第22章
「脱ぐのを手伝わさせて貰ってもいいかな?」
花蓮がピンクのベストのボタンを外しているのを見て、正夫は言った。
「あ、ごめんなさい。気がつかなくって。では、お願いします」
そう言って、正夫の近くに来る。
ピンクのベストを脱がすと、白いブラウスの胸元が隆起していた。
ブラウスの下には、鮮やかな真紅ブラジャーをつけていた。ホームページに載っていた写真と同じものだった。
「これ、ホームページの写真で着ていたものだね」
「あ、そうなんです。見てくれたのですね」
「うん」
毎日毎日何度も何度も見た、とは流石に言えない。
「服も下着も店が用意したものなの?」
「ううん、衣装と靴はお店が用意したものだけど、下着は自前なの」
「白いブラウスに真っ赤なブラはとてもエロい感じがした」
「あ、そうなんですか。そんなつもりはなかったですが……。でも、そう言ってくれると嬉しいです。これ、ちょっとお値段がいいものなんです。普段はピンクや水色のパステルカラーのものが多いのですが、写真撮影にはお高いものの方がいいかなと思って奮発して買ったんです。今日はゴールデンウィーク前なので、いいものを着ようかなと思って、これにしました。気に入ってくれましたか?」
「うん、とても。情熱的な色だね」
「ウフッ。そうですか。今日は情熱的になってもいいですか?」
いたずらっ子のような笑みを浮かべ、それでいて色っぽい目でそう言われて、正夫は頭に血が昇るのを感じた。
正夫がスカートを下ろすと、花蓮は後ろを向き、
「Tバックなの」
そう言いながら、上体を前に曲げ、お尻を正夫の方に突き出して、左右に振った。彼女は明らかに上機嫌であった。
キュッと上がった形のよいお尻が目の前でピョコピョコ動くのを見ながら、正夫は苦笑しながらも自然と頬が緩むのを感じた。新幹線の中で写真を見ていた時よりも数倍にやけた顔をしているに違いないと思った。
シャワー室から出ると、花蓮はブラジャーとパンティを身につけた。
「それ以上、着なくていいよ」
「えっ?」
「面倒臭いだろう?」
「うん、面倒臭いけど……、プレイしなくてもいいのですか?」
正夫が痴漢プレイを選んでいたのは、コスチューム同様に彼女に思い出させるきっかけを与えるためで、そういう遊びをする気は毛頭なかった。
恋人のように彼女を愛したい。
恋人が無理なら愛人でもいい。
このわずかな時間の間だけでも、そういう気持ちで自分に接して貰いたかった。




