表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅翡翠  作者: 量産型ザコ
4/46

疑惑

見ておわかりと思いますが、タイムラインはおうやし実装の時になります

 俺達はコテージ1ヶ所を借りて、そこに一泊することにした。男どもは床にとりあえずごろ寝、母さんと静香はロフトに布団が有り、そこで寝る事にした。普通に数ヶ所泊まる事も可能だが、何が有るかわからないので、元宝は必要最低限で使用した方が良いと言う、アフロの提案に皆が賛同した結果だ。


「絶対にこれは意図的に起こされた物だ」


「何故そう言い切れるんだい?」


「デイリーは活躍度130にするだけで、210元宝入手出来ます。そしてこのコテージの一泊の金額、そしてコンビニ弁当の値段。それらを総合すると、とりあえずデイリーさへこなして居れば、生きて行く上では困らない世界です。そしてさっき俺は武器の強化が出来ないか確認してみました。出来ましたよ。そしてデイリーの武器強化で10元宝入手出来る。強化する前とした後で、さっきのコンビニで元宝の数を確認したら」


「10元宝増えて居た訳か」


「増えていた、つまりこの世界ではただ生きて行くだけならデイリーを毎日こなしていれば良いと言う事になる。ただ問題は、何故この世界がここまで忠実に放逐少女の世界を再現した世界になって居るのか、更にこの世界は一体何なのか、ここなんだけど、俺は一つの仮説を考えてみた」


「仮説?」


「シャオリンもガッキーさんも、シュミレーション仮説と言うのは知っているか?」


「いや、知らないな」


「確か、この世界はゲームの様な世界で、私達人類は実はそのシュミレーションの世界に居て、肉体と言うのは実際はフォログラフィックの様な物だ、と言う様な仮説だったね」


「そうです、仮にもしその仮説が正しいとすれば、新たなシュミレーション世界を作り、意識だけを向こうのシュミレーション世界から、こっちに飛ばす事も理論上は可能になる。つまり放逐少女の運営が、そう言う実験に携わって居て、俺達はその実験に強引に駆り出された、そんな風に考えれば今までの一連の辻褄があって来ます」


 アフロの言う内容は、一見無茶な内容に聞こえる。だが今のこの現状を考えると、強ち間違っては居ない様にも聞こえて来てしまう。

 だがとりあえずは明日の方針だ。先ずは同盟員の安全確認、これが今俺たちがやらなければならない最優先事項だ。


 翌日からアフロは方針を変え、俺をこのコテージに本部要員としておく事にした。

 先ず俺に戦闘手段がない事、そしてアフロが居ない時俺が変わってよく軍師を務めて居たので、咄嗟の判断力は有るだろうと言うのが理由だった。そして現在の最速移動手段は母さんと静香のコンビだ。この二人を捜索の要とし、万が一の時はアフロとガッキーさんで戦闘する、つまり本部要員と戦闘部隊、通信及び捜索部隊と言う、簡単にだが部隊わけをした形になる。


 その他に俺はアフロからこのオアシス内部の操作を言い渡された。このオアシス内部を俺達はまだ完全には捜索しきれて居ない。他にもコンビニのレジシステムの確認。購入機能だけではなく、何か別の機能なども含まれて居ないかと言う確認だ。全くあいつは何処まで気が回るのやら、末恐ろしい奴だ。



 皆が林檎の象で文字通り吹っ飛んで行った後、俺は先ずセブンに行ってレジ機能の調査をする事にした。不思議と追加されて居るレジ前商品、更にその場で造る筈のフライドポテト、ツッコミどころ満載のこのコンビニには、アフロの行った通り、絶対にまだ何か秘密が隠されて居る筈だ。

 俺は先ずセブンカフェのコーヒーを1元宝で購入、レジに行って精算をする。通常では氷の入ったカップをスキャンし、そして精算後コーヒーメーカーからコーヒーを入れるのが一連の流れだ。レジに行きスキャン、やはり画面には


 チャージして購入


 支払い


 と言う二択しか出て来ない。俺は支払いをタッチした。すると今の俺の持ち元宝、28300元宝が出てきて、そこから1元宝引かれ、コーヒーの購入が決定した。俺はコーヒーメーカーからコーヒーを入れ、何時もの様にアイスブラックでコーヒーを飲んだ。味も変わらない、何時ものセブンカフェだ。 


 だが俺はそこでふと気が付いた。


 あれ? 何故チャージして支払いと言う画面が出るんだ? ナナコの事かと思ってたけど、そう言えばこの世界にナナコカードは無い。なら何故チャージと言う言葉が出て来る? この世界で円は使えない、と言う事は元宝チャージの事じゃ無いのか? 何か大切な事を見落としている。考えろ、考えるんだ、元宝チャージには金の他に何が有る? デイリーは勝手に入って来る、チャージと言うよりあれは配られる。



