07話 パワーレベリング
このままだと、2章が長くなってしまうので、2章のタイトルを変更し、短く区分けすることにしまた。
内容に変更はありません。
「――2人のレベル上げをしようと思う」
宿屋についた俺は、これまでに考えていたことを2人に話した。
ちなみに、この部屋にはベッドが1つしかないけど、俺は床で寝ればいいのかな。
「レベル上げ、ですか?」
「どうしてなの?」
「理由は3つあるんだけどね。
1つ目は、別行動を取らないといけないような場面に遭遇した時に2人の安全面から。
2つ目は、金持ちのボンボンである俺が雇った奴隷としては2人が強いほうが納得されやすいから。
3つ目は、俺はレベルが上がらないから」
「1つ目、2つ目の理由はわかりますが、3つ目の理由は?」
「ココネも3つ目の理由がわからいの」
「ああ。それは、レベルを上げるっていう異世界モノの楽しみを奪われたから、2人のレベル上げで楽しもうかなって思って、、、」
「ご主人様、、、」
「シロウ様、、、」
2人からジト目が送られてくる。
確かに、自分でも思うほど自分勝手な理由だけど。
「ま、まあ、1つ目の理由だけでもレベルを上げる価値はあると思うん、だ」
「別に、ご主人様がしたいことなら、私たちの同意なんていらないんですよ?」
「そうなの。私たちはシロウ様のものなの。だから何をしても問題ないの」
2人は呆れたように、そう言った。
◇◆◇
てなわけで。
俺たちは夜に魔獣の森にやってきた。
夜なのは、他の冒険者たちに見られたりしたくないからだ。
今回、俺は2振りの聖剣を装備している。
「それじゃあ、今からパワーレベリングを行いたいと思います」
「わかりました」
「はーいなの」
この世界の冒険者たちの言い分では、パワーレベリングは褒められた行為じゃない。
それは、経験が足りなくなるというデメリットがあるからだ。
だが、考えてみてほしい。
剣の腕が良いレベル 1
剣の腕が悪いレベル50
どっちのほうが強いかと言ったら、レベル50のほうだと思う。
それに、ミミとココネは戦闘が専門じゃない。
もともと、保険のつもりでレベルをあげるのだから、パワーレベリングでも問題ないだろう。
てか、そんなことを言い出したら、俺だって聖剣で強化されているだけで、戦闘に関しては素人なのだから、教えようがない。
「さっそく、獲物を探すかな。――【探索】」
新しく装備した聖剣のスキルを発動する。
このスキルは周囲の魔物の反応を調べられる。
【簡易マップ】と組み合わせると、便利なマップ機能に早変わりだ。
「――ついて来て」
魔物が数匹固まっているとこに向かう。
いたのは5匹のゴブリン。
それを聖剣『ハーゴード』の【威圧】を弱めに発動し動きを止める。
「――今だ! 攻撃を」
「はい!」
「はい、なの!」
この世界の経験値のシステムは、戦闘に参加した人――具体的には1でもダメージを与えた人全員で分配される。
なので、2人は安全な状態からダメージを少しでも与え、その後を俺が聖剣で一掃すると効率がいいはずだ。
「えい!」
「やあ、なの!」
2人はかわいらしい掛け声を掛けつつ、ゴブリンに向かい剣をふるう。
もちろん、ステータスの都合から、ダメージは少ししか与えられない。
それでも、計五回ずつ、各ゴブリンに切りかかり、ダメージを与えることに成功した。
【超高位鑑定】が使えないので、ゴブリンたちのステータスは見れないが、傷ができて、血を流しているのでダメージは通ったと思う。
「――【威圧】」
再度【威圧】を、今度は強めに発動すると、ゴブリンが消し去る。
【威圧】は、使用者のSTRに応じて威力が上がる。(意識して弱めに発動することもできる)
今の俺は聖剣を2振り、それも片方は攻撃特化のハーゴードであるため、STRも結構高い。
なので、ゴブリン程度なら瞬殺だ。
ゴブリンを倒すと、ミミとココネが「レベルが上がった」と報告してくる。
2人はまだレベルが低いから、ゴブリンでもレベルはあがるみたいだ。
ちなみに、レベル上げの目安はノーラさん、つまりAランク冒険者のステータスぐらいにするつもりである。
具体的には魔剣などの恩恵込みで。
――――――――――――――――――――
HP: 500
MP: 100
STR: 300
INT: 300
VIT: 500
AGI: 500
――――――――――――――――――――
このぐらいかな。
多少のばらつきは、魔剣のカスタムでごまかせるので、比較的簡単かと思っている。
――さあ。パワーレベリングの開始だっ!




