SS ココネのお祭りデート
サイドストーリーです。
ココネ視点になります。
「――シロウ様と、お祭りデートなの!」
私――ココネは今、待ち合わせの場所に向かっているの。
デートと言ったら、待ち合わせの場所で、「待った?」「今来たとこだよ」から始まるの。
だから、私は時間ぴったりに着くように時間を調節してあるの。
待ち合わせの場所――噴水の前ではシロウ様が、すでに居るの。
本当なら、奴隷として許されない行為なの。
でも、これはデートだからセーフなの。
「シロウ様、お待たせなの」
「いいや、俺も今来たところだよ」
さっすが、シロウ様。
――分かってるの!
「それで、ココネは今日、どこに行きたいの?」
「それは、『これ』なの!」
私は自信満々にシロウ様にチラシを見せるの。
――私が考えたコースの最初に向かう予定の場所だ。
「海龍討伐祭名物、お化け、やしき?」
「そうなのっ」
私は、ご主人様の手を引いて、お化け屋敷の会場に向かうの!
◇◆◇
「――きゃあああ、なの」
私は、怖っているふりをして、シロウ様へ抱き着くの。
シロウ様も怖がっている女の子を無理やりはがすなんてこと、しないの。
だから、こうして合法的にシロウ様に抱き着けるの。
――至福の感触なの。
これだけで、ご飯3杯は食べれるの。
「って、シロウ様震えているの」
「だ、大丈夫だよ? こ、このくらい、、、」
――やってしまったの。
シロウ様の情報が足りていなかったの。
確かに、このお化け屋敷は、少し本格的なの。
でも、所詮作り物なの。
よっぽど、ガイアウルフや海龍の方が怖いと思うの。
「シロウ様、大丈夫なの?」
シロウ様の顔色がどんどん悪くなって、白くなってきてるの。
――これは、やばいやつなの、、、
「だ、大丈夫だ、か、ら、、、」
それだけ言い残して、シロウ様は倒れてしまう。
受け身すら取れていなかった。
「――シロウ様!?」
あわてて、近寄るの。
怪我がないか、確認するけど、、、
――大丈夫なの。ただ気絶してるだけなの。
でも、これじゃデートの続きはできそうにないの。
――思ってたのと違うの
◇◆◇
気絶したシロウ様を、お化け屋敷の外に運び出したの。
寝ていれば、そのうち目が覚めると思うの。
だから、今は膝枕をしてるの。
せっかくのデートだったのに、このぐらいは役得なの。
「かわいい寝顔なの、、、」
シロウ様の、サラサラの黒髪をなでるの。
シロウ様の顔は、普段のどこか頼りない顔でも、剣を打っている時のかっこいい顔でもない、寝てる時だけのかわいい顔なの。
――今なら、何でもやりたい放題なの。
これなら、キスぐらい出来そうなの。
シロウ様の口元を眺めるの。
すると、吸い寄せられるように、私の口が近づい――
「――ココネ? 何してるの?」
「シ、シロウ様!? お、起きたのっ!?」
――気まずいの、、、
寝込みを襲うとしたのはさすがに、、、なの。
「あー、ごめんな。俺、気絶していたのか」
「べ、別に、問題ないの」
ラッキーなの。
シロウ様は、私がキスしようとしてたことには、気づいていないの。
「ごめんな。すぐに退くから」
「あっ、、、」
シロウ様は、私の膝から起き上がってしまったの。
――残念なの。
もっと頭なでなでしてたかったの。
「結構寝ちゃったみたいだな。ほんとごめんな。今からでもお祭り回ろうか?」
「――はい、なのっ!」
それから、私たちはお祭りデートをしたの。
――少し、思っていたのとは違ったけど、楽しかったの




