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第28話 いいお兄ちゃん

 「…おはようございます……。」


 「おっはよー。昼ごはん作ったけど食べる?」


 「いえ、起きたばかりは食欲ないので…。」


 「まだ眠いのか?」


 「…ちょっとだけ、まだ眠いです。」


 結構寝かせたと思うけど、それでも眠気があるのか。


 「すみません…、少しだけお膝借りますね…。」


 「おう…、は?」


 俺が理解する前に希空はソファに座る俺の膝の上に頭を置き、眠りについた。


 「おお…、陸斗よりお兄ちゃんしてるかも。」


 「すぅ……、すぅ……。」


 目視で髪がサラサラしているのがよくわかる。

 少しくらいならいいよな…?


 さわ、さわ


 「お、頭なでなでしてる〜。私の頭もなでてみてよ〜。」


 「断る。ストレートの方が撫でやすいからな。」


 さわ、さわ


 「……ん、ふ……っ………、すぅ……。」

 

 「撫でるの上手なのかな。希空、めっちゃ落ち着いてるよ。」


 「どうなんだろうな。」


 「ねぇ、希空が絢星くんの妹だとしてさ、可愛いって思う?」


 どういう質問だ。まぁ俺には妹も弟もいねぇからなぁ。ただ、今の希空でも可愛いって思えてるんだから妹になったところで変わりないよな。


 「あぁ、可愛いと思う。少なくとも、世界トップレベルで頭いいからって特別な生活送らせるよりも、希空が望むような生活を送らせてやりたいな。」


 「…綺星くん、いいお兄ちゃんになれるよ…。」


 「なんで泣いてんだ。意味わかんね。」


 「いやまぁ嘘泣きだけどね。いいお兄ちゃんになれるってのは事実。だからそこで1つだけお願いあるんだけど、いいかな?」


 「内容次第だな、面倒事は断る。」


 「面倒かは分かんないけど、土曜日に希空のこと綺星くんの家に連れてきていいかな?」

 

 えぇ…。いや、1週間に1回は絶対誰かといれるってのは少し嬉しいか。


 「綺星くんのこと信用してるからさ。希空の陸斗代わりのお兄ちゃんになってあげて欲しいんだよ〜。」


 「食費で月8000円くらいいれてくれたら、別に見てやってもいい。」


 「ほんと〜?あ、けど希空に気持ち聞かないとなんだよね〜?」


 「そうだな…。もう少しだけ希空の頭撫でるけどいいか?」


 「私の頭も少し撫でてくれるならいいよ〜。」


 本気でめんどくさい姉ちゃんだな。

 まぁ別に減るもんじゃねぇしいいか。


 「少しだけな、希空起こさないようにしろよ。」


 「わーい。」


 そして俺は眠る希空と隣に座る海音さんの頭を10分ほど撫で続けた。

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