出版トラブル 【そのランキング、本当に売れた本ですか?】
出版トラブル 【そのランキング、本当に売れた本ですか?】
書店に行く。
出版社ごとのコーナーがある。
そこに著者の本が並んでいる。
そして、
「週間ランキング第1位」
「第2位」
「第3位」
と表示されている。
著者にとっては、嬉しい瞬間だ。
「自分の本が売れている!」
そう思う。
しかし、ここで一つ疑問がある。
そのランキングの数字は、
「読者が実際に買った冊数」
なのだろうか?
書店に配本された冊数なのか。
書店から出版社に注文された冊数なのか。
それとも、実際に読者がレジで購入した冊数なのか。
ここは、まったく違う。
「ランキング1位」
という言葉だけでは、
何を基準にしたランキングなのか分からない。
だから著者は聞くべきだ。
「このランキングは、何を基準にしていますか?」
「実際の購入数ですか?」
「書店への配本数ですか?」
「返品された本はどう扱われますか?」
「集計期間はいつからいつまでですか?」
そして、
「その数字を確認できますか?」
ここを曖昧にしたまま、
「あなたの本はランキング上位です」
と言われれば、著者は当然、
「本が売れている」
と思ってしまう。
出版に何百万円も支払った著者なら、なおさらだ。
だから問題は、
ランキングが本当に存在するかどうかではない。
「そのランキングは、何を表しているのか」
である。
本が売れない。
書店から返品される。
それなのに、
「ランキング上位」
と言われる。
この二つが同時に起きているなら、
著者は数字の中身を確認しなければならない。
出版契約で大切なのは、
「ランキング1位」
という華やかな言葉ではない。
「その1位は、何冊の実売によって生まれたのか」
そこなのである。




