17話 VS魔族&実験体~1~
5/23 タイトルを変更しました。
「――おやおや、カメリアさんは逃げないのですか?」
1人だけ逃げずに戦う意思を見せた俺にイービルが気づき、ご丁寧にあちらから近づいてきた。
異形の変化を成したモルもイービルの後を付いて来ている。
「ああ。あんたらは俺が手にするはずだった『神鋼』を奪った。その罪を贖わせてやる」
それにマラア村の住人や冒険者にもすでに被害が出ているし、このままではルジオールも危険だ。
俺は腰の聖剣を聖刀『アナライザー』に変え、【超高位鑑定】を発動させる。
――こんなことになるなら、初めから鑑定しとけばよかった。
悔いてもいまさらだが、そんな思いが湧いてくる。
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名前:『イービル』
LV: 121
HP: 1439
MP: 942
STR: 830
INT: 1367
VIT: 591
AGI: 689
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名前:神鋼を取り込みしもの『モル』
LV: 64
HP: 4821
MP: 211
STR: 1843
INT: 159
VIT: 3758
AGI: 1765
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魔族であるイービルの方は、強めの聖剣1本ぐらいのステータスなので、そこまで問題はなさそうだ。
問題があるのはモルのほうだ。
(――『神鋼』を食べたせいなんだろうけど、ステータスが高い、、、)
ステータスにもよるが、高いものは、王都のそばのダンジョンで出会ったダンジョンボスの『フルメタル・ゴーレム』や、ルトリアで出会った海龍『リヴァイアサン』さえも凌駕している。
これが実験の成果なら確かにすごい実験であるのだろう。
「大層な口をたたきますね。いいでしょう! 私の実験の成果を見せて差し上げますっ! ――行きなさいっ、モル!」
イービルの命令に従い、モルが俺をめがけとびかかってくる。
――まずいっ!
今装備しているのは、【超高位鑑定】の恩恵が低めの聖刀と魔剣だ。
このままでは、ステータスで押し負ける、、、
「――くっ! 『サイクロン』」
慌てて、ノーラと戦った時にフーが見せた魔法を使う。
確か、速度が上がる魔法のはずだ。
「速度だけでは、モルには勝てませんよ!」
『グガアアア、、、』
――それはわかっている。
まずは、武器を変えないと、、、
(でも、今はまともな聖剣は、、、)
勇者と戦った時に『オレイカルコス』と『ハーゴード』は剣核開放で失ってしまっている。
それ以降は聖剣を打つ時間が無かったので作っていない。
恩恵が高い聖剣は、MPが回復しきっていない聖刀『氷面鏡椿』ぐらいしかない。
(――しょうがない、あんまり使いたくはないんだけど、、、)
考えている時間はなさそうなので、俺は魔剣を2振り【アイテムボックス】から取り出す。
「――いくら、魔剣を使ったところで、モルは倒せませんよっ!」
「このまま、だとね。 ――剣核開放っ!」
「――っ! なんだとっ!?」
両手に持つ魔剣の剣核を開放させる。
魔剣が一度砕け、再構成されていく。
恩恵が低い聖剣よりも、剣核開放した魔剣の方が恩恵は高い。
2振りともになれば、モルと戦える程度のステータスは確保できる。
「――はあっ!」
ずっと俺を追いかけていたモルへ、振り返る。
そして、その鼻面めがけ、剣核を開放した魔剣で斬りかかる。
『グウアアアア!!!』
モルが悲鳴のような声を上げ、魔剣に斬られた顔から血を流す。
さすがに一撃で絶命させられるようなことはないが、しっかりダメージは通っているみたいだ。
「――まさか、剣核を開放できるとは、噂以上ですね」
「剣核開放を知っているのか、、、」
「もちろんですとも、前魔王が勇者に敗れた理由忘れることはありませんよ!」
(前魔王と勇者、ね、、、 確か『エクスカリバー』は残っていたはずだけど)
たぶん、他の聖剣、あるいは魔剣の剣核を開放したのだろう。
「あなたは、このまま生かして置いたら計画が狂うかもしれませんね、、、 ここで、倒させていただくことにしましょう。――モルっ!」
『ガアアアアアッ!!!』
(さすがに、ステータス通りタフな奴みたいだな)
――俺は剣核開放した魔剣を握る手に、力を入れなおす




