表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/15

第10話 ポケモン全部やる ⑥ 『ポケットモンスター X』

 「ポケモンというコンテンツの暗黒時代」として語られがちなのが『XY』~『ウルトラサン・ウルトラムーン』の3DS期のような気がする。だが、年齢的にもしっかり大人になった俺は、未だにこの3DS期のポケモンに入り浸っていた……。


<俺が『XY』を史上最高傑作候補に挙げている理由>

 俺がポケモンに求めるものが……

①パーティの自由度が高い→難易度が高すぎず、出現ポケモンが多い。

②周回しやすい→①とリンクする要素。いろんなパーティで周回するのが楽しいため、ストーリーがごっつりカロリーだと感動が薄れる。

③クリア後のやりこみが楽しい→所謂バトルハウス系のNPC連戦があった最後の世代が3DS

 このあたりだ。これを見て思い出してほしいのだが、前作『BW』はほとんど要素を満たしていない。新規ポケモンしか出現しないというのは初回プレイでは楽しく、強制的に今までのポケモンに使用制限がかけられる都合上いろんなポケモンを使えるが、数に限りがあるため周回にも結論パ―ティが出来てしまいがち。具体的にはヒヒダルマ、デンチュラあたりの強すぎるポケモンがいる。そしてストーリーも前回述べたように重すぎる教義のプラズマ団、設定ごつごつのN、闇落ち仕掛けるチェレンなどが重く、対戦RPGというよりもストーリーを追うタイプになっており、周回プレイには向いていない。対戦にはバトルサブウェイもあるが、『XY』のバトルハウスから一気に完成度が上がる。詳細は後述。

 その点『XY』は……。

①パーティの自由度が高い→序盤から使いやすいポケモンやタツベイのような大器晩成もたくさん出る。新規ポケモンはデザインが良いポケモン(ファイアロー、ゲッコウガ、ギルガルドなど)が多いため使いたくなる。

②『学習装置』の仕様が変わり、難易度調整が可能。これによりパーティの自由度はさらに上がる。ストーリーは歴代でも相当に薄い部類だが、これについてはまた別で語る。

③クリア後のやりこみ→前作までは7戦ワンセットで7戦こなすまでパーティ変更が出来なかった。今作から1戦ごとに変更可能。ボスキャラピンポイントパーティに変更できる。『赤い糸』の仕様が変更され、簡単に強力なポケモンを作れるようになり孵化厳選の難易度が革命的に低下。孵化厳選は相変わらず苦行ではあるがそこまでの苦行ではないため、孵化厳選の甘さが負け筋になりにくくなった。


今までに何度も『X』のレビューを書いてきて何度も語ったが、『BW』がごっつり焼きそばなら『XY』は毎日食べてもおいしいローカロリーのざるそば。

 事実、2019年だけで3周し、今回のプレイも前回のプレイから半年も経っていない。そのためさすがに飽きが来て『X』でこの企画も少し手が止まってしまったわけだが……。毎日ざるそばもきついんだよな。

 ただし、自由度と周回の楽しさに関しては『XY』を遥かに凌駕するすさまじい傑作が出てしまった。




<パーティ紹介>

①フォッコ→テールナー→マフォクシー

『XY』には使い勝手のいい炎タイプがいない上、鈍足のブリガロンは使いづらい。ゲッコウガは速くて両刀という旅パ向けの種族値だが、ゲッコウガの本領はクリア後のやりこみにあり、そのやりこみ特化のデザインに思える。一方のマフォクシーはそこそこ速くて攻撃は控えめだが特攻がゲッコウガより高く、自力で十分に技を覚えるので両刀である必要もなく上手く噛み合っている。ゲッコウガというポケモンのすごさについては後述するが、ここはもう好みだと思う。ちなみに『XY』は全御三家でクリアしているが、どれかが苦行だったかというとそうでもなく、決してブリガロンも悪くはない。

今までは両刀が御三家のあるべき姿であるようなポケモンが多かったが、この『XY』あたりから一刀で戦えるポケモンが増えた。技が増えたからな。


②フシデ→ホイーガ→ペンドラー

俺が至った『XY』結論パの一角。技の範囲が狭いが、早くから高威力技を覚え進化も早い。足も速くて攻撃力もそこそこ。入れ替え戦に設定し、有利の敵に繰り出せば確実に仕事をする職人。そしてタイプの都合上、毒と鋼に手も足も出ないが、毒も鋼もマフォクシーで処理できるためマフォクシーがいると安定性が増す。後半のジムリーダーたちに強い。ちなみに続編の『Z-A』ではメガシンカをもらった。


