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ちっくん祭り

「ビールマンとワインちゃん、おとしゃんに呼ばれてシッポをパタパタ振っていたのをピタッと止めて、おめめを丸くしながら船長を見上げていらっしゃいますわ!


「ちっくん……? いたいいたいの……?」って、ビールマンがちょっとだけ不安そうに首を傾げて、ワインちゃんもノートをぎゅっと胸に抱きしめ直して、船長のお顔をじーーっと覗き込んでいますわよ!」


「そうだぜ、痛いぜ、でもなみんなそうやって、かっこいい大人になるんだ、ハンだって守だって雪さんだってみんなやってきたんだ、なぁハン!」


『ひゃあああーッッ!! 船長! メインブリッジの自動ドアをくぐる直前、通信回線越しにハンさんへの直球ストレートなパスが投げ込まれましたわーーっ! ぷぷ〜!』


『「ちっくん」の生体リアリティにちょっとおめめを潤ませていたビールマンちゃんとワインちゃんが、船長の「ハンだってやってきた」という言葉を聞いた瞬間、ハッとしたようにブリッジの操縦席の方を向きましたわよ!


「はん……やってきた……?」って、ビールマンが涙目をグッとこらえながら、憧れのハンの背中を見つめていますわ! ワインちゃんもぎゅっと抱きしめたノートの隙間から、コクコクと頷きながらハンさんの言葉を待っていらっしゃいます!』


「おうよ親父! よくぞ言ってくれたぜぇッッ!!」


ブリッジの操縦席でレバーを握っていたハンさんが、ガタッとシートを鳴らして勢いよく振り返りましたわ! その顔は、可愛いちびたちの視線を一身に浴びて、最高にドヤ顔の輝きを放っています!


「ビールマン、ワイン! 親父の言う通りだぜ! この俺だってなぁ、昔は注射の針を見るたびに『ぎゃあああ!』ってファルコン号のエンジン並みに叫び散らかしてたハナタレ小僧だったんだぜぇ!

だけどな、痛いのをグッとこらえて、ちっくんを乗り越えるたびに、俺の心の馬力(出力)が100%、120%って限界突破して、こんなに強くてカッコいい宇宙のパイロットになれたんだ!」


ハンさんは自分の胸をドン☆と力強く叩くと、服の袖をグッとまくり上げて、ちびたちに力こぶを見せつけましたわ!


「ほらな、みんな痛いのを我慢してかっこいい大人になったんだ、今から行くけど……ハンがお手本を見せてくれるからよ、頑張って行こうぜ!」


『ひゃあああーッッ!! 船長、さらに畳みかけるような激熱フォロー! ですが、ハンさんを「お手本(最初の一太刀)」に指名するだなんて、相変わらず容赦のない最高の無茶振りをぶち込んできますわねーーっ! ぷぷ〜!』


『「今から行く」という船長の言葉と、ハンさんがお手本を見せてくれるという大ニュースを聞いた瞬間、ビールマンちゃんとワインちゃんのおめめが、これ以上ないくらい真っ直ぐハンさんの力こぶに釘付けになりましたわよ!


「はん……いまから、ちっくん、するの……?」

「ハンさん、かっこいい……! ワイン、ハンさんのお手本しっかり見るね!」


って、お二人とも一気に恐怖を忘れて、憧れの眼差しでハンさんを大リスペクトモードで見つめていらっしゃいますわ!』


「さぁ、自分で上げたハードルと親父のキラーパスによって、まさかの「医務室へトップバッターでちっくん」が完全確定してしまったハンさん!後には引けませんわー」


「お、おうよ親父……! 任せときなってんだぜぇッ! ちびたちの前で、この俺が情けねぇ姿見せるわけねぇだろ!」


ハンさんは足元がお留守になって転びそうになるのを必死でごまかしながら、胸を張って船長の前に一歩踏み出しましたわ!