 そして俺は商品棚の一部のカードに目が行った。



 まさか……..いや、試して見る価値は有る。


 俺はそこから1枚のカードを持ってレジに進んだ。


 支払い


 1000元宝


 これで今の俺の持ち元宝は27299元宝になった。


 次に俺はフライドポテトの購入をした。レジ前商品棚からフライドポテトを取り、袋のバーコードをスキャン。


 そして……チャージして支払いをタッチする。

 俺は今購入したカードを光るカードをかざす部分に当てがう。すると


 ピヨピヨ!


 元宝の残高が37299元宝に変わった



 成功だ!

 


 これなら無限に元宝を増やせるじゃないか!


 


 俺が買ったのは、所謂ギフトカード。アイホンとかにチャージする為のAppleカードの様な様々なカードだ。さっそく俺は2枚目も購入、チャージして支払いを選んだが、画面にチャージは1日1度しか行えませんと言う表示が出た。

 だが毎日10000元宝はチャージ出来る、つまりこれは、願い返しの様な物だ。毎日願い返しが出来ると言う事になる。

 願い返しと言うのは、月に2回程30元宝、300元宝、3000元宝、30000元宝と言う順で元宝を奉納する事で、1.2倍から1.5倍ほどに増えて元宝が帰って来ると言うコンテンツだ。それが毎日行える。

 まあキャラを取れる訳でも無いので、そこまで元宝を増やす必要性も感じないが、とりあえず増やして置いて損は無いだろう。




 次に俺はオアシスの探索を開始した。オアシスは然程広い訳では無いが、小さな湖と、その周りを囲う様に森林が有る。コンビニは湖に面して建って居るが、コテージは少し森林に入ったところにある。現在俺達はこのコンビニと湖、コテージ付近しか立ち入っては居ない。

 俺は一回りこの森林地帯の探索を行う事にした。多少無駄に元宝を使っても、願い返しが出来る事がわかったので、俺は遠足さながらに、弁当の他にジュースやサンドイッチ、ポテチなども購入して探索を開始した。


 暫く歩き回ったが、永遠と森林地帯が続くだけで特に変わった様子は見当たらない。少し山になって居る所を登ると、湖に流れ込む川に出た。俺はそこを上流に向かい歩を進めると、小さな滝が有り、その滝壺付近の岩場に人が倒れて居るのを見つけた。


「マジか! おい!」


 俺は駆け出しそこに倒れて居るオッサンを揺すった。腕を取って念の為脈を見ると、脈はあった。どうやら気を失って……いや、よく聞き取ると、おっさんはいびきをかいていた。



「このおっさん焦らせやがって、寝てんじゃねえか! おいおっさん! 起きろ!」


 なかなか起きないので、俺は腹パンを軽く入れた。


「ゴフ! ん? ああ、人だ!」


「人だじゃねえよ、こんなところで寝てたら風邪引くぞ」


「ああ、寝てしまったのか。ところで君、聞きたい事は沢山有るのだが……」


 オッサンは俺の持つコンビニ袋をガン見して居た。腹が減ってるのね……




「ああ! 美味い! ありがとう、生き返ったよ。昨日から何も食べてなくてね」


「おっさん無元宝か? いや、デイリーもして無いの?」


「いや、元宝は38万元宝有るよ?」


「ブフー! さ、38万!? じゃあ普通にコンビニで飯買えば良いじゃんか?」


「コンビニ? 君は何を言っているんだ? ここが何処かもわからないのに、しかもこんな所にコンビニ何てある訳無いだろう?」


「ついてきな」


 おっさんは顎が外れて地面に下顎が突き刺さって居た。まあ気持ちはわかる、昨日の俺たちもこんな感じだ。

 おっさんは直ぐに大量に食料と飲み物を買い込んで来たので、俺はコテージまで案内した。おっさんは直ぐにコテージを1件借り、そこで俺たちは話を始めた。だが俺は……


「ブフー!」


 二度目の吹き出しだった。


「すみれさん!? おっさんがすみれさんなのかよ!?」


「ああ、まあ単純に言うと、すみれは娘なんだよ。私はその垢を娘から譲り受けたんだ。やって見ると面白くてね、放逐少女、当然アカウント名を変えようと思ったんだけど、ダラダラとそのまま続けていたんだ」


「じゃあ娘さんは?」


「娘ははるんだよ、私の経営する塾の講師をして居てね」


 俺は何か嫌な予感がして来てズバリ聞いてみた。こう言う時の俺の予感は当たる。


「塾ってまさか駅前の川田進学塾?」


「よくわかったね!? ああ、君くらいの歳だと通っている可能性もある訳か。ならはるんの事も知ってたと言う事だね」


「でもなんですみれがはるかなんだ? しかも星野」


「単にあの子が小さい頃パーマンと言うアニメをよく見ていたんだ。そこに星野すみれと言うアイドルが出て来る。確か女性パーマンだったか」


 そこから取った訳か………..


