04話 王都でデート
「――それじゃあ、代わりにデートに行くの!」
「わ、私もそれでお願いします」
ココネが出した意見に、ミミも同調する。
それに俺が躊躇いの色を見せると、すかさず必殺の【涙目上目遣い】をくりだし、俺の逃げ道を封殺する。
「――わかったよ。ミミとココネ1人ずつ、王都を回ろうか」
なぜ、こんなことになっているかというと、、、
――新しく作った聖剣が原因だ。
作った聖剣は2本、それぞれ【透明化】【記憶消去】を持つ。
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【透明化】:所有者の姿を他のものから見えなくする。使用者の装備も含む。
【記憶消去】:特定の人物・魔物の記憶を最新の状態から24時間分消去する。一度発動するこのスキルは失われる。
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ミミとココネとデートすることになった原因は【透明化】の方にある。
【透明化】のスキルは、所有者だけにしか効果が発揮されない。
なので、ミミとココネはダンジョンには連れていけなくなったのだ。
2人はダンジョンを楽しみにしていたらしく、行けないとわかると目に見えて落ち込んだ。
そこで、代わりに何かしようかと提案したところ、デートしたいと言い出したのだ。
――別にミミやココネとデートするのが嫌いなわけではない。
むしろ、楽しいと思う。
ただ、俺のコミュ障は改善されつつあるけど、未だ発動されている。
だから、2人きりでデートと言うのは中々にが重いのだ。
まあ、【涙目上目遣い】に勝てなかったのでデートするしかないのだが。
◇◆◇
右手にミミ、左手にココネをつなげて、王都の中で一番栄えているエリアにやってきた。
ここでは露店をはじめ、異世界人が広めようとした娯楽なども少し営業されているらしい。
今回は海龍討伐祭の時のように1人ずつではなく、3人で回ることになった。
「――でも、3人で回るならいつも通りなんじゃ、、、」
「そんなことないの! これはデートなの!」
「そうです、これはデートです」
デートの定義については知らないが、2人がデートと言い張るのでデートなのだろう。
「それで、今日はどこに行くの?」
「私からは屋台の食べ歩きを提案します」
「私からは民衆劇なの!」
今回のデートは、2人がデートコースを決めると張り切っていたので、任せきりにしてある。
劇の時間をココネに聞いたところ、開演までしばらく時間があるみたいなので、先に屋台の食べ歩きにいくことにした。
「――っ! 美味しいです」
「これは、うまうま、なのっ!」
屋台が集まる場所に行くと、1つの屋台に行列ができていた。
その屋台は、『やきとり』と書かれた看板を掲げられており、俺は迷うことなく行列に参加した。
一瞬、この世界独自のものかと思ったが、それは紛れもなく日本の『それ』だった。
「くーっ! この味だよ」
醬油ベースの甘辛いたれが、焼かれて香ばしい匂いを生み出し、食欲をそそる。
使われている鶏肉も、焼き鳥にとてもよく合うものらしく、肉汁がたっぷりで柔らかかった。
日本で食べた焼き鳥よりも数倍美味しい。
――これが、異世界で本気を出したB級グルメかっ!
他にも、屋台を数件回ったが、焼き鳥超える屋台はなかった。
――焼き鳥を食べる際、2人と『あーん』させられ、『あーん』してもらったことを、ここに記しておく。
劇のほうは、R-15指定されそうなシーンがあるような物だった。
この世界では年齢制限なんてものはないらしく、入場の時に何も言われたかった。
途中のシーンでそれに気づき、耐えられそうになかったのと、ミミとココネの教育上良くないと思い、途中で退出した。
――R-15になりそうな理由が、ちょっとHなシーンがあるためか、かなり怖いホラー要素があるためなのかは、皆さまの想像にお任せする




