初めてのユニークスキル
歴史の授業が終わり昼食後、僕とお嬢様は鍛錬場にきていた。
「久しぶり。あなたたちを指導することになりました、レオンネです。」
「久しぶり、レオンネ。よろしくね。」
レオンネ副長か。
彼女は強いそうだし、沢山教えてもらおう。
それから走ったり、筋トレなどをして3時になった。
「また明日ね、キース」
「はい」
よし、こっからは自由時間だ。魔力量を増やすために、部屋にこもって気絶するか、このまま訓練するかどうしよう?
「まぁ、このまま頑張るか。」
そうして訓練をそこから3時間行い、ご飯を食べたり、シャワーを浴びて自室に帰った。
「あ、今日のガチャ忘れてた。あぶねー。
いいのこい!」
<当たり。スキル「軽量化Lv.1」を手に入れました。>
これは絶対当たりスキルだ。
説明カモーン。
「軽量化Lv.1」
持つものを5kg軽くする。魔力を1秒に1づつ消費する。
チートじゃねーか。
俺は大剣を扱いたいから嬉しい。
よし、訓練の時以外は常時発動させてレベルを上げよう。
そんなことより「魔力操作」で速く気絶しよう。僕は手にある穴のようなところから魔力を出始めた。
(この出ている魔力を動かせないかな?)
そう思い、動かそうとするが全然動かせない。
(いや、ほんのちょっと動かせるな。)
「魔力操作」はレベル8なのにほとんど動かせないというのは面白い。
(毎日の日課にしよう。)
僕はそう思うのであった。
初めての授業から3ヶ月が経った。
「ねぇ、キース遅いわよ。速く乗って。」
「乗っていいんですか?お嬢様」
「当たり前よ。歩いて行けなんて言わないわ。」
今僕はお嬢様のお忍びの付き添いをしている。
「それにしても久しぶりだわ。この4人が集まるのは。」
「そうですね、レオンネ副長とはあまり会わないですから。」
そして、馬車の中には僕、お嬢様、メイド長、レオンネ副長の4人が乗っている。
「今日は何を買うか決まっているのですか?」
「宝石と服よ。あと1ヶ月したら私の誕生日だもの。自分のご褒美として買うのよ。
ところでキースは屋敷の外に出たことあるの?」
「いえ、ありませんか。」
「え?休みの日は何をしているの?」
「訓練ですね。衣食住がしっかりしているので、外に出る必要がないんですよ。」
「あんた、休みの日ぐらい遊べばいいのに…
はぁ、まぁいいわ。」
確かに、休みの日なのに鍛錬場にずっといるって狂ってる気がする。
「つきましたよ、お嬢様。」
宝石店の中はとてもキラキラしていた。壁や天井、床までもが白く、光を反射している。また、等間隔に並べられている宝石には物欲が駆り立てられる。
「ここはいつきても綺麗ですわ。」
お嬢様も感嘆の声を無意識のうちに言っていた。
「ありがとうございます。今回はどのような品をお求めでございますか。」
お嬢様は独り言を拾われると思っていなかったのか、少し顔を赤くしていた。
「えーと、誕生日に自分へのご褒美として買おうと思っているわ。」
「そうでしたか。ではこちらの………」
お嬢様は楽しそうに、紹介されたものを手に取り、メイド長にあれこれと質問していた。
お嬢様のお小遣いってメイド長が管理しているのかな?などと考え、並べられている宝石を見ていると、
(なんか、この宝石だけ異様に欲しい)
自分の初めての感覚に戸惑った。
その宝石は他のものよりあまり綺麗とは言えないが、何か惹かれる。
「どうしたの、キース?あんたこれが欲しいの?」
「いえ、お嬢様。少し気になったもので…」
何故かその宝石に惹きつけられる。
「まぁいいわ。もう行くわよ。」
「は、はい」
そうして僕たちは馬車に乗った。
「それにしても、キースは何がそんなに気になっていたのよ。」
「それが分からないのですが、何故か興味が惹かれるというか、何というか…」
「メイド長、あの宝石は何て名前なの?」
「あの宝石はフォルトゥナという名前です。あまり綺麗ではないですが、希少で幸運を呼ぶと言われています。」
「へぇー」
幸運かー。1個ぐらい持ってでもいいな。
それから服屋に行き、お嬢様はホクホク顔で帰った。
キースの自室にて
「よし、魔力の手を作れたぞ。」
外に出した魔力を操作しようと努力して3ヶ月、ついに手のようなものを作れた。
(しかし、燃費悪すぎだろ。作るのに魔力1万は使う。維持にも沢山使うし…)
<ユニークスキル「魔手」を獲得しました。>
「っ??!!!」
思わず声が出そうになった。
ユニークスキルだと?
確か授業で聞いた時は、
「スキルは「ノーマル」、「レア」、「エピック」、「ユニーク」、「レジェンド」の順に取得難易度が難しくなり、より強くなります。「ユニーク」や「レジェンド」に至ってはその人以外が は持っていないスキルですよ。」
と言われた。
つまりこの「魔手」は僕だけのもの?
あとレベルも書かれていない?
チート臭くなってきたぜ!
ひとまず説明は
「魔手」
魔力によって「手」を出現させる。自分の利き手と同じ「手」となる。範囲は自分から10mまでであり、何個でも出すことが可能。「手」1つを出現させるのに魔力を1万消費して、毎秒100づつ消費する。
燃費悪すぎだろ!
チート生活が…
とりあえずやってみるか。
(魔手!)
出てきたては、半透明な紫色で手の形は利き手と同じ。感覚だけはわかるので、重いものはなんとなく無理だとわかる。
あと、「軽量化」もこの手には通用するので、ものを持つには便利だと思う。
(魔力消費が半端ない!)
先程まで、2万は魔力はあったのに、もう無くなりそうだ。
これは、もう少しだけ気絶の回数を増やした方がいいかもしれない。
(そううまくいかないか…)
キースは肩を落とすのであった。




