表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
引きこもり吸血鬼の怠惰なる引退生活  作者: 雪菊


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

107/113

力技攻略


 聖悟の後に続いて歩いていると、次の階層に続く階段を見つけた。

 流石に、これは年長者である私が先に行くべきだろうと判断して先に行った。


 正解だった。



「聖悟。後ろで少し大人しくしていろ」



 酸を吐き出すデカスライムが跋扈している。床も溶解液だらけだ。

 聖悟が先行していたら、あの鎧が溶かされていた可能性はあるな。私はそういうスライムがいると聞いていたから防御アイテムを起動できたが。


 とりあえず、魔法で殲滅して……この液残るのか。仕方ないな。

 私の血を使って……爆発させて……ああ、うん。この感じで液も消せそうだな。しかし、範囲によっては貧血になってしまうか? 普通の生物がいるダンジョンならば、魔物の血に私の血を混ぜていい感じに使用できるのだが……。いっそ、ばら撒く用の血のストックを作っておくべきかもしれんな。



「ドラクルさん。そろそろ大丈夫ですか?」

「あともう少し待て」



 最悪、聖悟から血をもらえばよいか。

 あいつなら、喜んで私に血をよこすだろうしな。まぁ、眷属にされたいとかよくわからんことも言うが。人間やめても碌なことにならん。やめておいた方がいい。まぁ、若い身体のまま娯楽を楽しめるというのは大した利点だがな! それ以外の利点? ないない。不老とか言うほどよい点ではないぞ。みんな自分を置いて死んでいくしな。まぁ、私のように第六天や清明のジジイみたいな知り合いができるならば少しばかり話は変わるが。あれはなぁ、存外、ただ生きているだけで気をおかしくする者も出るのだ。


 そんなどうでもいいことを考えながら作業を終えて、「もうよいぞ」と声をかける。



「おや。一体、何がいたんですか?」

「溶解デカスライム」



 正式名称ではないものの、何がいたかについては理解をしたらしく、「また厄介なものが……」と言う。



「掃除は終えた。さっさと次に行くぞ」

「こちらには厄介な罠はなかったんですか?」

「あったかもしれんが、もうわからん」



 全部爆破したからな。

 力技でも作業が終わればなんでも構わんだろう。まぁ、この方法を怒るやつもいるが。

 一度、「全部ぶっ壊せばいいってもんじゃないんじゃが!?」と言われたことがある。いや、危険物ならば全部ぶっ壊せばいいだろう。今でも理不尽だなと感じる言葉である。



「さすがはドラクルさんです!」



 褒められるのは良い気分ではあるが、あまりキラキラした目を向けられても困るな。私はそんなに善良な生き物でもない……はずだ。いや、しかし、最近の絡まれ方を見ると、今の私って割と善良のラインに入っている気がしてきたな? まぁ、昔から確かに魔とつく存在の割にはまともだとよく言われていたが。



「そういえば、回収した魔石の分配は後でよいか?」

「え。してくださっていたのですか?」

「一応な。まぁ、この階層のあれは床にあった溶解液で大半が溶けてしまったが」



 つくづく旨味のないダンジョンだ。

 さっさと消し飛ばすべきだな。



「褒められるところは、もうすぐそこが最終層だということだけか」

「ボス部屋、ですね」



 力技で罠と溶解液をどうにかできる我々だからこんなに早くここに来たが、まともなハンターなら被害の一つや二つ、出ていたかもしれんな。

 さっさと倒して帰るぞ。悪趣味なダンジョンはなくした方がいい。


いつも読んでいただき、ありがとうございます。


フェリクスは割と善良だと思われてはいるが、反面「敵対すれば容赦ない」ことも知られているぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