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第6話 根っからの真面目

 「起きてください。」


 ……無視してるのが悪いんだろうけどさぁ、普通5分も言い続けてくるか?

 てかそもそも聞いたことある気がするにはするけど、人の声意識してねぇせいで誰かわからん。

 顔上げて誰が呼んでるか見るか?でも負けた気がするから嫌なんだよな。


 「起きてください。」


 同じトーンで言われ続けんのそろそろ怖くなるからやめて欲しいんだけど。てかほんとに誰だよ。


 「起きてください。」


 「うるさいっての、何回も言われなくても起きてるんだわ。」


 「起きていて無視するのが悪くないですか?」


 それはそうだが、そもそも教室に全く来てないやつに話しかけれるか?俺なら無理だぞ。


 「…お前、俺の事起こしてきたけど誰だよ。」


 今、俺の前にいるのは白い髪をした小学生くらいの女の子。ただ女子の制服来てるしここの生徒なのか?そもそもこの教室にいるなら俺のクラスメイトだよな?

 わからん。始業式だけは出てたからクラスのやつは少し見たけどこんなやつはいなかった。


 「…お前、転学生か?」


 「…?ああ、1年生の間は訳あって通っていませんでしたので。始業式も来てませんでしたから、知らないのも無理ないんじゃないんですか?」


 なんか言葉の一つ一つが冷たい気がする。

 こんな女の子に冷たい対応されたら普通のやつ死ぬんじゃねぇの?…これだと俺、自分のこと異端って言ってるのと変わんねぇな。


 「ですけど、昨日お会いしたばかりで忘れられてるのは少し意味が分かりませんが。」


 「は?」


 あ、こいつ、昨日俺が空き教室で寝てるところに入り込んできて俺の事起こしてきたやつか。


 「ああ、昨日のやつか。なら聞きてぇことあるけど、なんで昨日俺の事起こしたんだよ。用事だけなら起こす必要なかっただろ。」


 「…?授業に遅れるとあなたが困ると判断したからですが。その言い方的に出てないんですね。それに、同じクラスの方だとは思いもしませんでした。」


 根っからの真面目か。まぁそれなら起こすって考えになっても仕方ないのか?

 あ、そうだ。大事なこと聞いてねぇじゃん。


 「お前、なんて名前なんだよ。」


 「私の名前、ですか。私は……」


 そいつが恐らく名前を述べようとした時、教室の扉が開く。女子2人と男子3人だった。

 そのグループはすぐに俺に気づいた。

 そして、俺の前にいた女の子は俺の前から離れ、教室から出ていった。


 「よ、絢星。久しぶりじゃん。」


 「つっきー元気ー?ようやく教室に来たってことは、そろそろピンチだったりして。」


 「その通りだよ。昨日先生に呼び止められてさ。サボって帰ろうとしたらそろそろ単位足りなくて留年だぞって。」


 「は、ばっかじゃねーの?」


 そんなこと言われなくてもわかってるっての。 

 留年したら本格的にまずいことになるし…。


 「ところで、さっき一ノ瀬さんと何話してたんだ?」

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