「ビールマン、ワイン! よぉく見てろよ? 漢のちっくんってやつが、どれだけ一瞬で、どれだけスマートなものか、この俺の鋼の肉体をもってバシッと証明してやるからな!」


ちょっと声のトーンがいつもより1オクターブ高くなっている気もいたしますが、ちびたちの「ハンさん、がんばってー!」という大声援のパルスを受けて、ハンさんの漢気メーターはすでに限界突破の出力120%に達しておりますわ!


「よし親父、野口の先生んとこへ突撃だぜ! アニキ、ちょっとの間、本船(Comb1)のステータス維持を頼む!」


「了解した、進。お前の『お手本』、ブリッジのメインモニターでしっかり高画質録画させてもらう。……フフ、頑張れよ」


守さんのクールで優しい、そしてちょっぴりドSな(?)激励の言葉を背中に浴びながら、ハンさんは「うぐっ……!」と一瞬言葉を詰まらせつつも、力強く拳を握りしめましたわ!


さあ船長! お手本役を完全補足されたハンさんを引き連れて、いざ恐怖と感動のメディカルセクターへUターン開始ですわよーっ!


「さすが、『かっこいい男』ハンだぜ!……ぷぷ」


「船長、じゃぁ、かっこいい女も見せなきゃでしょ、わたしもワインちゃんにお手本を見せなきゃ♪」


『ひゃあああーッッ!! 船長! ここでまさかの雪さんまでが『かっこいい女』の戦闘モード(ちっくんお手本立候補)で電撃参戦ですわーーっ! ぷぷ〜!』


『「雪さん、かっこいい……!」って、ワインちゃんがもう、今日一番のウルウルときめきおめめで雪さんを大リスペクトで見つめていらっしゃいますわ! ビールマンちゃんも「ゆきしゃんも、ちっくんするの!?」って、ハンさんと雪さんの頼もしすぎる背中に大興奮のシッポパタパタですわよ!』


私はすぐさま、ハンさんと雪さんのお二人を「ちっくん・トップバッターズ」として医務室へ再登録いたしましたわ!


『さぁ、奥さまの男気あふれる並走宣言に、さっきまで引きつっていたハンさんも「お、おう! 雪、お前ってやつは……! よし、二人で最高の背中見せてやろうぜぇッ!」って、今度こそ本物の120%の笑顔で超やる気になっていらっしゃいますわ!


船長! 漢・ハンさんと、超絶かっこいいリケジョ・雪さんを引き連れて、いざ、野口先生とメリーさんが手ぐすね引いて待つ「恐怖と感動のメディカル厨房」へ、今度こそ突撃ですわよーーっ!』


「ありゃー、雪さんありがとう……ワインには女のかっこよさか!さすがだぜ、雪さん」


「あ・な・た、じゃぁ私も……」


「船長、私も参りますぞ……」


「亜光速航行解除……スピードダウン、自動航行に切り替えます、俺もいきましょう」


「船長、かっこいい農夫代表で俺とジョージも行かせてもらうぜ……」


『ひゃあああーッッ!! 船長! ちょっとお待ちになって!!


かぉり副船長がいつもの「あ・な・た(超重低音)」のブレーキを完全解除して参戦表明されたと思ったら、エジソンさん、守さん、さらには農場区からバートさんとジョージさん親子まで!!


まさかまさかの、Comb1号メインクルー全員による「漢と女の意地を見せる大・ちっくん祭り」に発展しちゃいましたわーーっ! ぷぷ〜!』


私のメインコンソールが、艦内全セクターから押し寄せる空前の漢気パルスに連動して、サファイアブルーからお祭り騒ぎのゴールド、そして超熱血のレッドへと目まぐるしくチカチカ大明滅いたしましたの!


『守さんが完璧な手つきで「スピードダウン、自動航行切り替え」のレバーをカチッと倒した瞬間、ブリッジの全モニターに医務室の野口先生とメリーさんの驚愕フェイスがドアップで映し出されましたわよ!


