第5話 4月の朝に
カチ、カチ、カチ
時計の音が鳴り響く。
「もう、朝か…。」
スマホで時間と日付を見れば4月24日、6時55分と書かれていた。
今日は久しぶりに朝から学校に行かないといけない。1年の時にある程度出ときゃよかった。
俺の通っている高校は少し特殊だ。
1年から2年に上がることはどんな馬鹿でもできる。
しかし、3年の間で出ないと行けない出席回数、赤点を取れる回数が決まっている。
俺は1年の時に出席した回数を数えた方が早いほど授業に出ていない。
つまり、もうサボりは出来ないと言っても過言では無い。まだサボれるにはサボれるが、これ以上は補習にもなってめんどくさいから、出るしか選択肢がない。
「弁当は、作るのめんどくさいし途中でコンビニよって弁当買うか…。」
弁当を作ってない分今日は早めに家を出ることになりそうだ。鞄に教科書やノートなどの必需品を入れて制服に着替える。
「もう他に必要なものもねぇしさっさと行くか。」
やっぱ朝無理だろ。くっそ眩しい。
「行くしかねぇか。学校ついたらすこしだけ寝るか…。」
今はまだ7時8分くらいで他の生徒は見当たらない。
そんな遠くないしコンビニに寄っても7時半くらいには着くだろう。
そんなことを考えていたらいつの間にかコンビニに着いていた。俺はそのままコンビニに入る。
「何買おっかな。ハンバーグ弁当でいいか。ついでに菓子でも買ってくか。授業中暇だしな。」
俺はハンバーグ弁当とぶどう味のグミ、アーモンドチョコをコンビニで買って外に出た。
今の時間は7時17分、21分くらいには学校につくだろうな。そんなことを考え歩きながら、買ったものを形が崩れないように鞄に入れた。
そういえば姉さんってこの時間にここら辺通って買い物行ってるんだよな。
こっちの方に来てる車のスピードがだんだん遅くなってる気が………嫌な予感がする。
予感が当たったのか車が俺の横に止まり、窓が開く。そして、話しかけられる。
「お、絢星じゃん。珍しー、こんな時間から学校行くんだ?なんなら送ろうかー?」
「姉さんか…、朝から会いたくなかったんだけど?」
「うーわ、実の姉に向かってそんな言い方なくね?」
2年になってからずっとめんどくさい事しか起きない。ほんとになんでなんだよ。
「冗談だよ、冗談。そんなことより姉さん1人なんだ。季さんは?」
「そんなことか?まぁいいけど。みのりんはまだ家で寝てるよ。久しぶりに休みらしいからさっ。」
みのりんって…、季さんは姉さんの夫だ。四条季。
姉さんのかっこいいところに惚れたらしい。こんなのがかっこいいのか?少し気強いからか?
「まぁ乗りな?学校行くなら送ってやっからさ?」
「…じゃあ乗るよ。どうせそんな遠くないけど。」
「はは、それもそうだな。」
俺は言われるようにして車に乗せてもらう。
「そういや今日小学校休みなんだよ。ほら、後ろ栞寝てんだろ?早起きしてて、着いてきたいっつうから連れてきたんだけど、寝ちゃってさ。」
「そうなんだ。栞は10歳になったんだっけ?俺と大差ないよな。」
「お前と私が12歳差あるから仕方ないだろ?はは。」
そんな感じで10分くらい雑談していたら学校についた。一直線で行ったらすぐについたけど姉さんが買ったものと栞だけ降ろしに1度家に帰ったから少し遅れてしまった。
まぁそれでも生徒が登校しだすのは8時25分位からが多く、この時間もまだ登校するような生徒は真面目な生徒くらいだ。
「姉さん、ありがと。」
「別に、弟送るくらい姉ちゃんなんだからやってもいいだろ?」
「ん、じゃあな。」
俺は校門を通って下駄箱で学生靴に履き替える。
そして3階にある自分の教室に向かう。さっさと寝たい。自分の机ってどこだったかな。
「ついた、やっぱまだ誰もいねぇな。」
スマホで時間を確認すれば7時31分になっていた。
HRは8時40分からだし1時間近く寝れるな。
「てか自分の机の場所どこだ。始業式の時から変わってるせいでわっかんねぇ。」
そういえば今の担任って、思ったより几帳面だし教卓にに生徒の席表でもあるか?
そう思い教卓を確認してみれば予想通りラミネート加工された席表があった。確認すれば俺の席は窓側の1番後ろらしい。当たり席じゃん、俺運いいな。
「自分の席分かったことだし、寝よ…。」
いつも寝てるような時間だからすぐに寝れる…。
「……きてください…。」
…人がせっかく寝てるってのに起こしてきてんの誰だよ…。無視しよ。
「…起きてください。」
なんか聞いたことあるような声なんだよな…。
まぁ、無視して寝続けよ…。