③イーブイ→サンダース

俺が至った必須要素の一つである『XY』には高速電気の最適任。他にはエレザード、ライチュウなどがいる。技範囲ならライチュウ、速度と火力ならサンダースって感じだ。ボスキャラに電気弱点が多いため、『チャージビーム』で積みつつ『10万ボルト』で仕留めていくと全抜きも可能。


④メグロコ→ワルビル→ワルビアル

前回の『B』に続いて登場。そもそも地面タイプというのが攻めにおいて強すぎるんだよな……。こいつは1匹倒すごとに攻撃力が上がる『自信過剰』が強力。四天王戦では八面六臂の活躍。


⑤秘伝要員 ヒヤップ、ルチャブル

この2匹で全秘伝網羅可能。


⑥傭兵 ノズパス×2

ポケモンリーグのみで使用される傭兵……。という名の壁。

『XY』までは秘伝要員が必要な都合上、6匹全てを戦闘員にすることは不可能。だがポケモンリーグが終わればエンディングのため、秘伝要員は必要ない。だがこの秘伝要員も、戦える技構成、戦えるレベルではないのに、主戦力を回復させる間に壁になってもらうのが秘伝要員という悲しい存在である。常にパーティに帯同しているのに一度も敵を倒すことなく、フィールドで道を開くのに戦闘では壁にされるだけの悲しき存在……。

そしてポケモンリーグ専用壁要員として用意されるのがノズパスである。

ノズパスの特性は『頑丈』であり、どれだけレベル差があろうとも体力が満タンならどんな技も一発は耐える。つまりノズパスは二度致命傷を受けられるため、主戦力回復のための時間稼ぎが長引く。

そしてノズパスは相手を麻痺状態にする『電磁波』も覚える。そしてアイテムを使う際はプレイヤーの行動が優先して行われるため、味方の回復が1ターンで済む場合……

  ・ノズパス登場→一発耐えて『電磁波』→致命傷を耐える→味方を回復→とどめを刺されてバイバイノズパス

 これで味方を回復させた上に麻痺まで撒ける。ありがとうノズパス。最高の肉壁要員。ちなみに次作『サン・ムーン』から秘伝要員が必要なかったため、これから先は肉壁要員に捧ぐ鎮魂歌は必要なくなった。

 殿堂入りまで16:18。やっぱりちょうどいい。


<“薄い”という評価について>

 世間的な評価、学生時代の周囲の評価、そしてかくいう俺も、初プレイ時の評価は「薄い」だった。前作の『BW』が濃すぎたこともあるが、『XY』に対する「薄い」という評価は今後払拭されない印象だと思う。

 今までのポケモンにあったジム巡り、悪の組織、伝説のポケモンとの遭遇といった要素はあるが、それはどこかノルマ的な配置というか、「『ポケモン』というゲームだから配置した」という印象は否めず、ざっくり言うなら「置きに来た」という感じ。

 トキワの森のセルフオマージュじみたハクタイの森、初代のポケモンが序盤に多めに出るなど原点回帰の趣はあれど、Nのように良くも悪くも印象に残るキャラがほとんどおらず、ジムリーダーの影は歴代でブッチギリに薄いと思う。ポケモン好きな人に「歴代ジムリーダー、全部言える?」とクイズを出しても『XY』のフクジ、ゴジカあたりで躓く人は多いだろう。ジムリーダーがストーリーに一切絡んでこず、ジムの外でもほぼ出会わないというのは相当異質であり、例えば最初期作品『金銀』でもトラウマ級に強いアカネのミルタンク、負けを認めずゴネるイブキなど印象に残るキャラはいた……。

 一方で悪の組織フレア団のボス・フラダリはド派手すぎる見た目と情緒不安定っぷりからネタ方面にインパクトはある。そのフレア団もポケモンだから悪の組織と戦うよ! って話かと思いきや、今回のプレイではフラダリの悲しみがちょっと見えてきた。

 フラダリの思想は限りある資源を分け合うために命の数を減らす、というもので、減らす命に思いを巡らせて落涙したりと繊細な人物であることがわかる。だがフレア団のメンバーたちがフラダリにあんまり共感している感じがしないんだよな……。