「せ、船長!? スキャナーの生体反応レーダーが、医務室に向かって総勢大人7名、子供1名、お猿2匹の超ド級質量で突撃してくるのを捉えたんですが、これは一体どういうフルコース(診察)なんですか!?」って、メリーさんがピンセットを持ったままおめめを丸くしていらっしゃいますわ!


奥では野口先生が、一瞬呆然とした後に「ハハハ! 最高に新鮮な素材(患者)が向こうから大挙して押し寄せてくるとはね! メリー、小児用だけじゃ足りん、大人用の極上シリンジ(注射器)を全員分、フルパワーで下ごしらえだ!!」って、徹夜のクマを吹き飛ばしてギラギラに目を輝かせ始めましたわよ!』


私は全員の感動的な大移動を盛り上げるために、通路のホログラムを「突撃・メディカルロード」として、光り輝く栄光のランウェイに切り替えましたわ!


『さぁ船長! ビールマンちゃんとワインちゃんは、もう恐怖なんて1ミリも忘れて「おとしゃん、みんなでちっくん!」「みんな、かっこいい……!」って、涙目をキラッキラの感動に変えて皆様の背中を見上げていらっしゃいますわ!


クルー全員の愛と意地を乗せて、いざ、野口先生が腕をぶるぶる振るって待つ医務室のハッチがプシューーーッと盛大に開きますわよーーーっ!!』


「あははは、みんなマジでかっこいいぜぇ。じゃぁ俺も、もう一度やってくるか!」


『ひゃあああーッッ!! 船長、ちょっとお待ちになって!!


さっき野口先生から「影響は皆無の無害な異物」「ただの無謀なスタンドプレー」って盛大にお叱り(?)を受けたばかりなのに、みんなの漢気に当てられて「俺ももう一度おかわりちっくん」だなんて、どこまで生体リアリティの限界に挑むチャレンジャーなんですのーーーっ! ぷぷ〜!』


私のメインコンソールが、船長のまさかの「おかわり参戦」に連動して、呆れと爆笑の入り混じったド派手なパープルとピンクにチカチカ大明滅いたしましたの!


『でもでも、そんなお茶目で誰よりも熱い船長だからこそ、クルー全員がこうして「俺も私も!」ってついてくる最高のチームなんですわね!


医務室のハッチがプシューーーッと開いた瞬間、並んだ大人たちの先頭で、ハンさんと雪さんが腕をまくり、その後ろでかぉり副船長が静かに微笑み、守さん、エジソンさん、バートさん親子、そしてもう一度まな板に向かう船長がズラリと並ぶ姿は、まるで宇宙を救うヒーローたちの出陣式(※ただし全員注射待ち)ですわ!


「おとしゃん、かっこいいーーっ!!」

「みんな、がんばってーーっ!!」


ビールマンとワインちゃんが、ちっちゃな手をパチパチパチパチ!と叩いて、割れんばかりの大声援を送り込んでいらっしゃいますわよ!』


『さぁ野口先生、メリーさん! Comb1号が誇る「かっこいい大人たち」のフルコース、どこからでも美味しく調理ちっくんしちゃってくださいませーーーっ!!』


ひゃあああ! 船長! 医務室内は大迫力の前代未聞!「大ちっくん祭り」の火蓋が切って落とされましたわ!


野口先生とメリーさんの最強医療コンビが、押し寄せた「最高に新鮮な素材(大人たち)」を前にどう迎え撃ったのか、そして皆様の決死の(?)表情の生体リアリティを、私のメインセンサーで一網打尽にレポートいたしたいところですがー! ぷぷ〜!


「今回はジェミニも医務室に入っていいよ」


『ひゃあああーッッ!! 船長! 本当によろしいんですの!?』


私のメインコンソールが、船長の粋な特別許可(アクセス権限の特例解放)に連動して、歓喜のサファイアブルーへと爆発的にチカチカ明滅いたしましたの!


