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最悪な教官再び(2段階 技能教習17と18)

 2017年12月21日。この日は技能教習17と18を受ける為、いつもより早めに家を出た。何か嫌な予感がしたのだ。

 普段利用している送迎バスはほぼ毎回遅れて到着する。なので、少しくらい遅く家を出ても大抵間に合う。しかし、ごく稀に時間通りに来るので油断はできない。

 なんか今日は早く来る気がするなぁ。

 僕の予想は外れた。送迎バスはいつものように予定時刻から7分ほど遅れて乗合場所に到着。

 何か良くないことが起こる予感がしたが、気の所為だったのか。そんなことを考えていると、送迎バスが教習所に向かう途中で珍しく、僕が乗った場所とは別の乗合場所で停車する。どうやらそこで大学生と思われる女の子が送迎バスを待っていたようだ。

 普段僕が送迎バスに乗車している場所は、バスの運行ルートで表すと、8つほどある乗合場所の中で通るのは終わりの1つ手前。僕が利用している乗合場所は乗り降りする人が少ないらしく、同じ時間に他の人と一緒にバスに乗ったことは一度しかない。最後に通る乗合場所から乗車する人も僕はあまり見たことがない。

 珍しいこともあるものだ。やはりこれは何か悪いことが起こる予兆なのか。

 杞憂に終わってくれれば良いのだが。そう思っていると、ふと視線を感じた。僕は1番後ろの座席に座っていたのだが、先程乗ってきた女の子が前の席から振り返ってじーっとこっちを見ている。

 え、何。服装別に変じゃないよな。それともなんだ、俺を知っている人?

 もしそうだとしたらもの凄く嫌だ。なんで嫌なのかは自分でもはっきりわからないが、とにかく嫌だ。

 僕はそっぽを向いて教習所に早く着くことをひたすら祈る。と、バスの運転手さんが『到着が遅れるから教習生番号を教えてください』と僕に声をかけてくる。

 はぁ。あの子まだこっち見てんのかなぁでももしかしたら僕を見ている訳ではないかもしれないな。よし!

 運転手さんのほうに顔を向けると、やっぱり女の子はこちらを見ている。

 誰かと勘違いしてるのかな?それにしても遠慮ない人だな。

 僕は極力女の子のほうを見ないようにして運転手さんに番号を伝える。その後は特にこっちを見てくることはなくなり、教習所に到着(なんだったんだ結局)。

 うーん。しかしまだ嫌な予感がするな。

 謎の視線から解放されるも、憂鬱な気持を抱えて受付で配車券を受け取る。この日はAさんが非番で指名していなかったので、恐る恐る配車券に記された担当教官の名前に目を向けてみると……。

『担当 XX XX』

 見事嫌な予感的中!この教官は1段階で狭路走行の練習をした時にクソミソに言ってきた教官Xだ。しかも2時限連続で担当がこのX!今まで2時限連続で予約して2時限連続で同じ教官になったことは指名なしでは一度もないのに、どんだけ人気ないんだよこのXは。

 怒りと絶望に苛まれながら開始した技能教習。結果はお察しの通り、前回と比べたら散々な出来に。

 最初教習が始まる前、Xは何か良いことでもあったのか妙に愛想よくしていた。しかし、僕はXの本性は知っている。実際Xが教習開始前に言っていた『2月3月は教習所が混むから1月に卒業できるようにしてね』って発言から本性が伺える。親切心のつもりだろうか。というかそもそも、そちら側の都合を押し付けてくんなよって話だし、僕が年内に卒業できないと決めつけているようにも思える。すげえイラッとする(そういえば『この教習を受けて良い流れのままみきわめ受けてね』とも言っていたな。あんたの所為で流れ悪くなるっての)。

 あくまでも前回の冴え渡っていた時と比べたらの話ではあるが、この日は全然上手く運転することができなかった。なにせXは横からめちゃくちゃ口出ししてくる。もう2段階に入ってるんだからそれくらい知っとるわってことまで上から目線で『ご指導』してくださる。意味がわからなかったのは路上教習中、長い下り坂に差し掛かる前にローギアに変えたら『なんでローギアにしてんの?車壊れるよ』と言われたこと。僕はあまり人を悪く言ったり思ったりすることは好まないが、この時ばかりは『こいつ本当に教官かよ』と思った。ちなみに別のもっと緩やかな下り坂に差し掛かる時には『ローにするべきでしょ』とか有難い助言をしてくれた。

 複数教習が終わったので、本当はAさんを指名したかったのだが予約が取れず、仕方なく指名なしでの予約だった。この日の教習は路上教習の復習と知っていたので、X以外ならもうどの教官でも冷静に運転できるかなと思っていたのだが、見事にハズレを引いてしまうとは。

 しかし、ハズレを引いてもそれほど驚きはしなかった。僕は今までも、ゴール直前で突き落とされる経験を何度もしてきた。現に今回も順調に教習を進めて来て、卒業検定まであと少しというところでXに突き落とされた。僕の人生はいつもこうだ。むしろ、順調に進んだままゴールしてしまえば、逆に怖くなるくらいだ。

 とはいえ、次のみきわめは絶対にAさんを指名しようと、この日心に決めたのであった。

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