07話 思いがけない再会
「――まさか、こんな落とし穴があったとは、、、」
闘技大会の賞品に『神鋼』があったことを知った俺たちは、その闘技大会にエントリーするために大会委員のとこにやってきた。
そして、エントリーをしようと思ったところ、ある問題が浮上したのだった。
「推薦状が無い場合、エントリーが出来るのはCランクからとなっております」
俺の冒険者としてのランクは一つも上げていないのでEランクとなっている。
もちろん、ミミもココネもEランクのままで、シェーラは冒険者として登録をしていない。
登録できたとしても始めはEランクからなので、どうしようもない。
「このままじゃ、優勝どころか参加すら出来ないのか、、、」
大会は明後日からで、エントリーの期限は今日の夕方まで。
今から冒険者のランクを上げるのは、無理がある。
どう転んでも参加するのは無理みたいだ。
「今回は、諦めるしかないか、、、」
「そう、ですね、、、」
「しょうがないの」
「仕方ありませんわね」
可能性があるとしたら、案3の優勝できそうな冒険者に頼むことぐらいしかないが。
今から、信頼できて、優勝も狙えるような人を探すなんて無理だよな、、、
「――あれ? シロウさんじゃないですか? どうしてこんなところに」
不意に女性に声を話かけられた。
振り返るとそこにいたのは、、、
「――良いところにっ! 良かったら協力してくれませんか?」
『風来の乙女たち』のリーダーである、Aランク冒険者のノーラさんだった。
――これが、天の助けか。
◇◆◇
「そういえば、シロウさんは『カメリア商会』の出資者だったんですよね」
「――一応は。成り行きで、だけど、、、」
「すごいですっ! それなら『カメリア』様のことも知っているんですよね。私、カメリア様にはお礼を言いたかったんです。あの時、ガイアウルフとの戦いは、白銀刀・初名のおかげですから、カメリア様は私の命の恩人なんですっ! それにルトリアの港で海龍のブレスを防いだ魔剣知っていますか? 私が気づいたんですが、あの魔剣には『カメリアの魔剣』と同じカメリアの紋章が刻まれているんだすよ。つまりカメリア様はルトリアを救った英雄でもあるんですっ!」
ノーラさんの剣のことになるとヒートアップする性格は変わっていなかった。
――それどころか、以前よりもパワーアップしている気がする。
てか、3姉妹が言っていた、異様に剣に執着するAランク冒険者ってノーラさんのことだったのか。
「――ご主人様。いっそのことノーラさんに、ご主人様が『カメリア』であることを話したらどうですか? 彼女の性格なら、喜んで協力してくれるかもしれません」
「私も別にいいと思うの。最近ご主人様の行動は迂闊すぎるから、いつの日か彼女にばれると思うの。だったら、早めに言っても関係ないの」
――ココネよ。
最近、本当に毒舌になってきてないか?
新しい属性なんか開拓しなくてもいいんだよ?、
まあ、それはともかく。
ノーラさんは悪い人ではないし、剣のことに執着する性格が逆に安全装置になる気もするし、話してしまってもいい気はする。
――いまだに剣の話を続けているくらいだし。
――よし。
話してしまおう。
これも、『神鋼』のためだ。
「――ノーラさん実はですね、、、 俺が『カメリア』なんです」
「えっ!? でもシロウさんはただのお金持ちって話じゃ、、、 いや、確かにルトリアにいたタイミングも合うし、何より『カメリア商会』を立ちあげたのシロウさんですので、おかしくはないのかもしれませんが、、、」
さすがに、すぐは信じてくれないか、、、
なら、論より証拠だ。
【アイテムボックス】から、金属を取り出し、机の上に置く。
そのうえで、他の人の見えないようにミミとココネに立ち位置を変えてもらう。
「――【武具創生】」
「これは『カメリアの魔剣』!? 間違いなく本物です。それでは本当にシロウ様が、、、」
「ご覧の通り、俺がカメリアだよ」
「――っ!? 本当なんですね。あの、ありがとうございましたっ! カメリア様が作った武器のおかげで、私はこうして今も生きていられます!」
「え、えーと、お礼は受け取りますから、とりあえず、人前では今まで通りシロウと呼んでください」
「わかりましたっ! それでは、今まで通りシロウさんとお呼びさせていただきます。私はシロウさんの命令でしたら、なんでもしますっ!」
――少し熱狂的すぎる気もするが、、、
ともかく、これで協力者ゲットだ。
――事情を説明し、ノーラさんは闘技大会に参加してくれることになった




