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レベル1鍛冶師だけど、ゴブリン倒すために聖剣を作ります  作者: zephyrusu
第5章 レベル1鍛冶師だけど、ついに聖剣を超える剣を作りました
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07話 治療 ~1~


「――【戦いの魔笛(コンバット・オペラ)】」


 何度かお世話になった魔剣のスキルを発動させる。

 このスキルは使用者以外の味方のステータスを上昇させる効果がある。

 そして重要なのが、使用者以外の味方というのが人に限らないということだ。

 何が言いたいのかというと、、、

 ――このスキルは、馬車を引く馬のステータスも上昇させることができ、その結果、馬車の速度が今までよりも速くなるのだ。


「酔うかもしれないけど、それは我慢してね」

「はいっ! わかりました!」

「了解しましたわ」


 ルウが買った魔法薬が偽物だとわかり、ルウがものすごい勢いて泣いてしまった後。

 なんとか泣き止ませて、事情を説明した。

 俺は魔剣を作ることができる鍛冶師であり、もしかしたらルウのお母さんを治すことができるかもしれないと話したのだ。

 ルウはいまだに涙目だけど、その顔には希望の表情が浮かんでいた。


 ただし、ルウにそこまでの啖呵を切ってしまったため、失敗は許されなくなってしまった。

 なので、少しだけも助ける可能性を上げるべく、スキルを使ってでも馬車の速度をあげたのだ。


「このペースなら、今日の夕方には着きそうです」

「魔剣のスキルはそのうち切れちゃうから、この後は魔法を使わないと」

「でしたら、私たちが使います」

「任せるの」


 俺の提案に、ミミとココネが物を申した。

 確かに俺が魔法を使っても、ミミやココネが使ってもまったく問題はない。

 だったら、御者をしている2人の方が効率はいいだろう。


 最初から、ミミとココネに任せればよかったか、、、

 ――まあ、今更だな。

 とにかく、次からは2人に任せることにしよう。


「それじゃ、お願いね」

「わかりました!」

「はい、なの!」


 ――こうして、魔剣のスキルと魔法を組み合わせることによって、馬車は今までの倍近いペースで残りの道のりを踏破した。


◇◆◇


「――こっちです」


 ターニアに着き、門で身元のチェックを受けた後、ミミとココネとシェーラと別れることになった。

 理由は、ルウの家の敷地では馬車を置くことができないらしく、時間のこともあるので、3人には馬車が置ける宿を取ってもらうことしたからだ。

 なので、俺はルウと2人でルウの家に向かっている最中だ。


「――ここです!」


 ルウの家は、ターニアの中でも外れの方――あんまり治安がいいとは思えない場所――にあった。

 たぶん、父親が魔族ということもあって厳しい生活だったのだろう。


「ただいまっ! お母さん、大丈夫!」

「――おじゃまします、、、」


 家に入るとルウがすぐに、お母さんがいる部屋に駆け込む。

 見失わないようにその後をついていき部屋に入る。

 そこには、布団で寝ている1人のエルフがいた。


(――顔色が、、、 それに痩せすぎだよな、、、)


 ルウの母親は、息も絶え絶えと言うべき浅い呼吸を繰り返しながら、青白い顔をしていて、とても痩せこけていた。

 医者や医学などとは無縁の俺でさえ見ただけでわかるような危険な状態だ。


「――シロウさん! お願いしますっ!」

「わかった」


 ルウの母親のそばに行き、まずは【超高位鑑定】を発動する。

 どうせ触診などをしたところで俺にはわかるはずもないので、鑑定に頼ることにした。

 ステータスが分かる鑑定ならば、病気の情報もわかるはずだ。


 俺が安定している間にルウは、薬のことと、代わりに俺が治療することを説明していた。

 ルウの母親は一瞬、驚くような顔を見せた後、俺に「お願いします」と、消え入りそうな声で頼んできた。


 それで、肝心のルウの母親の容態だが。

 ――あまり、いい結果ではなかった。


――――――――――――――――――――

 名前:ウルズ

  LV: 10

  HP: 24(247)

  MP: 12(125)

 STR: 8(85)

 INT: 11(119)

 VIT: 7(76)

 AGI: 13(135)

 状態:衰弱

    魔素中毒

――――――――――――――――――――


 ――ステータスが酷く下がっていた。

 ステータスが下がっていくペースは正確にはわからないが、たぶんだけど数日も持たない気がする。

 ともかく、一刻も早く処置をするべきだろう。


(とりあえず、原因は魔素中毒だと思うから、【超高位鑑定】で鑑定してみるか)


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 魔素中毒:身の丈に合わない多量の魔素を取り込んでいる状態。取り込まれた魔素が多いと死に至る危険がある

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


(――やっぱり、魔素中毒が原因みたいだな)


 【超高位鑑定】のおかげで、症状はわかった。

 要は、体に取り入れられている魔素を抜くか、現在の魔素に耐えられるようになればいいわけだ。


(まずは、魔法で治せるかだな)


 戦いの最中に何度もお世話になっている回復魔法。

 本来は傷などを治療するものだが、体力を回復したりする効果もあるので、もしかしたら効果があるかもしれない。


「――『グラン・ヒール』」


 回復魔法でも、一応中級に位置する魔法を使う。

 MPの消費量を増やせば、低級の『ヒール』でも同じぐらいの効果は得られるが、やはり中級の方がMPの効率は良くなる。


(――効き目は、ほとんどないか、、、)


 【超高位鑑定】で、回復魔法を使う前と使った後のステータスを比べてみるが、ほとんど差はなかった。

 ほんの少しだけ、1とか2ぐらいの変化しか得られなかった。

 この様子では、魔法での完治は難しそうだ。


(でも、最後はこれで延命はできるみたいだ)


 ステータスが1でも回復するならば、効果が現れるまで回復魔法を使い続ければ、現状からは回復できるはずだ。

 これで本当の最悪の事態は避けられる。


 ――さて、完治させるにはどうすればいいか、、、


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