 例えば科学者チームはフレア団の資金で自分の知的好奇心を満たしたいだけ、下っ端なただの乱暴者だったり、「分け合うための選別」の後に残った資源の独占というフラダリとは真逆の思想を持っていたり、シンプルにオシャレなフレア団のファッションと雰囲気に憧れただけだったりする。フレア団という組織の規模は歴代でもかなり大きいが、フラダリを慕ったフラダリの理解者はほぼいない。フレア団という集まりが好きな構成員はいるけど、フラダリはあくまでも創設者という位置づけでしかない気がする。むしろフラダリの主張を受け止めた上で「それは違う」と否定するセレナの方がよっぽどフラダリに優しい。それがフラダリの孤独と悲しみだと思う。


<お友達という悲しい要素>

 前作のチェレン、ベルと同じように、今作では同じ日に旅立つセレナ、サナ、トロバ、ティエルノがいる。だがこいつらがかみ合っていない。

 セレナはお友達でありライバルキャラであるため、それなりの強さは見せてくるし共闘イベントも多い。同い年なんだろうが数歩先をいった先輩っぽいふるまいをしており、それが徐々に主人公に追いつかれ、やがて追い抜かれていく描写がある。何度も「ライバルとして勝負を挑む」と宣言し、全速力で走って勝負を仕掛けてくる。敗戦後には眉間を抑えて心底落ち込む。そして本質的に負けん気が強く生意気なのか、フレア団を相手にめちゃくちゃイキるのだ。ボール工場占拠時には「アルバイト始めたの?」といった様子でフレア団相手にはイキりまくる。それからお友達五人組という設定のはずなのに他のメンバーとはほぼ絡みがなく、バトルが苦手なサナ、トロバ、ティエルノには興味なしってな具合で修行したりしてるのだ。

 トロバは控えめな性格のインドア派で、ティエルノは明るい性格でダンスが好きなのに太っている。この二人は一緒に行動していることが多いが、お友達同士で集まろうという時には必ずトロバが連絡してくるのだが、ちょっと空気が読めない性格のティエルノがトロバに「連絡しておいて!」って丸投げしているのが透けて見えちゃうんだよな……。

 サナは前作のベルに似た萌えキャラだがベルよりも媚びている感じが強く、セリフの末尾につく「♪」が気になる。

 つまりお友達でありながら

・主人公は一人で旅をする。

・セレナはちょっとした罪のない優越感が焦燥に変わり、単独行動が増える。

・トロバとティエルノの歪な友情。

・最初は主人公と行動することが多いが、ついてこられなくなり、トロバたちに鞍替えするサナ。

 成立していないお友達なのだ。だからティエルノのネタ要素しか印象に残らなくなってしまう。


<もっと欲しかった>

 プラターヌ博士は若くてイケメンなのだが、出番が少ない上にフラダリと親しかったのにフラダリの陰謀を止められず、しかもフラダリのアジトとプラターヌ博士の研究所は目と鼻の先。そして本人が言っている通り「僕は強くないからね」で強くはない。

 それでもプラターヌ博士は定期的に子供に図鑑とポケモンを渡して後進の育成に取り組んでいる。主人公たちの先輩キャラにジーナとデクシオという二人組がおり、この二人がプラターヌ博士のアシスタントとして図鑑のアップデートやフレア団の調査を行っているのだが、この二人とは戦うことが出来ない。ちなみに次作『サン・ムーン』では戦うことが可能で結構強いことから、プラターヌ博士は自分はイマイチだが若手を見る目はあったのだろう。

 あとはストーリーに絡むメガシンカがメガルカリオのみなのは、新要素として弱すぎる。


<じゃあ“薄い”のか?>

 薄い。それは間違いない。フラダリの孤独やプラターヌ博士の後進の育成特化な資質、お友達関係の歪さも今回俺が行間を読んで無理に考え出したことだ。そしてやっぱりメガシンカ関連の話が薄いのはよくない。


