第41話 母さんが料理好き
「絢星さん、起きてください。」
そんな声が聞こえて目を開く。
希空だった。希空はソファの横に立ち俺のことを起こしていた。
「…今何時だ。」
「10時くらいです。私も今さっき起きたので、とりあえず絢星さんを起こそうと。お姉様は起こしても起きないですし…。」
「もうそんな時間なのか…。悪い、今からなんか作るから、待ってて。」
キッチンへと足を運ぶ俺の後ろから、ついてくる足音が聞こえてくる。
「希空は休んでていいから、そういや今日なんか買いたいもんあんだっけ。先に着替えてきな。」
「…はい、分かりました。」
希空が階段を上っていくのを確認して軽食を作る。
ホットサンドでいいか。冷蔵庫からベーコンとチーズ、マヨネーズを取り出す。冷凍庫からは食パンを取り出す。
母さんが料理好きだったから調理器具はだいぶあるんだよな。ホットサンドメーカーもあるから作るのがめんどくさいときはよくお世話になっている。
食パンにマヨネーズを塗ってチーズとベーコンを挟んでプレスする。これだけでいから本当に楽だ。
「出来たし、希空が戻ってきたら俺も部屋行って着替え持ってくるか。」
少しして、希空が階段を下りてきた。
「絢星さん、どうですか?」
「ん、俺はよく分かんねぇけど、似合ってると思う。そこに朝ごはん置いといたから先食べといて、俺も服取ってくるから。」
「分かりました。先にいただきますね。」
階段を上り、自分の部屋に普通に入る。
希空が起こしても起きないっえ言ってた意味がわかった気がする。寝ている海音さんを横目にクローゼットから服を取り出す。着るための服を取ったらすぐに部屋を出て父さんの部屋に入る。流石に女の人がいる所で着替えたくないしな。
すぐに着替えて階段を下りる。
「絢星さん、その服、かなり似合ってますね。」
「姉さんが俺はこれを着た方がいいって無理やり渡してきたやつだからな。姉さん、無駄にファッションセンスいいし。」
「そうなんですね。なんというかその…、かっこいいです。」
「そうか、ありがとな。じゃ、冷めないうちにさっさと食べようぜ。」
椅子に座って作ったホットサンドを手に取る。
これ、簡単に作れる割にちゃんと美味いんだよな。
料理下手なやつでも作れると思うし、流石に悠真でも作れる、よな。
「…はふ、熱っ…、出来たてなのもあって少し熱いですね…。でもとても美味しいです。」
「海音さんの分も作って冷蔵庫に入れといたから、メモ書きかなんかしとけば気づくだろ。」
俺は食べ終えて、希空が食べ終わるのを待つ。
あー、てかちゃんと聞いとくか。
「何買いに行くんだ?」
「お姉様とお兄様のお誕生日プレゼントです。渡したことないですし、今までは私1人で外に出れなかったので、絢星さんがいるなら行けるかなと思いまして。」
「そうか。」
希空は食べ終えて皿を流し台におく。
「帰ってきたら片付けるから、遅くなる前に行こうか。」
「はい、今日はよろしくお願いしますね、絢星さん。」
そうして、俺と希空は家を出た。




