13話 聖剱
『――私たちを使って?』
声が聴こえた。
だが、ここには俺と剛田の他には誰もいない。
『私たちはマスターの剣、マスターによって作られた剣』
(――剣? まさか、、、)
『オレイカルコス』と『ハーゴード』に視線を落とす。
すると、以前にもあったように2振りが震える。
――まるで返事をしたようだった。
『私たちの剣核を開放してください。そうすれば『あれ』にも勝てます』
(――でも、それだとお前たちが、、、)
『構いません。マスターのためならば本望です。それに、あの聖剣はこのままでは可哀そうです』
あの聖剣、、、?
――『エクスカリバー』か。
剛田持つ聖釼になった『エクスカリバー』に意識を集中させる。
すると、悲鳴のようなものが聴こえた気がした。
『あの聖剣は無理やり剣核を開放されています。あれでは剣の持つ本当の力も開放されません。何も出来ないまま死ぬのは剣にとって一番悲しいことなのです』
(――悲しい?)
『私たちは剣。所有者の力になることこそが誉れ。それが叶わないことは悲しいことです』
(それでも、俺は自分で打った武器を使い捨てるような真似はしたくない)
確かに剣は所詮武器かもしれない。
だけど、俺は剛田みたいなことはしない。
――それが、刀匠としての俺の意地だ。
『だからこそです。私たちを本気で作り、本気で使ってくれたマスターだから、私たちはマスターにすべての力を使ってほしいのです』
(でも、、、)
『私たちはマスターの剱。マスターが死んでしまっては誰が私たちを使ってくれるのですか? それにマスターが死んでしまうのは悲しいです』
――悲しい、か。
剣のくせにおかしな連中だ。
(――本当にいいんだな?)
『はい。私たちはマスターにすべてを捧げます』
『オレイカルコス』と『ハーゴード』が、一際大きく震える。
どうやら、意思は固そうだ。
俺は2振りの聖剣を両手に持つ。
「――『オレイカルコス』。『ハーゴード』。済まない、、、 剣核開放っ!」
『マスターのお心のままに!』
『オレイカルコス』と『ハーゴード』が砕ける。
金色の粒子が、俺の体を包むように飛びまわる。
何かを確かめるように俺の体の周りを一通り飛び終わると、粒子が集まり、剣の形に実体化する。
――神々しいまでの金色の刀身を持つ2振りの聖剱が姿を現す。
その剱が発する力の波動は、剛田が持つ『エクスカリバー』をも凌駕していた。
『これが私たちの本当の力です。マスターのお好きなようにお使いください』
聖剱たちから、情報が送られて来る。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
名前:聖剱『オレイカルコス』
レアリティ:不明
攻撃力:S
斬れ味:S
耐久性:S
恩恵: HP+2500
MP+2500
STR+2300
INT+2150
VIT+2150
AGI+2150
スキル:【共鳴】同じ意思を持つ聖剱の能力を上昇させることができる
説明:聖剣『オレイカルコス』の剣核が完全に解放された状態。
勇者のみ装備可能 ※作成者は装備可
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
名前:聖剱『ハーゴード』
レアリティ:不明
攻撃力:S
斬れ味:S
耐久性:S
恩恵: HP+3000
MP+2500
STR+2500
INT+2050
VIT+2200
AGI+2050
スキル:【聖剱波動】所有者のSTR以下の相手の動きを一時的に止める。
説明:聖剣『ハーゴード』の剣核が完全に解放された状態。
勇者のみ装備可能 ※作成者は装備可
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――これが剣核が完全に開放された聖剱の力か




