韓国の宗教団体「一進会」が日露戦争で日本に協力した歴史
一進会は、朝鮮半島で活動していた在家仏教系の団体で、地域の信者ネットワークを持つ比較的大きな組織だった。日露戦争が始まった1904年当時、朝鮮半島はロシアの南下政策と日本の勢力拡大の狭間に置かれ、政治的にも社会的にも不安定な状況にあった。
一進会は、この混乱の中で「ロシアの影響が強まれば朝鮮はさらに不安定になる」という危機感を持ち、日本側に協力する姿勢を取ったとされる。
協力の内容は、軍事行動そのものではなく、主に地域の情報提供や物資の支援といった後方的なものだった。
朝鮮半島の地理や交通に詳しい信者が日本軍に状況を伝えたり、地方のネットワークを通じて食料や生活物資を提供したりすることで、日本軍の進軍を助けたという記録が残っている。
また、戦時中の混乱で治安が悪化した地域では、一進会が地域の秩序維持に協力し、日本軍の後方を安定させる役割を果たしたとも言われている。
会が日本に協力した理由は単純な「親日」ではなく、ロシアの影響を避けたいという現実的な判断や、地域社会を守るための選択が背景にあったと考えられている。しかし、日露戦争後に日本の朝鮮支配が強まっていく流れの中で、会の協力は後に「日本の進出を助けた」と批判される側面も持つ。とはいえ、当時の彼らにとっては、混乱の中で最も現実的だと考えた行動だったという見方が研究者の間では一般的である。




