出版トラブル【出版社に1,000万円――プロモーションの約束】
出版トラブル【出版社に1,000万円――プロモーションの約束】
本を出版する。
それだけでは売れない。
だから出版社から、
「本を売るためにプロモーションをしましょう」
という話が出てくる。
新聞広告。
雑誌広告。
書店での展開。
著者インタビュー。
イベント。
テレビ・ラジオへの働きかけ。
出版社から、いろいろなプロモーションの話を聞かされれば、
「これだけ宣伝してもらえるなら、本も売れるだろう」
と期待する。
ところが――
ここで問題になるのが、
「そのプロモーションに、いくらかかるのか」
である。
中には、出版社側に1,000万円規模の費用を支払ったと訴える著者もいる。
1,000万円。
これは、もはや「本を出版する費用」という金額ではない。
著者にとっては、人生を左右するほどの金額になる。
そこで確認しなければならない。
1,000万円で、
何をしてくれるのか?
新聞広告は何回なのか。
どの新聞なのか。
雑誌広告は何誌なのか。
書店では何店舗で展開するのか。
テレビやラジオへの働きかけは、具体的に何をするのか。
著者の名前や本を、どこで、どのように宣伝するのか。
そして何より、
「そのプロモーションによって、どれだけの販売を見込んでいるのか」
である。
ここで大切なのは、
「1,000万円払ったから1,000万円分の本が売れる」
わけではないということだ。
広告を出しても、売れない本は売れない。
有名人が推薦しても、売れない本は売れない。
書店に置いても、読者が手に取らなければ売れない。
だからプロモーション契約では、
「何をしてくれるのか」
を具体的に書面で確認する必要がある。
「大々的に宣伝します」
では足りない。
「全国にPRします」
でも足りない。
必要なのは、
「いつ」
「どこで」
「何を」
「何回」
「いくらで」
である。
そして、もう一つ。
プロモーションを実施した結果、
「実際に何冊売れたのか」
を確認できるのか。
出版には夢がある。
しかし、夢に1,000万円を払うなら、
夢ではなく、
「何を買うのか」
を確認しなければならない。