<完成度の高い新世代ポケモン>

 見た目と戦力のデザインに優れたポケモンが非常に多い。

 見た目では↑のゲッコウガ、ギルガルド、ファイアロー、オンバーン、ルチャブル。戦力でもゲッコウガ、ギルガルド、ファイアロー、ニンフィなんかの粒ぞろい。

 俺の主戦場である『USUM』のバトルツリーでも活躍している……とは実は言い難い。

 今までに世代縛りで100連勝を目指してきたが、実は未だにこの『XY』世代のみクリアできていないのだ。

 俺は対人戦はしないので推測だが、それでもこの世代で登場したポケモンの完成度が高いと思うのは対人戦の面白さに寄与するからだ。

 例えば高速両刀で技範囲が広く、数値は微妙だが両刀が可能、なおかつ使う技のタイプに変わって全ての技を1.5倍で撃ち込む『変幻自在』持ちのゲッコウガ、『キングシールド』と交代と攻撃技でフォルムが変わるギルガルドなどは、選出画面においてどういった型なのかの推察、対戦が始まればどのタイミングで『キングシールド』が来るかなど読み合いを加速させる。こういった相手にメタを張ってピンポイントで通していくポケモンが多いのはポケモン開発側が対人戦に重きを置いたからだろう。

 そのため、見せ合いも読み合いもないバトルツリーではゲッコウガは特に器用貧乏になってしまい、活躍が難しいのだ。明確に役割を持たせて選出。そういうパーティを補完する傾向のポケモンが多くなったため、3匹パーティでどれだけ完成度を高められるか、を競うバトルツリーでは相性が悪いということだな。

 だがそのパーティ補完パーツとしてゲッコウガは最高だったんだろうと思う。ルックスと戦力、両方のデザインは史上最高傑作のポケモンだと思う。

 『剣盾』『SV』の対戦環境はエアプレイだけどさ、極端種族値極端特性で尖らせて暴力プレイよりもこうやってメタでの完成度を高めたポケモンってもうダメなのかな……。


<151の思い出>

①この頃アニメが好きだった→今となっては何故かアニメに全く興味を持てなくなってしまったのだが、この頃はアニメをよく見ており、アニポケも見ていた。メチャクチャ面白く、キャラの薄かったジムリーダー戦は作画もすごくて特にvsシトロン、vsウルップは見ごたえがすごかった。ポケモンリーグでのゲッコウガvsメガジュカインは劇場版並みのクオリティ。

②はじめてのポケモンセンター→就職する前にはじめてポケモンセンターに行った。あの頃はまだ一人でポケモンセンターに行ってもギリ不審者にならない年齢だった。7000円くらいグッズを買い、ポケモン総選挙でスターミーに一票入れた。

③卒業を試みた→『ポケモン』からの卒業を試み、『XY』は発売時に買わなかった。だがしばらくして結局やりたくなり、買った。

④メガガルーラとかいう一生許されない暴力→この世代でのやりこみ施設はバトルハウス。そこでも100連勝に詰まっていた俺はメガガルーラに手を出した。手を出したら即200連勝。バトルハウスでは敵はメガガルーラを使わず、次作のバトルツリーではメガガルーラは弱化されている。↑のようにカスタマイズで補完するポケモンであるため、当時の対人戦のプレイヤーがメガガルーラを憎悪しつつも自分も使ってしまったのは気持ちがわかってしまう。メガガルーラは闇金。

⑤学内で流行っていた→大学で流行っていた。この次の『オメガルビー・アルファサファイア』も流行っており、卒業直前に学科内大会が開かれた。そして俺は優勝した。

⑥屈辱の敗北→卒業後、学科大会でも対戦した同級生と対戦したのだが3タテされた。キノガッサを相手にファイアローで対面したのに、『ブレイブバード』を撃たずに『鬼火』を撃って外し、後続が全員眠らされて負けた。こういう一つのプレミを悔やんでいつまでも覚えてしまうから対人戦は苦手だ。

⑦レトロゲームの悲しみ→今回のプレイで使用したロムは中古の『X』だが、恐ろしいことに発売から13年も経っているため劣化が激しく、接触不良が多かった。3DSを持ち運ぶと接触不良でリセットされてしまうのだ。『ブラック』のロムも中古の不良品だった。そうだよな……。もうレトロゲームなんだよな……。

⑧ブチ上がるジムリーダー曲→ジムリーダー曲がブチ上がる程カッコいい。従来の荘厳な曲から一転し、エレキ重点な軽妙な刺激を与えてくる。卒業しようと思ってたので何も事前情報なしで聴き、「なんだこりゃぁああ!」とあまりのカッコよさに心底驚嘆した。まさに新時代の幕開け、そしてこの曲を聴くためにまた周回できる。

<次回予告>

通算プレイ時間6000時間越え!!!!!

史上最大の異色作、待ち受ける鬼畜の難易度!!!!!

次回、『ポケットモンスター サン』。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