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第51章
花蓮からまた連絡が来なくなった。しかし、この前とは事情が違う。もう終わりかもしれない。
花蓮がくれた人形が本棚の上にぽつんと立って、なんだか悲しそうな顔をしている。
こうして見ると、なるほど自分に似ているように思えてくる。
正夫は手に取ると、腰布を持ち上げ、数回おちんちんを上下させた。
彼女の言葉が澱のように心の底でよどんでいた。
苦しげに顔を歪めて「風俗のプロ中のプロだなんて、なんか淫乱って言ってるみたいじゃない」
顔を手で覆って泣きながら「こんな仕事は淫売って言うんでしょ。イ・ン・バ・イ、ひどく嫌な響きだわ」
悲しげで儚げな笑みを浮かべて「本当に私にそこまでする価値があるかどうか、もう一度、ゆっくりと考えてみて」
彼女にそんなことを言わせたのは、すべて自分の責任だ。
激昴していたし、売り言葉に買い言葉とはいえ、本当にひどいことを言ってしまった。
すべきではないことをしてしまった。
言うべきではないことを言ってしまった。
後悔の思いがガラスの破片のように鋭く胸に突き刺さってくる。
もう彼女は決して自分を許してくれないのだろうか?
「もう潮時かな。なあ、お前もそう思うか?」
正夫はしょぼくれた顔をした人形に向かって、そう呟いた。