「ただはるんさんは確か、魯陽の攻城をして居た筈だ。すみれさん出会えたの?」


「昨日ここに来てから直ぐに放逐少女の中に入ってしまった事は理解したよ。そしてあの城が洛陽だって事も理解した。だけど矢に追われるは、兵に襲われるはで、這う這うの体でここまで逃げてきたって状態だ。だがはるんが心配でね、何とか魯陽までこれから行こうと思って居た矢先、疲れからあそこで寝てしまった様だ」


「すみれさん、これは無かったの?」


 俺は紅翡翠を取り出し見せた。


「確かにポケットに入って居たが、これがどうしたんだい?」


 すみれさんもやはり紅翡翠を持っていた。


「強く握ると放逐少女のキャラの能力が得られるんだよ。アフロやガッキーさんなんかも、皆その能力を得る事が出来た」


「それは本当かね!? だが昨日一応強く握り……」


 その時だ、すみれさんの体が急に光だし、そして巨大なハンマーを担いだ……そのキャラは


「おうやし!?」


「何!? なんだこれは!?」


 すみれさんがおうやしの姿に変わって居た。


「力を感じる、凄い力だ! これならはるんを助けに行ける!」


「すみれさん待って、一人では危険だよ、もうすぐアフロ達も戻って来る、俺も同盟員は皆助けたい、だけどバラバラに行動していたら助けられる物も助けられないよ」


「….シャオリンさんの言う通りだな、わかった、アフロさん達と合流しよう」


 やがて皆が戻って来た。アフロ達の方はこれと言って収穫は無かった様だ。恐らくだが青熊さんはすみれさんの様に移動している可能性が有るとの見解だった。

 まあ当然すみれさんがこのおっさんだと言うのは皆驚いていたが、おうやしは現段階で最強のキャラだ。すみれさんがおうやしの能力を得て居るのは非常に心強い。


「では昨日は変化出来なかったんですね?」


「ええ、先程と同じ様に握り締めても見ましたが、こんな風にはならなかった」


「もしかしてだが、シャオリンが変化出来ないのは、まだ実装されていないキャラ能力だからなのかもしれない」


「何故そう思うんだい?」


「それは、ガッキーさん、おうやしの実装はいつからですか?」


「確か…….今日だ! そう言う事か!」


「はい、今後の実装予定のキャラは、離火(りか)又は…….」


公輪盤(こうしゅはん)!」


「そうです、昨日の時点ですみれさんは変化出来なかった、ところが今日になり突然変化出来る様になった。そして変化がおうやし、それらから浮かび上がる結果は、自ずと実装された段階と言う事になる。まだあくまで仮説の段階ですけどね」


「シャオリンが公輪盤(こうしゅはん)とかめっちゃ嫌だな、可愛いのに台無しだよ」


「そこ煩いよ!」


「所でシャオリン、そっちでは他に何かわかった事は有るのか?」


「当然! 実は願い返しが出来る事がわかったよ」


「「「何!?」」」


「詳しく説明して!」


 

 俺は皆にコンビニのカードを使った願い返しの方法を説明した。


「流石だぜシャオリン! ナイス発見だ!」


「だけどキャラ増やせる訳じゃないし、そこまで増やしてもあまり意味は無いだろう?」


「馬鹿、よく考えろ。ここまである程度忠実に放逐少女の世界が反映されてるんだ。絶対あれがある筈だ」


「何が?」


「ショップだよシャオリンさん、雑貨とか闘技ショップとか」


「ああ! そうか、コンビニみたいな所が他にも有るかもしれない」


「良いか? 武器の強化が出来るんだ。恐らくだがそれは現在所持して居る強化石から消費されている可能性が高い。更にスキルだ。さっき皆でスキルの確認をしたが、皆現在スキル1までしか使えなかった。と言う事は? 皆が困って止まないあれが雑貨ショップには有るだろう?」


「覚醒丹か!」


「そう、元宝を俺達はこれから大量に消費する事になる。更に神髄丹、お前最高の仕事したぜ!」


 どうやらこれからはレベル上げも前提として考えて行かなければいけない様だ。それに俺はどうやらまだ実装されていないキャラ能力を得て居るかもしれない可能性が出て来た。リカかこうしゅはんか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