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レベル1鍛冶師だけど、ゴブリン倒すために聖剣を作ります  作者: zephyrusu
第5章 レベル1鍛冶師だけど、ついに聖剣を超える剣を作りました
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12話 交渉材料


「――それで、協力をするとは言いましたが、少し難しいかもしれません」


 ウルズさんの紹介で、ダークエルフのサラさんが協力してくれることになった。

 それで『神鋼』を手に入れるために話し合いをしていたところ、サラさんから後ろ向きな発言が出た。


「それは、どうしてですか?」

「私は確かに純潔のダークエルフでガントの村出身ですが、少々訳ありで、村の皆とはあまり上手くいっていないのです」

「サラはね。私のことを親友と言ってくれるんだけど、それがサラのお父さんは納得がいかなかったらしくて」

「今は半分絶縁状態になっています」

「そう、、、ですか、、、」


 個人的には、ウルズさんもサラさんもいい人だとは思う。

 ただし、一般的にはウルズさんは魔族と結婚した変わった人だし、そのウルズさんを親友と言うサラさんも変わったダークエルフになる。

 まあ、考えは個人の自由なので、別にどちらでもいいと思うが、それよりも『神鋼』が手に入るかどうかの方が俺的には問題だ。


「――ですが、絶縁状態なのは親とだけなので、ガントの村に出入りすることは問題ありません。ただ、、、」

「ただ?」

「『神鋼』は、かなりの価値があるものです。一般的には鉄くずと同様な扱いを受けたりしますが、価値が分かる人ならばそんなことはありません」


 ――確かに、ユーリンの鍛冶屋も『神鋼』のことを鉄くずと呼んでいた。

 一応、その価値は知っていたけど、扱えないと言う意味で使い物にならないらしい。


「そして、ガントの村に住むダークエルフたち『神鋼』の価値を知っています。――いえ。正確には、ある使い道があるので、そう簡単には売ってくれないかもしれません」

「そうなんですか、、、 では、どうしたら買えますかね。お金なら余裕はありますが」

「いえ。お金では難しいと思います」


 ガントの村は、住むダークエルフのプライドの高さから閉鎖的な村になっている。

 そのため、村の中で物品のやり取りを済ませる傾向があり、お金はそこまで重要視されないらしい。


「お金じゃキツイとなると、、、 他にダークエルフが欲しがるものってなんですか?」

「そうですね、、、 ガントの村でしたら、そこでは手に入らない嗜好品などなら、可能性があるかもしれません」

「嗜好品ですか。どんなものなら良いですかね」

「そうですね。失礼ですが、シロウさんは剣の他に何か作れますか?」

「――えっ? 剣の他にですか?」


 剣は嗜好品ではないと思うが、、、

 まさか、武力が欲しいとでも言うんだろうか。


「もしかして、武器や防具が欲しいんですか?」

「いいえ。少し違います。あまり知られてはいませんが、大半のダークエルフは美術品に強い興味を持っていまして、剣や防具のようなものでも、出来が良い物なら交渉材料になるんです」


 なるほど、合点がいった。

 確かに日本でも刀――日本刀は国宝にも指定されるほど、美術品としての価値がある。


「理由は納得しました。そうですね、、、 剣の他にも大半の武具でしたらスキルで作れると思います。ただ、美術品という観点だったら、あまりいい物ではないかもしれません」


 俺は、刀と剣以外の武具のつくり方は一切知らない。

 せいぜい大量のMPで【武具創生オーダーメイド】で作るぐらいしか出来ない。

 それでは、丁寧に作った美術品みたいな『品』を生み出すことは出来ない。

 出来るとしたら、、、


「刀、でしたら。少々自身があります」

「刀ですか? 失礼ですが、見本になりそうなものはありませんか?」

「それでしたら、、、 これを」


 俺が胸を誇れるような刀で、今持っているのは『氷面鏡椿』ぐらいしかない。

 ただし、あれは一応聖刀――聖剣と同じ括りになる刀なので、おいそれと見せるわけにはいかない。

 そこで、練習ついでに作った刀を見せる。


「試作品というか、ただの練習用に作っただけなので、粗削りですが、本気を出せばその数倍の出来は保障できます」

「――すごいです。それに、これの数倍だったら、、、」


 サラさんの目が、今までのものとは違いキラキラした目に変わった。

 サラさんもダークエルフで美術品には目が無いというのは、他のダークエルフと変わらないかもしれない。

 まあ、練習用とは言え、しっかり手順を踏んで打った刀なので、そこらへんで打っている剣なんかに不覚は取らないとは思う。


「これなら、たぶんですが大丈夫です。きっと村長も欲しがると思います」

「本当ですかっ!」


 ――これはラッキーだ。

 多少、刀を打つのに時間はかかるけど、他の国でお目にかなうものを探す思いをすれば、よっぽど楽だ。

 一応、時間が掛かることは説明しとかなきゃな。


「ただ、刀を打つのに少し時間が掛かっちゃいますけど、大丈夫ですかね」

「そうですか、、、 でしたら、この刀を頭金の代わりにいただけませんか? この刀と後でもっと良い刀が手に入るなら、村長もある程度待ってくれると思います」

「もちろんです。その刀でしたら持って行ってもらっても構いません」

「では、この刀ともう1本の刀で、村長に交渉してみます。また話が纏まりましたら報告しますので、シロウさんは刀づくりをお願いします」

「わかりました」


 この後は、ウルズさんも交えて簡単な世間話をするだけで終わった。

 サラさんと連絡を直接とるのは難しいのもあり、ウルズさんが仲介役みたいな形で日程合わせをすることにしてこの日は解散した。


 ――こうして『神鋼』の取引材料として、刀を打つことになった



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