千文字の実験
前回のあらすじ
ファリアはまだ呪いにかかっていないので、既に呪われているイザベラと、何をしたら感染するかの実験を開始しました。
手を繋いで眠りについても、何も変化は現れなかった。
衣服を交換したり、同じ筆記具を共有しても特に問題なかった。
いや、一部問題はあったが……
イザベラ様の服を着た私の胸部分がスカスカで、背が足りずぶかぶかだったのと、私の服を着たイザベラ様がちょっと窮屈そうな胸元が大変けしからんことになっていたことくらいだ。
一緒に眠ったり、食事をしたり、食器を共有したりもした。
侍女が運んできたケーキを丁寧にフォークに差し、イザベラ様に差し出す。
(自分で食べられるわよ)
と目で仰っていたが、にこにこと差し出し続けたところ、折れて食べてくださった。
やはり呪いはイザベラ様から伝染ることはなかった。
(これはやはり……誰かが故意にかけている呪いのようだわ)
何日も共に過ごしていると、簡単なスケッチでもなんとなく意図が読み取れるようになっていた。
共に湯浴みをしたこともあった。
さすがホワイト公爵家、広い湯船にたっぷりのお湯には感動した。
炎魔法を封じ込めた魔石を絶妙な湯加減になるよう配置しているそうだ。
アルテイシア家はしがない男爵家なので使用人も少なく、湯浴みは全部自分で行っていたが、ホワイト邸では複数の侍女に囲まれ、一大イベントの様相だった。
当然といった顔で素肌を晒すイザベラ様に、私は照れてしまってろくに顔も見られなかった。
顎に手を添えて無理やり目を合わさせるイザベラ様はあまりにも美しくて、同じお湯に浸かってるのが信じられなかった。
チェックリストは順調に埋まっていく。
朗報でもあり、悲報でもあった。
(呪いは自然現象ではなく、誰かの故意によるもの……誰が敵か味方か、よく見極めないと)
(でも協力は得やすくなったわね。 今までよりは)
実験の終わりが近づく頃には、既にスケッチブックは大量の絵で埋まり、共通する記号も生まれだし、スムーズにコミュニケーションが取れるようになっていた。
ホワイト邸での滞在はもう何日目だろうか。
ついに感染確認チェックリストの最後の項目にたどり着いた。
(……)
性交渉での感染の有無。
気が進まなかったが、確かに必要なことでもあった。
もし、呪いが私たちの手に追えなかった場合でも、令嬢たちが子作りさえ可能であれば。
呪い持ちでも、元呪い持ちでも、輿入れできる可能性がかなり変わってくる。
貴族令嬢の未来は結婚できなければお先真っ暗だ。
「ファリア」
少し低く透き通った、まだ聞き慣れない声。
私は振り向くしかなかった。
次回、なろうR15ガールズラブ有り表記の限界を目指しますわ~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!
ブックマークしてくださった方、評価してくださった方本当にありがとうございます。
最初見た時目を疑いましたわ。
未熟者ですしなろう文化にも慣れておらず、テンプレとは程遠い作品で
一人でもブクマしてくださる方がいてくださったら御の字だと思って続けてました。
とても嬉しいです!!!!!!




