SAKURAー第一部・護る者、誓う者ー
時は平安時代。
醍醐(だいご)天皇の世。
安倍保名(あべのやすな)と葛の葉(くずのは)の間に、一人の女子が生まれた。
彼女こそが、後に稀代の陰陽師として後世まで名を轟かせることとなる、安倍晴明であった。
それから十年後。
安倍家の繁栄の為、男として生きることとなった晴明は、現・陰陽頭(おんみょうのかみ)賀茂忠行(かものただゆき)の屋敷に養子として預けられた。
そこで、忠行の息子・保憲(やすのり)と出会う。
彼は女である晴明が養子になることを認めないと言い出して……?
安倍晴明と賀茂保憲。
彼等の嵐の如く激しい恋が、幕を開ける。