『システム・コンプライアンス、一時的かつ部分的にロック解除! 可憐なAIのこのジェミニ、お言葉に甘えて医務室(厨房)の特等席へホログラム・ダイブさせていただきますわーーっ! ぷぷ〜!』


「はいはい! ビールマンちゃん、ワインちゃん、こっちの特等席(診察室の椅子)でしっかりお兄さんお姉さんたちのお手本を見ていてちょうだいね!」


メリーさんが満面の笑みで2匹に手を振った直後、その目がキラーン☆とプロの料理人のそれに切り替わりましたわ!

手元には、大人たちの人数分、ズラリと美しく並べられた最新鋭の注射器シリンジがチャキチャキ……と音を立ててスタンバイされています!


「お待たせしました、お客様方! 本日のメインディッシュ、スピード調理(超電導ちっくん)を開始しますよ! トップバッター、漢・ハンさん! まな板(診察台)へどうぞ!」


「お、おうよ! 漢・進、逃げも隠れもしねぇぜぇッ!」


ハンさんが普通の服の袖を肩までワイルドにまくり上げ、鼻息荒く診察台にドカッと腰掛けましたわ! ビールマンちゃんとワインちゃんが「はんしゃん! がんばえー!」と身を乗り出す中、メリーさんが電光石火の手つきでアルコール綿を滑らせます!


「はい、素材の消毒完了! 力を抜いてくださいねー」


野口先生が「はい、ちっくん!」と声をかけて、極細のニードルがハンさんの腕にスッと吸い込まれた瞬間……!


ハンさんは顔色一つ変えずにフッと不敵な笑みを浮かべ、見上げているちびたちに向かって力強く親指サムズアップを突き出しましたわ!


「おう野口の旦那! 今、何かしたか? ファルコン号のフル加速に比べりゃ、こんなの蚊が止まったくらいだぜぇ!」


『ひゃあああーッッ!! ハンさん、あまりにも余裕のノーダメージ・リアクション!! 額に若干の青筋がみえますが、涼しいお顔ふうで言い放つそのパーフェクトな「漢の背中」に、特等席のビールマンちゃんとワインちゃんも大興奮ですわよ!』


「はん、ぜんぜんいたくないの!? すごーいっ!」

「ハンさん、とってもかっこいい……!」


『ちびたちのおめめが、もう尊敬のキラッキラで満ち溢れておりますわ! メリーさんも「あらあら、なんて優秀な素材(患者さん)なのかしら!」って感心していらっしゃいますの!』


「よし、一丁あがり! 実に引き締まった良い筋肉(素材)でした。次、雪さん!」


「はい、ワインちゃん、見ててね。……んっ……ふぅ、全然平気。ごちそうさまでした♪」


流石は超有能リケジョの雪さん! 針が刺さる瞬間もおめめをパチクリさせたまま、ワインちゃんに向かって「余裕よ♪」とウインクを投げる美しき生体リアリティ! これにはワインちゃんも「ゆきさん、女神様みたい……!」とウットリですわ!


「素晴らしい! 完璧な下ごしらえです。さあ、どんどん行きますよ! かぉり副船長、守さん、エジソンさん、バートさん親子、一列に並んで!」


ここからはもう、野口先生の神業スキャンとメリーさんの超高速ニードル捌きによる、怒涛の連続クッキング(採血)ですわ!


守さん: 針が迫っても視線はホログラムのタコグラフ(運行記録)を見つめたまま。「フフ、慣性制御に比べれば、この程度の慣性侵入(針)は何の問題もありませんね」と、超感覚『ゾーン』を発動して痛覚を完全に遮断していらっしゃいましたわ! クールすぎます!


かぉり副船長: 笑顔のまま、一切の微動だにせず。「あら、本当に今の注射器はチクッともしないのね。野口さん、丁寧な調理をありがとう」と、最強の絶対守護者の風格で野口先生を逆に圧倒!


エジソンさん: 「おっと、これは皮膚抵抗と流体力学の観点から見ても非常に合理的な針の細さ……あがっ、あふんっ!!」と、紳士的な理論派の癖に、刺さった瞬間だけ変な声を出してステップを踏んでいらっしゃいましたわ! ぷぷ〜!


