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引きこもり吸血鬼の怠惰なる引退生活  作者: 雪菊


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その評判はどこから

ラウル「俺はフェリクスから」


「なんか、ダンテさんが来てから家が少し華やか? になった気がするんスけど」

「ああ。あいつは何というか、マメだからな。花を飾ったり、絵を飾ったり、ライトを変えたりしているようだ」



 ラウルはそれを聞いて、私の後ろでにこやかに立っているダンテへと目を向けた。



「なんか、前評判と違うので困惑する……」

「おや。ちなみに、私の悪評はそこの猫から?」

「いえ。フェリクスから」

「フェリクス様?」

「私は事実しか話していないぞ」



 アルテに至ってはダンテの手紙に猫パンチをしてボロボロにし、思いきり威嚇していただけだ。ヘスティアたちでさえ、関わらないと態度で示しただけに過ぎん。こいつが悪評だと思っていることのほとんどは私が話した。



「まぁ、仕事ができるっつー話も聞いてたんで、なるほどって気持ちもあります」



 そう。ダンテは仕事はできるのだ。それ以外が大分アレなだけで。仕事中だとかなりマシである。

 ちなみにエマが「これ、嫌いです」と指を差していた。この家事用オートマタのコアには何が使われているのだろうな。人工知能の完成度が高すぎる。

 なお、彼女に嫌われていること自体には納得する。ダンテのやつ、「やはり、人形の魔女ごときの作品では、我が主に見合った優美で華麗な邸宅というのが理解できぬのでしょうね」などとディスっていたからな。それにはマデリーンまで乗り込んできて乱闘寸前まで行った。二人ともに「追い出すぞ」と言った瞬間に大人しくなった。



「お褒めに与り恐悦至極に存じます」

「褒めてるっつーより、事実を言ってるだけっスけどね」



 ラウルのそんな言葉のあと、ダンテの視線を感じた。



「何か言いたいことでもあるのか?」

「いえ……さすが我が主の坊ちゃまだな、と。少年時代の貴方もまた、同じようなことを言っていましたので」

「言ったか? そんなこと」



 本当に覚えていない。まぁ、確かに事実を言っているだけだがな。



「思えばあの時の我が主は……」

「ここから話が長いぞ」

「フェリクスの知り合いってまともな人少ないっスよねぇ」

「私もそう思う」



 精々、ジークとヴェルグくらいのものではないか?

 こういう界隈にいると、常識的なやつはほとんど死んでいくしな。あとは、いいやつほど死んでいく、というのはある。私やコイツのような性格の良くない連中ばかりが生き残って今を生きる若者たちにとっては頭が痛い限りであろうな。

 まぁ、それでも私は比較的話をしやすい方だというが……。



「そういや、郵便受けにこれが入っていましたけど」



 ラウルから差し出された手紙は、なんというか……こう、検索をかけたらこんな風に出てくるというラブレターの見本のようだった。今時、ハートのシールで封をとじるものだろうか。



「魔の気配がするな……」

「とりあえず、豆太が触ると危ねぇかなって思って持ってきました」



 それはそう。でかした。

 いやまぁ、誰が送ってきたかがすぐにわかるのが嫌だな……。


いつも読んでいただき、ありがとうございます。


ちなみに題名入れた時にベン〇ブ〇ックのCMを思い出したりなどした。

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