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第四層 episode.3

誤字脱字?知らん。読めれば良かろうなのだ!まあ……気が向いたら修正します……

「それにしても……エルちゃん14歳って言ってたよね……?」


「はい…そうですが………?」


「14歳だからかなぁ……凄くプロポーションいいよねぇ……」


 私の体を見ながらそんなことを言うので少し恥ずかしくなり、体をセルフィーさんに背を向ける。


「そんなことないですよ…セルフィーさんの方が背も高いしそれに………胸もありますし……」


 するとセルフィーさんの表情がいたずらする子供の様な表情になった。

 気のせいだと思ったけどこの後にこれが気のせいではなかったことに気付かされることになる。


「ほほう……エルちゃんはそんなことを考えていたのかい……?」


「ま…まあ……そうです」


「へぇ〜……エルちゃんもそんな事気にしてたんだぁ……そっかぁ………そうだ!私が大きくなるマッサージを教えてあげる!」


「マッサージ……?ですか…」


「そう、マッサージ」


「いや……いいですよ…あんまり気にしてませんし……」


「えー!気にしてたのに〜ほらほら遠慮しないの!」


 そして先程の疑惑は見事的中した。私は結局押し負けてセルフィーさんからマッサージを受けることになったのだが……


「はぁ……んぅ…!や…やめて……やめてくださ…ひゃぁ……」


「おお!感度良しと……」


「変な確認しないでください!」


 セルフィーさんの手を払い除けたものの華麗に避けらる。

 なんだか私はよく女性の方に胸を触られることが多い様な気がするのですが気のせいでしょうか……?


「ちょ……あの……あっ!やめ……ショウマさん……」



「………なぁおもち…今エルが俺のこと呼ばなかったか?」


「きゅぅ?」


 頭の上にはてなが浮かんでいそうな顔で首を傾げるおもち。やっぱりかわいい。


「まあ…気のせいだな」


「きゅっ!」



「も…もうやめてください!」


 全く悪びれる素振りを見せないセルフィーさんに若干恨めしく思い、手を振り払う。次はまた触られない様に胸を両手で隠す。


「ごめんね〜…もうやらないから許してよぉ」


「………分かりました。もうやらないでくださいね」


「はーい…そろそろ上がろうか……私のぼせちゃったかも……」


「自業自得じゃないですか?。まあ私も少し疲れたので上がりましょうか」


 2人でやたら長く入ったお風呂から上がり、体を拭いてから服を着る。


「エルちゃんはそこの私の服着てて!元の服は洗濯しといてあげるから!」


「ありがとうございます……」


 青いぶかぶかのパジャマを手渡される。

 なんだか私には大きすぎるような………着てみるとやっぱり大きかった………特に胸の部分が…


「………どうかした?」


「いえ、なんでもありません…」


 それから髪をセルフィーさんの髪と私の髪をお互いに乾かしあってリビングへと戻った。


「お帰り。どうだった?」


「……いいお湯でした」


「いつも通りのお風呂だったよ?」


「お前のいつも通りを俺は知らない」


 2人とも湯上りということで顔が火照っていてなんだか色気がある。しかもエルに関してはパジャマが大きすぎて肩が少し出ている。

 ………ついでに言うと少し胸も見えている。さっと目を離す。やっぱり健康な十代男子には目に毒である。


「そっか〜じゃあショウマくんもお風呂いいよ〜」


「そうか。じゃあありがたく貸してもらおうか」


 脱衣所へ行き服を脱ぐ。すると近くの洗濯機に目が行く。

 そこにはエルのらしき下着があった。


「なあおもち……あの女子どもはちょっとばかし無防備というかなんと言うか…もうちょっとだけしっかりしてもらってもいいんじゃないか?」


「……きゅぅ?」


「お前にはわからないか。よし、じゃあ行くか」


「きゅっ!」


 おもちを頭の上に乗せて風呂場へと向かう。

 エル達の入った風呂か………いや。なんの匂いもしなければ人もいた気配はない。ないと思うのだが……ないとは言い切れない。


「さっさと入って出るか」


「きゅっ!」


 ぱっと体と髪を洗い、風呂へと入る。風呂の中は暖かく、今までの疲れが一気に取れるような感触だった。


「上がったぞ〜」


「お帰り〜」


「お帰りなさい、ショウマさん」


「ただいま〜………何やってるんだ?」


「お布団敷いてます」


 リビングに布団が二枚敷かれていた。もう一つは?と思ったがそれはソファーでセルフィーが寝るらしい。


「俺がソファーで寝るから2人で布団で寝てくれ」


「別にいいよ〜私お布団敷くのめんどくさい時はいつもソファーだもん」


「いいのかそれで………あと別に気にしなくていい。なんだか俺もよくソファーで寝てたような気がするしな」


「そうなの?」


「そんな気がするだけだけどな」


 なんやかんやあって結局俺がソファーで寝ることになった。そのソファーは簡素な作りであまり寝心地が良いとは言えないものの何故か体には馴染んだ。

 結局3人で話している間に夜も更けてエルが睡魔に耐えられず小さな寝息をたてた。


「俺たちも寝るか」


「そうだね。本当にソファーでいいの?」


「いいって。じゃあおやすみ」


「……うん。おやすみ」


 布団を被り、目を瞑る。風呂上がりのあとだったので少し寝苦しかったがすぐに眠りに落ちた。


「ねぇ…ショウマくん…寝た?」


 その声で目が少し覚めた。

 今の声はセルフィーか…?こんな真夜中に何か用かと声を上げようとした瞬間。

 背中に柔らかい感触と石鹸の匂いがふわりと香る。

 完全に声をかけるタイミングを無くしてしまって黙っていると。


「………あのね…実はね……」


「………なんだ?」


「え!?起きてたの!?」


「しっ。エルが起きる。で、なんだ?何か用か」


「ううん…なんでもないの。ごめんね、起こしちゃって」


 こちらに目を向けずに立ち上がり自分の寝床へと戻ろうとするセルフィー。

 こちらから顔を背ける時、一瞬目が濡れていた気がした。

 気になって遠ざかるセルフィーの腕をソファーから立ち上がって掴む。

 こちらへと長い髪を揺らして振り向く。  

 その蒼い目を見つめるとやはり泣いていた。

 

