千文字の説得
前回のあらすじ
地下を探索していた4人は急に誰かに切りつけられたようです。
切りつけてきたのはアリスフィア・ノースフェイス侯爵令嬢だった。
「どうしてあなたがここに!」
カテジナが叫ぶ。
透明化はこの混乱で解けてしまった。
「どうでもいいことよ。 あなた達はここで死ぬんだから!」
水は何よりも柔らかいが、使い方を変えれば、最も硬い鉱石をも真っ二つになる。
(彼女の罠であることは考えていたけど……まさか単独でくるなんて)
アリスフィアは他の者など目に入っていないかのように、真っ先にイザベラ様を狙った。
「!」
イザベラ様が危ない。
そう思ったら体が勝手に動いていた。
切られたって、イザベラ様は時を戻して再生することは分かっていたのに。
「この馬鹿……」
あれ、イザベラ様。
すごく楽しそうなお顔ですね。
時は戻さないのですか――?
視界は紅く染まっていき、私の意識はそこで何かに変質した。
◆
防音状態の私たちに近づいた。
ベルの位置も見えてるようだった。
ということは、集音魔法でも使っているはず。
「わ!」
大きな音に魔力で増幅して届けてやった。
彼女の鼓膜は簡単に破れ、面白い程動けなくなった。
瞬く間に全ては終わった。
やけに体が軽い。
右手はぼろぼろになったアリスフィアの首を掴んでいた。
何かが詰まったような荒い息遣いが聞こえる。
「わっ!」
ぬめっとした血に驚いて手を離す。
びしゃりと水の音がして、アリスフィアは仰向けに倒れ込んだ。
あたりは透明な水と赤い血が混じった水たまりができあがっていた。
「だ、大丈夫? ごめんなさいね……」
アシュレイは水槽の近くに座り込み、カテジナはかろうじて構えを解かず、まるで私が敵か何かみたいに睨みつけている。
ベルは……よかった、傷ひとつついてない。
「とんだ……隠し玉がいたものね……」
私はアリスフィアは手足の腱を切り、魔力回路を一時的に遮断する魔法を彼女にぶつけた。
「あ、赤い目……しかも曇りひとつない紅の瞳!」
アリスフィアは私の目のことを言っているらしい。
おかしいな。 私の目はかわいいピンクのはず。
「あなた、魔王か、その直系の子孫じゃない!」
私のこと? と自分を指さしたら、ベルはうんうん頷いていた。
「……そうみたいですわ?」
「何で疑問形なのよ……はいはい、降参。 磔にするなり裸に剥くなり好きにしたら、魔王様」
頭の中に、あらゆる魔法の知識が流れ込んでいる。
私がアリスフィアに手をかざすと、瞬く間に傷が塞がっていく。
「何故敵を助けるの?」
「だって、あなた私たちを殺す気がなかったんだもの」
魔王直系悪役令嬢やってみたかったんですわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!
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