の怪物と同じぐらいの大きさで約2メートル弱と言ったところか。

 角も牙もあるし、多分その時のスケルトンの奴とおんなじアグレッサーだ。


「エル!前に出るから隙を狙って頭を狙ってくれ!」


 俺は鞄とライフルをエルの方へと放り投げてアグレッサーの前に立つ。

 アグレッサーは大きな棍棒を持っており、体格も人間とは比較にならないレベルで大きい。

 おそらく一撃でも食らってしまえば死。間違いなしだ。


「ヴォォォォォ!」


 棍棒を振り上げ俺に向かって叩きつけて来る。幸いこのアグレッサーはあんまり知能が高く無いのか、単調な攻撃しかしてこない。

 一つ一つの攻撃をよく見て躱す。ナイフで受けてもいいが単調な攻撃故に攻撃の出が速いので次の攻撃でやられる可能性があるので躱し続ける。

 でもこのままでは防戦一方なので攻勢に出る事にした。


「オォォォォォン!」


 先程の攻撃と違い、振りが大きい。今なら懐に入って攻撃できる。

 そんな事に気づいた時にはもう身体は動いていて目の前には相手の腹部があった。


「ふんっ!」


 右手のナイフで腹を斬り裂く。相手の血液が噴き出し、一瞬怯んだ。


「エル!今だ!」


「はい!」


 1発の銃弾がアグレッサーの頭を撃ち抜いた。残念なことに貫通はしていないが脳天に直撃したため、アグレッサーは一瞬ビクッとした後に身体から力が抜けて前のめりに倒れた。


「ふぅ……助かった。ナイスタイミングだった。エル」


「よかったです、怪我も無いようで安心しました。でも………」


 ほっとした顔から何か思うところがあるのか、不満げな顔をし始めた。


「でも?どうした?」


「無茶しすぎです。後ろから見ていてずっとヒヤヒヤしてました。ギリギリで躱していましたし、急にアグレッサーの懐に潜り込みますし……怖かったです」


「そうか……それは悪いことをしたな。悪かった。次からは気をつける」


「そうしていただけると幸いです。次の層でちゃんと弾薬を探しましょうね」


「分かった。でもあいつが扉を開いてくれて助かったな。これで次の層へ行ける」


 一瞬呆れた表情をエルがしたような気がしたがすぐにいつもの無表情に戻った。


「……そうですね、早く5層に行きましょう」



特徴の無い話になりましたが楽しんでいただけると幸いです。誤字脱字は許して……

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