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『みんな作れるのに誰も作らないので、元ミニチュアコレクターが本気を出したら国ができました』  作者: eccen.
第5章 城と国づくり

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第44話 笑顔が集まる公園

翌朝。


まだ朝日が昇ったばかりだというのに、子どもたちは建設予定地の前へ集まっていた。


「リリアお姉ちゃん!」


「今日、公園できるの?」


「ブランコある?」


「滑り台は?」


質問攻めにあったリリアは思わず笑ってしまう。


「みんな、気が早いよ。」


「でも約束したからね。」


「今日は世界で一番楽しい公園を作ろう!」


「やったー!」


元気な声が草原いっぱいに響いた。


アルトは腕を組みながら設計図を眺める。


「ずいぶん細かいな。」


「公園なのに、こんなに描き込むのか?」


リリアは真剣な顔でうなずく。


「公園だからだよ。」


「子どもだけじゃなく、お父さんもお母さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも楽しめる場所にしたいの。」


設計図には、大きな木を中心とした円形の公園が描かれていた。


広い芝生。


木製のブランコ。


長い滑り台。


シーソー。


砂場。


小さなせせらぎ。


花壇。


木陰のベンチ。


さらに、屋根付きの東屋まである。


「休憩する場所も必要だからね。」


「子どもを見守りながら、お茶も飲めるように。」


フィオナは花壇の図面を見て目を輝かせた。


「季節ごとに違う花を咲かせましょう!」


ミアも元気よく手を挙げる。


「パンを食べられるテーブルも置きたいです!」


「いいね!」


グレッグは笑いながら肩を回した。


「仕事が増える一方だ。」


「でも嫌いじゃねぇ。」


「じゃあ始めよう!」


リリアがクラフトハンマーを掲げる。


「クラフト!」


光が地面を駆け抜ける。


芝生が広がる。


木々が芽吹く。


石畳の遊歩道が美しい曲線を描いて伸びていく。


職人たちも次々と作業を始めた。


ブランコを組み立てる者。


滑り台を磨く者。


ベンチを設置する者。


誰もが楽しそうだった。


「完成!」


昼過ぎ。


新しい公園が姿を現した。


「わぁぁぁ!」


子どもたちが一斉に駆け出す。


「ブランコだ!」


「滑り台だ!」


「こっちには砂場!」


元気いっぱいの笑い声が響き渡る。


リリアは少し離れた場所から、その様子を見守っていた。


一人の小さな女の子が、ブランコの前で立ち止まる。


「どうしたの?」


リリアが優しく声をかける。


「……乗ったことない。」


女の子は恥ずかしそうにうつむいた。


リリアはしゃがみ込み、優しく手を差し伸べる。


「じゃあ、一緒に乗ってみようか。」


女の子は小さくうなずいた。


ブランコに座らせる。


ゆっくり背中を押す。


「こわい?」


「……ううん。」


少しずつ揺れる。


風が髪を揺らす。


やがて女の子は、大きな笑顔になった。


「たのしい!」


その声を聞いて、周りの子どもたちも笑顔になる。


アルトは静かにその光景を見つめていた。


「また一つ、君は人の居場所を作った。」


リリアは照れくさそうに笑う。


「みんなが笑ってくれると嬉しいから。」


その時だった。


クラフトガイドが光る。


---


【施設完成】


みんなの公園


★★★★★


【効果】


・住民幸福度大幅上昇


・子どもの成長速度上昇


・家族満足度上昇


・移住希望者増加


---


さらに新しい通知が現れた。


【住民幸福度 95】


【国家レベル 3】


【新施設解放】


学校


「学校!」


リリアの目が輝く。


「やっと作れる!」


子どもたちも聞きつけて集まってきた。


「学校って何?」


「勉強するところ?」


「遊ぶところ?」


リリアは笑顔で答える。


「どっちも!」


「文字を書いたり、本を読んだり。」


「友達と遊んだり。」


「夢を見つけたり。」


「みんなが大きくなるための場所だよ。」


子どもたちは期待に胸を膨らませる。


その様子を見ていたアルトは、小さく笑った。


「この国は、建物が増えているんじゃない。」


「未来が増えているんだな。」


夕暮れ。


公園には今日も笑い声が響いていた。


ベンチでは大人たちがおしゃべりを楽しみ、子どもたちは元気いっぱいに走り回る。


その光景を見たリリアは、満足そうに頷いた。


「よし。」


「次は、この子たちの未来を作ろう。」


彼女が手に取った新しい設計図。


そこには大きく、力強く書かれていた。


『王立リリア学園 建設計画』


国づくりは、いよいよ次の段階へ進もうとしていた。

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