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どうやってここに?

「にゅぅ。」


黒髪はまたわしゃわしゃ撫でてくれた。

気持ちいい。


私は目を細めてされるがままだ。ついでに片腕でだっこされている。私は腕に伏せの状態で首をマッサージされている。首って四足歩行だと人間時代より凝るのよ。


あぁ、気持ちいい気持ちいい。


と尻尾もふりふり揺れている。





と、落ち着いた所で、自己紹介はしてくれないのだろうか。名前がいつまでもイケメン茶髪とイケメン黒髪じゃダメでしょ。


「この子、椅子毎パソコンの前に移動したのかなぁ。」

ギクッ。

「どうやって?」


「んー、顔で押して?」

ギクギクッ

「この重さの椅子を?」


「難しいかな。」


「無理だろ。非力そうだし。」


むかっ。



「うにゅぅ!」


私は怒って縦に尻尾を振った。イケメン黒髪にビシバシ尻尾が当たる。

「ちょっと、痛い。」

「怒ってるんじゃね?」

「怒ってるのか?」

「うにゅぅ!!」


うむ、怒っている!私はそこまで非力じゃない!そんじょそこらの小動物とは訳が違う!精霊なのだ!そこんとこ間違ってもらっちゃ困る!



そして肉球パンチをイケメン黒髪に編み出した。

「うにゅ!」

ペシ!


「痛い。」


イケメン黒髪の頬に当たる。感触としてむにっとした。柔らかいなイケメン黒髪。すべすべだなイケメン黒髪。羨まし………いや、決して羨んでなど居ない。昔の私のお肌よりすべすべなんて決して羨んでなどいない。キーー!



「引っ掛かれなくて良かったな。俺は引っ掛かれそうになったぞ。」

とイケメン茶髪はシラケた目をイケメン黒髪に向ける。

「そうか。」

イケメン黒髪はそんな視線に動じず頷いている。

嫌みが通じないなイケメン茶髪よ。そして鈍感だなイケメン黒髪よ。

「本当お前動物に好かれやすくて羨ましい。」


「でもパンチくらった。」


「愛情じゃねえか。」

ちがう。

「そうか」

ちがう。


もー、伝わんなくて困っちゃう。プンプン。

まぁ、向こうの世界でも伝わらないこと多かったけど、召喚が上手くいったときはテレパシーみたいな感じで話せたからな。今みたいにムカつく事ばかり言われることもなかった。ガキンチョどもめ。


私がぺしぺし叩きながら怒ってると、イケメン黒髪にわしわしなで回された。抵抗している後パソコン椅子に下ろされた。


「で、何がしたかったんだ?お前。」



「そういえばそうだ!何がしたかったの?子狐ちゃん!」



イケメン二人は椅子に下ろされた私を覗き込んでくる。私は首を竦めてまた膨らんだ。


ちょっと近い!怖い!近い!人間私より2倍顔大きいんだから近付きすぎたら怖いよ!


「うにゅぅ。。。」


「ん。寒い。近づきすぎた。離れよう。」

イケメン黒髪ナイス!

私はもとに戻り、パソコンを見上げた。


「パソコン?」

そうだイケメン茶髪よ、私はパソコンに文字をうつことを御所望している、早く持ってこい。


と両手をパソコン机にぱしぱしかりかり引っ掻いたり叩いたりしてるとまたイケメン黒髪が持ち上げてくれた。


「ん。」


なんと!動物の私に触らせてくれるのか!心が広いな!それに比べ私心が狭い。

いや、気を取り直して、触るぞ!


「にゅっ!」


私はマウスを肉球で押した。

んー、上手くワードまで動かせない。


イケメン黒髪は私の体をマウスまで近づけてくれた。

さすがイケメン黒髪、動物に好かれるだけある。私の意思を組む能力は高いな。

「にゅ!にゅ!にゅぅ!」

私はマウスを両手で挟んで押したり引いたりして、画面と見比べながら動かす。

しかし。

「うにゅぅ。。」


全然ワードまで行かない。

「さっきからワードをかすってるな。ワードがしたいんじゃないか?」


とイケメン茶髪は私の両手毎マウスを握り、ワードをダブルクリックしてくれた。


「にゅぅ!」


私は満足だ。誉めて使わそうイケメン茶髪よ!

と尻尾が左右にふりふり揺れている。


私はマウスから手を離し、キーボードの端をぱしぱし叩く。

届かない!


「ワードを知ってるのか?こいつ。」


とイケメン黒髪が。

「そういえば。動物がキーボードなんて打てないよな?」

とイケメン茶髪が。

「だな。」


「芸でも仕込まれてるとか。」

突飛な発言。流石イケメン茶髪。

「ほぅ。」


頷くなイケメン黒髪。

「とりあえず好きなようにさせてみようぜ。引っ掻く気配無いし。」


イケメン茶髪は私の意思を組んでくれた。お前達心ご広いなぁ。と内心ホロホロ涙をこぼしている私。


ま、気を取り直してっと。


「にゅ!」


イケメン黒髪がキーボードまで体を移動させてくれたので、甘えさせてもらうことにする。


さぁ、打つぞ!

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