千文字の提案
前回のあらすじ
カテジナへの秘密の話。悪役令嬢となったイザベラ様への協力者は、実は最初は全然いなかったようです。
八方塞がりの状況でファリアがした提案とは?
学園の宿直室。
同じ空間に呪い持ちがいると嫌がる生徒がいるということで、特別に離れの部屋をあてがわれた。
数日後に重大な尾行作戦を控え、私は夢を見ていた。
イザベラ様との、妙に生々しい記憶の残滓。
夢の中の私は、情報を振りまくジャーナリストもどきとして学園生活を凌いでいた。
一番皆さんの反応が良い情報はやっぱり『千文字姫の呪い』。
イザベラ・ホワイト公爵令嬢が呪いの研究をしていると噂で聞き、居ても立ってもいられなかった。
先触れも無事返事をいただき、私はホワイト邸へ通される。
イザベラ様は行き詰まっているのか、塞ぎ込んでいらっしゃった。
八つ当たりのように様々な事を身振り手振りを交えてお話してくださった。
数々の時間遡行。
学園で起こる、避けられない惨劇。
それを起こさせないために一人戦っていたイザベラ様。
首を切断された後、大丈夫ですよとお伝えしたけど、生首が喋ったのでイザベラ様には驚かれてしまった。
私はいつもはすっかり忘れているのに、何故か夢の中では全て覚えていた。
何とかお力になりたい気持ちだけが残って、私はいつも私ができることを思い出せない。
「では、私を実験台にしてください」
(頭がおかしいのではなくて?)
イザベラ様は頭の斜め上で人差し指をくるくると回す。
「正気ですよ。 それで、何をすれば良いのでしょうか」
イザベラ様にとっては願ってもない話のはずだった。
呪いを解こうにも、協力者は必ず必要。
でも何をしたら感染するのか、どのような情報伝達なら安全なのか知らないと、協力を得ようにもはなから話を聞いてもらえない状態だった。
イザベラ様の気が狂ったら、この絶好の機会は永久に失われてしまう。
イザベラ様の心が折れる前に、必ず実験台が必要だった。
「感謝するわ。 ファリア・アルテイシア」
完璧な所作で頭を下げるイザベラ様。
貴重な文字数を、そんな言葉に使わなくて良いのに。
毎回毎回私とお友達になってくれた、律儀な私のお姫様。
感染するかどうかの実験はまだ良かった。
「まずは身体接触」
白磁のような滑らかなイザベラ様の御手に恐る恐る触れると、イザベラ様は遠慮なく手を掴んできた。
沈黙が室内を満たす。
少し手首を動かしたくなって指をずらすと、身じろぎするイザベラ様が愛おしかった。
文句を言いたそうに上目遣いで睨んでくる。
からかいたくなって人差し指で肘までなぞると、俯いて真っ赤になってしまった。
一つの実験を終え、チェックリストが進む。
エッチなシーンを書くと心がうるおいますわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




