千文字の悪意
前回のあらすじ
クララは婚約者を侮辱されたことに怒り、イザベラに決闘を叩きつけるも
惨敗してしまいました。
成すすべもなく、クララは自身の使い魔である
魔法植物の操作権すらイザベラに奪われてしまう。
周囲の生徒達は、あまりの実力差にクララに同情的な視線を向けていた。
しかし、誰も公爵令嬢に歯向かってまで助けようとはしなかった。
「ねぇ、だめじゃないの。 いくら怒ってるからって
相手が勝利した時の報酬を決めずに決闘しちゃ」
イザベラはくすくすと笑いながら、魔法植物の蔦でクララを持ち上げさせる。
「何をされてもいいと愛の告白をするようなものよ」
クララの頬を撫でながら、耳元で勝ち誇ったように囁く。
イザベラはちら、とトーマスの方に目を向ける。
彼は野次馬達の後方からバツの悪そうな顔をしてこちらを見ていた。
(爵位しかないお坊ちゃんが――)
イザベラは魔法植物を操り、クララを蹂躙しだした。
オルスフェーン王国の決闘において、
勝者が敗者に何をしようが罪になることはない。
クララはここで自分が無様に犯されることを悟った。
クララの目からは光が消え、体から力が抜けた。
詰めが甘かった自分の責任だ。
イザベラはわざとゆっくりと尊厳を剥ぎ取っていく。
令嬢として最も失ってはならないものを奪おうとすれば、
さすがに婚約者のトーマスは遮ってくれるのではないかと思った。
聴衆達は決闘なのだから仕方ない、
公爵家相手に歯向かえないと自分に言い聞かせながら、
あられもなくなっていく侯爵令嬢という最高のショーに興奮していた。
――トーマスも例外ではなさそうだった。
「決闘の勝利に水を差して申し訳ありません。
どうかー、そのあたりでご容赦いただけないでしょうか」
イザベラが期待していた声とは
全く異なる人物から制止される。
金のゆるい巻き毛のセミロングに
やわらかい薔薇色の瞳の女生徒が
聴衆達の間をちょっとごめんなさいなど言いながら分け入ってきた。
「あら、どちら様かしら。 自分が同じ目に遭う覚悟はおあり?」
聴衆の壁がなくなったことで
勢い余っておっとっとと言いながら舞台に踊り出る。
「――ファリア・アルテイシアと申します。 しがない男爵令嬢でよろしければなんなりと」
ですが、あの~と様にならないカテーシーをしつつ調子外れにもごもごと何か言っている。
ファリアはイザベラの耳元に口を寄せた。
「ヤギでしたら10頭ほど、生きのいい子を進呈いたしますので」
イザベラは最初馬鹿にされているのかと感じたが
ファリアの表情は真剣そのものだった。
「ふ、ふふっ」
令嬢らしからぬ大爆笑が中庭に響いた。
本当はもっとアレやつを想像してたのですが
規約上これくらいが限界のようですわ~~~~~~~~~~~!!!!!!!
もしブクマ増えたらいつかスピンオフさせますわ~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!




