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引きこもり吸血鬼の怠惰なる引退生活  作者: 雪菊


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即落ちリリス


 とりあえず、果たし状なんか送ってくるのだから、私の周囲に何かするつもりはないのだろう。


 ……なんて思うはずがないだろう。馬鹿め。



「なんで、なんでバレたの!?」

「絶対にラウルを狙うと思った。女と子どもは嫌いだものなァ? ダンテは大怪我を負うことも想定に入れなければならないし、ジークは魅了にかからない。ならば、我が息子に狙いを絞るというのは当然であろう」



 久しぶりに化けてみたが、気分のいいものではないな。

 特に、面倒な女に誘惑される経験というのはないに越したことはない。それにしても、これに引っかかるとはなっていないな。ヘスティアならば一発で私だと気が付いたぞ。なんか、私の方が目がえっち? とかで意味が分からん。ああいうところ、どうかと思う。



「さて、昔と違って私も随分と力を付けた。ここいらで貴様を封じておこうと思う」

「ふん。少し強くなった程度の小童があたくしに勝てると思っているのぉ?」



 余裕たっぷりにそう言うリリスだが、その小童を警戒して我が息子を人質にしようとしたのはどこのどいつだろうな?

 とはいえ、この女やたらとタフだから、殺そうと思うとかなりの年月を戦いに費やす羽目になりそうでかなり嫌なのだが……幸いにも良い手がある。


 清明のジジイがウキウキと持ってきたよくわからんが高そうな壺。これは呪具……まぁ簡単に言えば呪いの道具らしい。

 代わりに秘蔵の酒を何本か持っていかれたが……それでも安くついた方だろう。小娘がもう少し呪術方面にも明るければ協力を頼んでもよかったのだが、あの娘、そちら方面はまだ勉強中なのだ。結構なスピードで習得していると聞くし、やはり才能だけならば安倍家の中でもかなり上澄みなのではないか? ジジイが保護をするわけだ。



「フェリクス様。どうしましょう? とりあえず一発殴っておきますか?」

「アンタはほんと、どの面下げてあたくしの前に現れるわけぇ?」

「この面にございます」



 ダンテの返答でピキるな。こんなので怒っていては付き合えんぞ。いや、こんなのと付き合わずにすむならばその方がいいのかもしれんが。普通に付き合う分には悪魔としては親切であるのかもしれんが性格が良いとは言えんし。

 リリス的にはこれが私に服従したこともかなり腹立たしいことだったらしい。直接殺しに来ることは少なかったが、嫌がらせは山ほどされた。



「でもぉ……やれるもんならやってみなさぁい♡ あたくしの力、アンタたちに教え込んでア・ゲ・ル♡ 絶対的な力の前にひれ伏すといいわ」



 そう言ってリリスは黒い羽根を広げるが……。

 うむ。封印するか。



「ダンテ」

「はい」



 一歩下がったことを確認して、壺に魔力を注ぐ。

 怨霊の気配がするが、リリスはこの手の存在を支配する存在であるためだろう。鼻で嗤って魔術を行使しようとする。

 黒い力の奔流を見ながら、壺の口をリリスに向け、彼女の名前を呼ぶと「何よ」と余裕そうな返答があった。その途端、強力な引力が発生した。



「な、なんなのよ! これ!?」



 何と言っていたか……どこぞの漫画を参考に生み出した呪物らしい。

 名前を呼び、それに返事をするとこの中に閉じ込めることができるそうだ。どこかで聞いたような性能だな。

 ジジイは「でも、放置しても酒にはならないんだよねぇ……」と残念そうにしていた。話がどう繋がっているのか、私にはわからん。



「……本当に封印できるとは」



 ダンテの呆れたような声に、壺が揺れる。多分、中でキレているのだろうな。

 これは第六天に渡す約束になっている。いるのか? これ。


いつも読んでいただき、ありがとうございます。


清明が参考にしたのは西〇記。

原文ではなく、マジで漫画を読んでから作ったらしい。

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