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フェイドアウト断章  作者: 石藏拓(いしくらひらき)


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出版トラブル 返品

出版トラブル 返品


本は、そんなに売れない。


これが出版の現実だ。


まして、無名の著者が初めて出した本なら、なおさらだ。


書店に本を並べても、読者が知らなければ手に取ってもらえない。


そして、売れなかった本はどうなるのか。


返品される。


書店から出版社へ戻されるのである。


出版した著者からすれば、


「せっかく書いた本が、書店から戻ってくる」


ということになる。


問題は、ここからだ。


返品された本は消えるわけではない。


出版社の在庫になる。


そして、その在庫を保管するために、契約によっては倉庫費用が発生する。


つまり、


売れない

↓

返品される

↓

在庫になる

↓

保管される

↓

費用が発生する


という流れになる。


本を出版するとき、


「何冊作りますか?」


という話はされる。


しかし、本当に確認しておかなければならないのは、


「売れなかった本はどうなるのですか?」


という質問ではないだろうか。


返品された本は、誰のものなのか。


いつまで保管されるのか。


保管費用はいくらなのか。


最後には処分されるのか。


出版契約を結ぶ前に、ここまで確認しておきたい。


本を作ることは、出版の終わりではない。


売れなかった本が返品されたときから、


もう一つの問題が始まる。


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