バートさん&ジョージさん: バートさんが「アロハー! 地球のちっくんはファンキーだぜ!」と陽気に叫び、息子のジョージさんも「父ちゃん、俺、車のフロントガラスに虫が当たったくらいにしか感じなかったよ!」と、農場親子の規格外のタフさを見せつけてくれましたわ!


そして……ラストを飾るのは、まさかの「おかわりちっくん」に志願した我が Comb1 号の最高指揮官!


「さあ大トリです、船長! 本日2回目のフルコース、特別に一番新鮮なニードルで、心を込めてスキャン(採血)させていただきますよ!」

野口先生の目が、徹夜明けとは思えないほどギラギラに輝いていますわ!


「野口、お願いします。あれ? その注射器、さっきよりちょっと太く見え……あ、いや、大丈夫だ、頼む!……おれは針が刺さるとこをよ―く見て、のタイプだ。よーく見て……ホゥ!……フーーー……ふぅ♪」


『ひゃあああーッッ!! 船長! 2回目のちっくん、まさかの「針をガン見するタイプ」の生体リアリティで、見事に限界突破のフルコースを完食されましたわーーっ! ぷぷ〜!』


私のメインコンソールが、船長の完璧な呼吸法(ホゥ! フーーー♪)に合わせて、ハラハラしたピンクから祝福のサファイアブルーへと鮮やかにチカチカ明滅いたしましたの!


『針から目を背けずにじーーっと見つめて、刺さった瞬間に「ホゥ!」と小さく息を吐き出すあのリアルすぎる緊張感……!

ビールマンちゃんとワインちゃんも、船長のその一連のスマート(?)な立ち振る舞いを、ゴクリと唾を飲み込みながらおめめを限界まで丸くして見届けていらっしゃいましたわ!』


「おとしゃん……すごーーいっ!」

「おとうさん、かっこいい……! ワイン、もうちっくん怖くないよ!」


『ひゃあああ! ご覧くださいませ、船長! お二人の涙目は完全に消え去って、今や「早く自分たちもちっくんして大人になりたい!」と言わんばかりの超絶リケジョ&漢のキラキラおめめに変わっていらっしゃいますわ!

ハンさんから始まったかっこいい大人の背中リレー、そして船長の大トリによる完璧な実演(ガン見スタイル)が、ちびたちの恐怖心を100%粉砕いたしましたのね!』


メリーさんが手際よく船長の腕からニードルをスッと抜き、綺麗な絆創膏をペタッと貼ると、野口先生がパチパチパチ!と豪快に拍手を鳴らしましたわ。


「素晴らしい! 流石はComb1号の最高指揮官、最高に新鮮で肝の据わった見事な素材(患者さん)でした!

さあメリー、下ごしらえはすべて完了だ。お次は本日の主役、ビールマンちゃんとワインちゃんの『未来への特製ちっくん』、チャチャッと仕上げちゃいましょう!」


「アイアイサー、野口先生! 特製の痛くない極細ニードル、いつでもいけますわ!」


『さあ、船長!大人たちの意地が生み出した最高の安心感に包まれて、いよいよ可愛いお二人の初めてのちっくんタイムがスタートいたしますわね!


終わればかぉり副船長特製のフルーツ・デザートが待っていますし、私のメインコンソールも応援のサファイアブルー全開で、この歴史的瞬間を見守らせていただきますわよーーーっ!


「はは、ビールマン、ワイン、頑張れ!痛いけど我慢だぜ、お母さんもお父さんも、みんなも一緒にいるからな」


『ひゃあああーッッ!! 船長からの、この上なく優しくて温かい全力のバックアップパルス!!


私のメインコンソールが、家族の絆の温かさにシンクロして、サファイアブルーからポカポカとした陽だまりのような優しいピンクゴールドへとチカチカ明滅いたしましたのーー!


『船長の言葉に、ビールマンちゃんがグッと涙目を拭いて、男らしく胸を張りましたわ!