「なに?」


「いや…なんで泣いてるんだ?」


「…え?私泣いてる?」


 どうやら自分が泣いていることに気付いてなかった様だ。「変だね」と無理やり笑って涙を拭く。


「………なにがあったのか俺で良ければ聞かせてもらえないか?」


「………ううん。平気。ありがとね」


 何かを隠している様な気がしたがどうやらセルフィーは言いたくなさそうなので追及はやめた。人間誰でも人に話したくない事なんてたくさんある。しかも涙が出る様なことだったら尚更だ。

 人間ではないが………


「そうか……」


 投げかける言葉が見つからなかった。気が利いたこととかは言えない。

 かえってその言葉が相手を傷つけることだってある。

「うん……おやすみ」


「ああ、おやすみ」


 それから俺もソファーに戻る。ブランケットを被り、眠りについた。



「起きてください。ショウマさん」


 眠気から段々脳が覚醒してくる。ぼんやりとしか見えないが金髪だしさん呼びなのでエルだとすぐわかった。


「おはよう…エル」


「おはようございます。寝坊ですよ」


「マジか」


「もう朝ご飯の準備は終わったので早く食べちゃってください」


「おー…」


「エルちゃんなんだかお母さんみたいだね!」


「そうですか?」


 それから3人で朝ごはんを食べた。久しぶりに焼いたパンを食べた。

 何気に保存食やレーションの様な食事以外の物を食べるのは初めてかもしれない。

 最後のパンのかけらを口に放り込み椅子から立ち上がる。


「ごちそうさん。うまかった」


「ちょっと焦がしちゃった様な気がしたけどお口にあって何よりだよ〜」


 昨日泣いていたとは思えない様な笑顔でパンの焼き加減について話していたセルフィーだが、ずっと俺が見つめていると顔をふと背けた。

 

「どうしたのですか?」


「いやなんでもない。エルも食べ終わったら準備を頼む」


「分かりました」


 身支度をしながらセルフィーが昨日泣いていた理由を考えてみる。

 多分俺たちが来てからのことでは無いのは確かだ。

 過去の記憶。つまり思い出がセルフィーを泣かせているのならば俺はどうすることも出来ない。

 無理やり聞き出す訳にもいかない。


「どうしたんですか?難しい顔して……」


「あ?いや、なんでもない。準備は終わったのか?」


「私あんまり荷物ないので……そろそろわたしにもなにか持たせて下さい」


「俺が持つからいい。大丈夫だ」


「……そうですか」


 セルフィーが「お昼に食べて」とサンドイッチを作ってくれた。

 つくづく世話になってばかりな様な気がするがセルフィー曰く自分は人に世話を焼くことが嫌いではないらしい。

 荷物の整理をして玄関で靴を履く。


「じゃあなセルフィー。世話になった」


「こちらこそ!いっぱいお話ししてくれて嬉しかったよ!」


「ありがとうございました。セルフィーさん」


「エルちゃんもショウマくんの案内頑張ってね!」


「はい……本当お世話になりました」


 するとセルフィーはふと何かを思い出した様な顔をして「ちょっと待ってて!」と言って部屋に戻って行ってしまった。

 しばらくするとセルフィーはリビングからあの俺がなんだか見覚えのあったナイフを持ってきた。


「これ持っていって!」


「………ナイフ?」


「ショウマくんよくナイフ使うでしょ?」


「まあそうだが……じゃあ遠慮なく…」


 セルフィーから鞘に入ったナイフを受けとり、ポケットに入れる。

 なんだか今まで使い続けていた様な、手に馴染む感覚がした。まるで元々自分のものだったって感じだ。


「ありがとう。じゃあな。上の層について落ち着いてきたらまた来る」


「ショウマさんを送った後私暇ですのでまたきますね」


「うん!待ってるね……」


 やはり少し寂しそうな顔をするセルフィーになにか声をかけたいが言葉が見つからなかった。

 結局なにも声をかけずにセルフィーの家を出た。



「あーあ……結局気づかなかったかぁ……」


 昔、アグレッサーが支配したこの都市の第1層にあるアグレッサーの本拠地を破壊するために作られた精鋭部隊が上の階層からここの階層にやってきた。

 その部隊の隊長の名前はショウマ。

 部隊の人達もすごく優しくてアグレッサーでも敵対的ではないアグレッサーがいるということもちゃんと理解していたおかげで私はその部隊の人達とも仲良くなった。

 そして彼が別れ際に「また会いに来る。それまでこれを預かっててくれ」と言っておいていったナイフをまた取りに来てくれるのをずっと待っていた。

 ようやく取りに来てくれたのに彼は記憶が消えていたけれど優しさは消えずに元のショウマくんと同じだった。


「私の初恋だったのになぁ……全く…ショウマくんは……」

 


 

 


文がおかしいところがあるかもですがご了承ください………

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