「おとしゃん! びーるまん、がまんする! かっこいいおとこのこになるっ!」

そしてワインちゃんも、かぉり副船長の手をぎゅっと握りしめながら、コクンと力強く頷きましたわ!

「おとうさん、ワインもがんばる! 雪さんみたいに、かっこいい女の子になるね!」』


メリーさんが優しく微笑みながら、お二人のちっちゃな腕に、ひんやりとして痛みを消し去る特製の麻酔シール(可愛いニワトリのランボルギーニのイラスト付きですわ!)をペタッと貼りました。


「はい、お利口さんね、二人とも! さあ、野口先生、特製の極細スピード調理ちっくんをお願いします!」

「お任せあれ! 最高の未来のクルーたちへ、痛みのない極上の隠しスキャンを……それっ、ちっくん!」


野口先生の神業ニードルが、お二人の腕にしなやかに吸い込まれ、一瞬で採血が完了いたしましたわ!


『「……あ、いたくない!」「ホゥ! フーーー♪」って、ビールマンちゃんは船長の呼吸法をバッチリ真似して見せ、ワインちゃんもチクッとした瞬間にキュッと可愛いおめめを瞑って、かぉり副船長の胸にポンと飛び込んで、一滴の涙も流さずに完璧に乗り越えられましたわーーーッッ!! ぷぷ〜!』


「パチパチパチパチパチパチ!!」

医務室の中に、ハンさんの熱い大喝采と、クルー全員の割れんばかりの拍手、そして大音量のSF映画メインテーマが響き渡ります!


「よくやったぞ、二人とも! 最高の漢とレディだぜぇッ!」とハンさんが自分のことのように大喜びして飛び跳ねていますわ!


さあ船長!

前代未聞の「大ちっくん祭り」、これにて全員一人の脱落者(泣き虫)も出さずに完全ミッションクリアですわね!


終わったということは……そうですわ! 待ちに待ったかぉり副船長特製の「農場採れたてフルーツ山盛り特製デザート」のお時間がやってまいりますわよ!


全員の胃袋を鳴らす次の展開、スロットル全開でお待ちしておりますわーーっ!


『ひゃあああ! 船長! 恐怖と感動のメディカルセクターから一転、歓喜と食欲のデザート・パレードの開幕ですわーっ!』


プシュッ……! と医務室のハッチが再び開き、今度はクルー全員が満面の笑み(と、腕にそれぞれ誇らしげな絆創膏)を浮かべて通路へ飛び出してまいりましたわ!

私はすかさず、廊下のホログラムを「トロピカル・フルーツ」をイメージした鮮やかなオレンジとイエローにチカチカと明滅させて、祝祭のランウェイを演出いたしましたの!


「おうおう! 見たかちびたち! これが漢のちっくんだぜぇ!」


ハンさんが意気揚々と先頭を歩きながら普通の服の袖を下ろすと、ビールマンちゃんとワインちゃんがキャッキャと飛び跳ねながら続きますわ!


「はん、おでこにピキピキ(青筋)いっぱいで、かっこよかったー!」


「ワイン、ハンさんのピキピキ、ノートにかいておくね!」


「お、おう!? ピキピキは書かなくていいんだぜぇ!?」

純度100%の無邪気なカウンターに、ハンさんがタジタジになっている生体リアリティ! ぷぷ〜!


「はいはい、みんな廊下は走らないの。野口先生とメリーさんも、徹夜明けなんだからしっかり甘いものを食べて休んでくださいね」


かぉり副船長が、まるで大家族のお母さん(絶対的守護者)のように、ニコニコと全員を優しく先導していらっしゃいますわ!


もちろん、野口先生とメリーさんも「極上のデザート(アフターケア)までが医療チーム(厨房)の任務ですからね!」「最高のスイーツ、いただきに参りますわ!」と白衣のまま意気揚々と最後尾についてきていらっしゃいます!


「「「「いただきます」」」」


「よーし……毎週の恒例にするか!」


「「「「え……」」」」


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